Artの秋
〜fp L & Art 70mm F2.8 DG MACRO〜
涼しくなった風、夕暮の早まり、金木犀の香り、皆様はどんな時に秋の深まりを感じますか。
私は食や花粉に秋を感じます。”芸術の秋”も楽しみたい!感じたい!と思い立ち、向かった先は「八芳園」。
芸術にちなんで、SIGMA Artライン 70mm F2.8 DG MACROと出掛けました。
白金台駅を降りてすぐの場所に、大きく立派な銘板がありました。綺麗に剪定された樹々に包まれています。
「四方八方どこを見ても美しい」と名付けられた、江戸時代より続く伝統的な庭園、「八芳園」。その名の通り、日本特有の美が凝縮されていました。
早速お目当ての盆栽を発見し、シャッターをきります。鉢の中で力強く根を張り日を浴びる姿は、大木にも負けず劣らずの迫力を感じられます。
木目が美しくシャープに撮影できました。質感を想像させる写りではないでしょうか。
約6100万画素のフルフレームセンサーが搭載されたミラーレス一眼カメラ、「 fp L 」。解像能力はもちろんのこと、画に厚みを感じます。
数枚の葉が、赤く色づいています。紅葉の兆しです。
ピントが合った被写体の輪郭部分を強調するフォーカスピーキングは、全4色(白・黒・赤・黄色)から選べます。上記の写真では、色づいた葉にピントを合わせるべく、赤から白に設定を変更して撮影しました。
庭師の方が芝生を手作業で剪定していました。
「カミソリマクロ」の異名で愛されているArt 70mm F2.8 DG MACRO。抜群の切れ味と色にじみのないボケが由来で、初代カミソリマクロ MACRO 70mm F2.8 EX DG をブラッシュアップし、2020年に登場しました。特有の描写力は近接撮影に限らず、上記写真のような風景写真やポートレートなど、シーンを問わず存分に遊べる1本です。
水分補給をしていた盆栽達。この盆栽は枝葉の雰囲気が柳と似ていることから、御柳(ギョリュウ)と呼ばれています。
雫の反射と玉ボケが美しい一枚になりました。絞りの形が真円になるよう設計されているので、解放値より少し絞って撮影すると、より綺麗な玉ボケを味わえます。
スポットライトのような木漏れ日が差し込む幻想的な空間がありました。
特殊なガラスをふんだんに使って構成されたこのレンズは、色収差を徹底的に補正してくれます。発色の良さが人気の1つでもある、fp L。忠実に色を再現してくれる最強のコンビネーションです。
アリが忙しなく働いています。素早く動き回るアリの撮影には少し難しさを感じましたが、小指の爪ほどの被写体達をここまで大きくとらえることができます。等倍撮影ができるところは、マクロレンズの最大の魅力と言っても過言ではありません。
今回は外付け電子ビューファインダーEVF-11とハンドグリップ HG-11を装着し、庭園を満喫しました。高画素機ゆえの手振れは、ハンドグリップを付けることによって大きく軽減されます。ビューファインダーで覗くとより固定され、撮影に没頭することが可能です。等倍撮影時はビューファインダーのチルト機構が大活躍してくれました。
マクロレンズは特殊なレンズというイメージがあるかもしれません。Art 70mm F2.8 DG MACRO はそんなイメージを払拭してくれます。遠景から等倍まで、用途を問わず撮影距離を気にすることなく何でも撮影できるレンズです。最後まで読んでくださった皆様も、SIGMAのマクロレンズと秋を探しにお出かけになってはいかがでしょうか。