【写真の日】私のスナップ写真
いつもマップカメラスタッフブログ「The MapTimes」をご覧いただきまして誠にありがとうございます。
6/1は「写真の日」ということで、6月中は連日特集ブログを掲載していこうと思います。ぜひお楽しみください。
私が写真という文化に触れ始めたのはここ数年のこと。
それまでカメラは携帯電話に付いているモノ、写真は行事の思い出をあとで振り返る記録のためという存在でした。
ある日友人に譲り受けたニコン一眼レフ機で遅いカメラデビューを果たし、その後より写真を日常に感じるべくソニーのミラーレス一眼を購入。
「いいものを買って、背水の陣でカメラに取り組もう」という思惑が功を奏し、写真撮影というかけがえのない趣味が出来ました。
始めたての頃は「撮影スタイル」とか「自分の作風」なんてものは無いですから、気になるものを片っ端から撮って回りました。その時は地元でくすぶっていて時間が無限にあり、飽きるまでカメラと向き合うことが出来ました。
しばらくして東京に出てきた田舎者の私ですが、縁あってカメラを触る仕事に就くことになりました。それはそれは難しくも楽しい毎日で、すっかり「沼」というものにも足を踏み入れてちゃぷちゃぷと遊んでいる現状です。
フィルムカメラの造形にハマり、いくつか手にしてはぶらり撮影散歩へ。どこかのタイミングから「スナップ」が楽しいなという感情が芽生えてきました。それは今まで「記録」でしかなかった写真観の変容です。ただのんべんだらりと過ごす毎日も、どこかに面白いことや美しい景色が溢れていて、それを自分のカメラで有形のコンテンツに出来たなら。
街撮りの楽しさに気付いてから、どうしても欲しくなったカメラがありました。それが『RICOH GR III』です。最強のスナップシューターと名高いGRシリーズの最新機種(当時)、知るきっかけになったのはとある写真展を見に行って大変感銘を受け、使われた機材を調べたところからです。
GR IIIのことを知りたくて沢山の写真集や参考文献を読み漁りました。気づけば「あぁ、もうこれしかない」の境地にたどり着き、そこから手元に届くのは非常に早かったです。
GR IIIを通して見れば見る程に東京の形や色遣いに惹かれ、なんとか自分のフィルターを通してその魅力を具現化できないかと思い悩む日々ですが、如何せん腕がまだついてこないようです。精進精進。
その軽快さはクセになるもので、すっかり小旅行程度ではGR IIIしか持ち歩かないようになりました。以前なら「高倍率ズームをつけておいて、スナップの時は55mmにして、ここぞという時は135mmに変えて…」などと鞄を重くしていましたが、今では「撮れるものを撮ろう、撮れないものは心に留めておこう」と割り切れるようになりました。もちろん、山盛りの機材で出掛けるのも悪くはありません。ただ「ずく」のない自分にはどうにもTrip by GR IIIが性に合うようです。(方言が出てしまいました、意味が気になる方は調べてみて下さい。)
まったくの私事ですが、GR IIIを手に入れたのが2021年の5月31日でした。つまり、ちょうど一年記念日を過ぎたころにこの記事を執筆しています。一年分を見返して、まだまだ未熟な写真だなと恥ずかしくなる一方で明らかに28mmが好きになっている自分にも気付けました。写真は奥が深く、スナップにもまた歴史や文脈が存在するでしょう。そういったものにこれからも絶えず触れてゆき、自分の糧になればなぁと思うばかりです。
「写真の日」から始まる6月はまさに写真月間。今後もスタッフが大切な写真と思いを綴ります。
どうぞ、お楽しみに。