【Leica】M11に何つける? NOKTON 50mm F1.5 MC
ようやく供給が落ち着いてきたLeica M11に様々なレンズを付けて楽しむコーナーです。
今回使用したのはVoigtlander NOKTON Vintage Line 50mm F1.5 Aspherical II VM MCです。
M11で特筆すべき要素は様々ありますが、中でも筆者は色作りが好きです。
世代ごとに色味が異なるM型デジタル機の中で最も好みかもしれないです。
周辺減光が大きく出る本レンズとの相性も良く、ハイライトからシャドーまで美しいグラデーションでしっかり描写してくれています。
最近のマイブームは”ブレ”写真。
本来ブレとは写真において大敵なわけですが、敢えてブラすことで新しい視点を得られるのではないかと思っています。
スマホでもカメラでも、ここ最近撮った写真はブレブレの写真が非常に多く何を撮ったのか分からないこともしばしば。
もちろん仕事用の写真は節度(?)をもってブラしています。f16まで絞って1/45秒、縦構図でも手ブレしないギリギリの所を狙いました。
狙い通りしっかりと電車だけが残像のように写り、ゆっくりとした時間を彷彿とさせる植物との対比になりました。
ノクトンと言えばSC(シングルコート)を選ぶ方が多いようですが、MC(マルチコート)の色乗りの良さもオススメポイントです。
前ボケは非常になだらか、後ボケはゆっくりと回る程度です。
ピントの山がしっかりとしているため、どこを中心に撮影しているのかをぱっと見で分かります。
中心にピントを置くのが最もピントが際立ちますが、多少左右へずらしても問題ありません。
真夏の向日葵、晩夏の彼岸花ときてそろそろ秋の紅葉シーズンでしょうか。
この赤色は非常に私好みです。赤色というよりは朱色に近いかもしれません。
元々しっかりと鮮やかな赤に塗られたものの、時間と共に色が抜け今の色になったように感じます。
MCとはいえ逆光下ではフードを付けないとゴーストが出ることもしばしば。
ゴーストまで色鮮やかで大変面白いです。
M11は6030万画素ですので超高画素と言えます。
画素のきめ細やかさはモノクロで真価を発揮し、非常になめらかな描写を楽しめます。
M型デジタルのノイズは代々いやらしくなくフィルムライクなので、モノクロ撮影時は敢えてISO感度を上げて少し粒状感を出すようにノイズを入れても楽しいかもしれません。
現代的な色味でありながら、どこか懐かしい描写をしてくれる本レンズ。
ピントの山もつかみやすく、描写に癖がなく、非常に扱いやすい一本です。
M11に是非いかがでしょうか。