フィルターの重ね付けとはもうおさらば。
CP+2023で発表されたフィルターが遂に登場いたしました。
星の撮影に便利な2種のフィルターが一体となった、Kenkoの「スターリーナイトプロソフトン」。
街明かり等の光害(ひかりがい)による色被りを軽減する「スターリーナイト」と、背景が滲まない程の適度なソフト効果で星を強調できる「プロソフトン」の効果が組み合わさったフィルターとなっております。
前回は星景での作例をご紹介しましたが、今回は夜景撮影での効果についてご紹介します。
装着前
装着後
Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR
早速、装着前と装着後で比較をしていきます。
今回も被写体に採用したのは前回のプロソフトンクリアをご紹介した時と同じ東京ゲートブリッジです。
スターリーナイトの効果として特に緑や紫がかった色味を取り除き、プロソフトンの効果として光源を滲ませてより強調する効果を持ちます。今回の撮影では、橋一直線に並ぶ点光源のライトが程よく強調され、また背景の黒が引き締めつつもそれぞれのライトの色を鮮やかに表現することができました。
このように星景撮影だけでなく、撮影環境がそれに近い夜景撮影にもスターリーナイトプロソフトンは有効です。
Nikon Z50 + FTZ + AF-P DX NIKKOR 70-300mm F4.5-6.3G ED VR + スターリーナイトプロソフトン
※Capture One 23現像(シャドウ+10,クラリティ+60)
工場夜景も撮影してみました。
工場内のライトは先ほどの東京ゲートブリッジとは打って変わって光の主張がとても強く浮いてしまうかもしれない・・・と思いつつも、シャッターを切ってみると思ったよりも主張は強すぎず、また工場写真特有の金属部分の画も緩くなりすぎない結果となりました。
この時はライトの主張を少し抑えるために、Aモードかつ-0.7段で撮影したのち、現像の段階でシャドウを持ち上げて、クラリティを強調しました。
SIGMA fp L + Contemporary 28-70mm F2.8 DG DN + C-PL + スターリーナイトプロソフトン
海の景色ですと街灯の光が海の水面から反射したり、展望台や高層ビルからの夜景撮影となるとガラスの反射からは免れることはできません。
点光源をクロス調やプロソフトンのように滲ませるのが好きな筆者にとっては、スターリーナイト、プロソフトン、クロススクリーンの3枚重ねして撮影することもあります。
C-PLとの重ね付けともなると、C-PLは実質フィルター1.5〜2枚分相当の厚さになります。
今まではC-PL、スターリーナイト、プロソフトンクリアの3枚装着をするとなると実質3.5〜4枚分相当、プロソフトンではなく、クロススクリーンとの重ね付けともなると実質の厚さは4〜5枚分相当の厚さとなります。
広角焦点距離での使用はケラレの心配が出てきてしまいます。
しかしながら、今回1枚でその2つの効果を得られる恩恵は星景に限らず夜景撮影でも快適であることは言うまでもありません。
SIGMA fp L + Contemporary 28-70mm F2.8 DG DN + スターリーナイトプロソフトン
最後2枚は筆者好みの効果フィルターの重ね付けで締めくくりたいと思います。
SIGMA fp L + Contemporary 28-70mm F2.8 DG DN + スターリーナイトプロソフトン + クロススクリーン
SIGMA fp L + Contemporary 28-70mm F2.8 DG DN + C-PL +スターリーナイトプロソフトン + クロススクリーン
※Capture One 23で現像
いかがでしたでしょうか。
夜景・星景撮影の快適性をグッと上げてくれる、スターリーナイトプロソフトン。
主なラインナップは49~82mmですが、マップカメラでは受注生産にて19mm〜46mmの販売がございます!
標準焦点距離のキットレンズや、マイクロフォーサーズやAPS-Cセンサーサイズのカメラレンズではステップアップリングの併用が不可欠ですが、マップカメラではほとんどの口径を取り扱いしております。(※受注生産品は目安2〜4週間いただいております。)
それぞれ単体の効果にご興味のある方は、スターリーナイト、プロソフトンクリア、それぞれのリンクからご覧いただけます。
皆様の撮影レパートリーの一助になれば幸いです。
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