【FUJIFILM】X-T4 × フィルムシミュレーションvol.10 ~PROVIA・総括編~
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X-T5が発売してからしばらく時間が経ちましたが、再度注目したいのがやはり「X-T4」。
アマチュアからプロフェッショナルまで幅広い層を満足させてくれるのが「X-T4」です。
そんな「X-T4」を使って本連載ブログではFUJIFILM担当スタッフが「X-T4」とFUJIFILMの代名詞でもある「フィルムシミュレーション」を組み合わせて撮影した写真や動画をご紹介させていただきます。
さて、昨年の11月から不定期にて連載しておりました本ブログですが、今回で最後となります。
最後にご紹介させていただくフィルムシミュレーションは「PROVIA」です。
FUJIFILMの公式にて「PROVIA」は下記のように説明されています。
“プロ用のリバーサルフィルムのスタンダードタイプ「フジクローム・プロビア」がベース。
多くの方が心地よく感じる色再現を追求し、風景から人物まで、あらゆる被写体に対応するオールマイティなフィルムシミュレーションです。”
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「PROVIA」はFUJIFILMにおいてスタンダードという立ち位置ではありますが、れっきとしたフィルムシミュレーションです。
今回、使用したレンズはXマウントにおいて最高のポートレートレンズといっても過言ではない「XF50mm F1.0 R WR」です。
ポートレートに適しているということは花も綺麗に撮れると筆者は考えているのでこの季節に合わせて花を中心に撮影致しました。
緑の発色が良く、花の白や桜の薄いピンクとのコントラストが綺麗です。
「Velvia」であればより彩度を高く撮影することが出来ますが、適度な色味が目に馴染みます。
空の青が綺麗なので「ASTIA」との相性が良さそうです。
日に照らされうっすらと透けているのが綺麗に撮れています。
桜のように淡いピンクが綺麗です。
この淡い色味は「Velvia」や「ASTIA」では彩度が高くなってしまうので「PROVIA」だからこそ表現が出来ています。
こういった写真は「クラシッククローム」や「ETERNA」、「クラシックネガ」、白黒の「ACROSS」「モノクロ」との相性も良さそうです。
そろそろ帰ろうかと思っていた頃に江の島、小さく飛行機、霞んではいますが富士山を撮影することが出来ました。
では最後に「PROVIA」で撮影した動画をご覧いただければと存じます。
動画であれば「ETERNA/シネマ」が最適、またはポートレートなので「ASTIA」「PRO Neg.」との相性が良いと考えてしまいますが、目に馴染みやすい色味である「PROVIA」も当然適しており、特にこういった色が豊富な撮影時には程よい発色の良さがむしろ活躍してくれます。
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「PROVIA」
彩度が高いわけでも低いわけでもなく、目に馴染みやすい色味。
スタンダードと謳うだけあってあらゆる被写体に最適なフィルムシミュレーションです。
それ故にあらゆる状況に対応でき、満足のいく写真、動画を撮影することが出来ます。
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さて、最後に今までのフィルムシミュレーションを総括させていただきます。
各フィルムシミュレーションの写真と共に公式に記載の特徴をご紹介させていただきます。
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「Velvia」
“プロ用超高彩度リバーサルフィルム「フジクローム・ベルビア」がベース。
スタンダードな「プロビア」に対し、風景写真家が期待する鮮やかでメリハリのあるイメージカラーが特徴です。”
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「ASTIA」
“ファッション・ポートレート撮影での使用を想定して設計されたリバーサルフィルム「フジクローム・アスティア」がベース。
ソフトで忠実な肌再現と鮮やかな青空や緑の両立を目指しており、扱いやすいフィルムシミュレーションです。”
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「クラシッククローム」
“20世紀に使われた写真のような色再現を目指したフィルムシミュレーションです。
彩度は低め、暗部の諧調を硬めに設計されており、ドキュメンタリータッチでリアリズムを求める写真を撮る際などに最適です。”
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「PRO Neg.Hi」
“プロ用ネガフィルム「PRO160NH」がベース。
PRO Neg.Stdよりも諧調がやや硬く、屋外など凝ったライティングが出来ないシチュエーションでのポートレート撮影に適しているフィルムシミュレーションです。
フラットなライティング下でも適度な陰影が得られます。”
「PRO Neg.Std」
“プロ用ネガフィルム「PRO160NS」がベース。
諧調と肌色の柔らかさが特徴で、作りこまれたライティングでのポートレート撮影に適しています。
また、ニュートラルな諧調により、撮影後に画像加工を行う際にも最適なフィルムシミュレーションです。”
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「クラシックネガ」
“スナップシューターに愛用されてきたネガフィルム「SUPERIA」がベース。
メリハリのある諧調と、彩度を抑えつつも明部と暗部の色味を変えることで深みを増した色で、立体的な表現が得られます。”
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「ETERNA シネマ」
“映画用フィルム「ETERNA」がベース。
特定の色が主張しすぎないように彩度はおさえめ、急な白飛びや黒つぶれを防ぐハイエストとディープシャドウの非常に柔らかい諧調により、 “シネマ・ルック “を実現しています。”
「ETERNA ブリーチバイパス」
“動画用フィルムシミュレーションETERNAに、多くの映像作家に支持されている “銀残し “のフィルム現像効果を適用。
高コントラストでありつつも彩度は低く仕上げられた画は重厚感があり、ドラマチックな映像の撮影に適しています。”
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「ACROS」
“【世界最高の粒状性】 と称賛されたモノクロフィルム「ACROS」がベース。
豊かなシャドウディテール、高精細なシャープネスに加え、高感度では粒状性が増し、モノクロフィルムのような質感が得られます。”
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「モノクロ」
“モノクロ写真のモードです。通常のモノクロに加えて、コントラストを高める「イエロー(Ye)フィルター」「レッド(R)フィルター」、緑色を明るく・赤色を濃く表現する「グリーン(G)フィルター」を使ったように表現意図に合わせた画質調整が可能です。”
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「SEPIA」
“時間が経ち色あせた写真を再現したモードです。レトロ感やノスタルジックな雰囲気を演出したい場合に適しています。”
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これにて「X-T4」で撮影可能なフィルムシミュレーションのご紹介は終了となります。
本ブログが「PROVIA編」且つ「総括編」ではございますが、各フィルムシミュレーションのリンク先を掲載させていただきますので気になるフィルムシミュレーションがございましたら是非ご覧いただければと存じます。
・PROVIA編(本ブログ)
・ETERNA シネマ / ETERNA ブリーチバイパス編
最新機である「X-T5」には新たに「ノスタルジックネガ」が搭載されておりますので気になる方はそちらもお調べいただければと存じます。
5か月に渡って長らくお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。
フィルムシミュレーションは色編集することなく各被写体や気分に合わせて様々な表現が気軽に出来る非常に便利な機能です。
【X-T4】
写真機としてはもちろん、バリアングルモニターであり「4:2:0 10bit」での動画収録が可能なので動画機としても非常に優秀なカメラです。
お持ちの方、これから手に入れる方には是非フィルムシミュレーションを使って写真、動画の撮影を楽しんでいただければと存じます。