【SIGMA】最高レベルの描写力を追求したレンズ。 Art 50mm F1.2 DG DN
ー 50mmの『F1.2』といえば各社が最高描写を求めて辿り着くレンズ ー
そんな最高傑作とも言えるであろうレンズを遂にSIGMAから2024年4月18日にSONY Eマウント用&ライカSL/TLマウント用として発売となります。
SIGMA Art 50mm F1.2 DG DN
圧倒的な描写性能を掲げたArtシリーズから満を持して登場した当レンズを実際に利用して感じた事や他のレンズとの比較も含めて深堀りしていきたいと思います。
今回の作例撮影で利用したのはSONY α7Ⅳです。
ウエイトバランスもちょうど良く、グリップの深いα7Ⅳとの相性は抜群でした。
まずは当レンズと比較すべきであろう「SIGMA Art 50mm F1.4 DG DN」と「SONY FE 50mm F1.2 GM」のスペック表を作成しましたので是非参考にしてみてください。
F1.4からF1.2へ進化したにも関わらず80gのみの重量変化で抑えており、最短撮影距離も45cmから40cmに短くしてくるという企業努力を見せつけてくれているSIGMAですが、更にSONY FE 50mm F1.2 GMと比較すると同じF1.2でありながら38g軽くなっております。
フィルター径も今回紹介している3つのレンズが同じ72mm径となっておりますのでお買い換えを検討されている方もレンズフィルター関連をそのまま移行できるのも嬉しいポイントです。
今回はあえてF1.2という被写界深度を活かし、絞り開放での撮影をたくさん行いました。
前後に物を入れると簡単に大きな前後ボケを作れるので遠近感を容易に表現することが出来ます。
撮影日はあいにくの曇り空でしたが、こういった環境下でも写真をより良く見せてくれるのでF1.2の心強さを感じました。
絞り開放で撮影をしても中央画質のシャープネス感はかなり高く、描写力の高さと“Art”の名を背負っているという気概も感じるビルドクオリティの高さを見せつけてくれています。
なので絞りの設定は解像度を上げる為というよりも被写界深度の調整の為に行うと言ってもいい程の解像度を持ったレンズです。
中央画質に引き続き、周辺画質についても確認していきましょう。
撮影場所は違いますがF1.2とF4で撮影を行いました。
F1.2では周辺減光はあるものの周辺画質も絞り開放からかなりシャープネスが高く柵の端の部分もしっかり解像しています。
F4まで絞ると流石に周辺減光もなく撮影出来ておりますが、基本的にはF2.8まで絞れば完全に周辺減光が無くなっている印象を受けました。
そして二枚目の写真でご覧いただくと分かるように歪みの少なさは素晴らしいものです。
これも歪曲収差を含めた各収差を抑え込むために使用された4枚の非球面レンズのおかげでしょう。
空を撮影すると周辺減光の出方が分かりやすくなっておりますが急な減光ではなく自然な減光で大きな違和感はなく使えると思います。
日の丸構図での撮影だといい意味で中央部が強調され主題を際立たせることができますので是非周辺減光を有効活用してみてください。
花壇に咲いていた花や葉っぱを撮影してみたのですが色付きもよく、とても気持ちよく撮影ができました。
晴れている日であればもっとコントラストのある写真を撮影できると思いますので期待が深まるばかりです。
そして小さめの花壇でしたがボケの強さのおかげで主題を簡単に際立たせることが出来るのですが、二枚目の写真の玉ボケでも分かるように口径食が大きく出てきます。
しかし、それはおかしな事ではなく大口径レンズの宿命です。
こちらの口径食もF2くらいで画面の端以外は大きく改善し、F2.8まで絞ると完全に丸いボケに整います。
今回、個人的な比較の為にSONY FE 50mm F1.2 GMも一緒に持ち歩き撮影をしていたのですが、SIGMA Art 50mm F1.2 DG DNの方がフロントヘビー感が少なく持ちやすいウエイト設計がされている印象を受けました。
そしてAFのスピードですがこちらに関してはSONY GMの方が優れていました。
今回SIGMAは推力はそのままに体積を削減した新方式のHLAによる高精度AFを採用しておりますので優秀なAF性能を持ち合わせていることは間違いなく、実際に利用していてもAFで不便を感じるような事は一切ありませんでした。
SIGMA Art 50mm F1.4 DG DNと比較してみるとF1.2で大型化しましたがAFスピードはより早くなっており、ちょうど中間地点のようなイメージでした。
ビルのガラス越しに木を撮影してみたのですがF8まで絞るとより一層線の細さが際立ち、当レンズの底力を見せつけてくれます。
色収差も感じられずとても良好な補正がされていますのでレンズプロファイルが無い現像ソフトを利用していたとしてもそのまま問題なく利用できるでしょう。
いかがでしょうか。
SONY FE 50mm F1.2 GMよりもコストパフォーマンスがよく、ウエイトバランス的にも軽く持ち歩きやすい。
尚且つ描写力も含めた元々のレンズ性能のポテンシャルの高さから考えてSIGMA Art 50mm F1.2 DG DNはかなりオススメのレンズです。
是非この機会に“Art”の実力を体感していただき、皆様の写真ライフを鮮やかに彩って頂ければと思います。
▼2024年4月18日販売開始▼
▼新品はインターネットからのお買い物で安心安全の2年保証付き!▼
▼今回撮影に使用したボディ▼