【Voigtlander】APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical E-Mountとチューリップ
好きな単焦点レンズは何かと聞かれたら、なかなか一番は決められませんがVoigtlander APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical E-Mountがあげられます。
今回はそんなVoigtlander APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical E-Mountとα7Ⅲを持って見頃を迎えているチューリップ畑へ行ってきました。
一面のチューリップ畑では、様々な種類のチューリップが咲き乱れていました。
赤や黄色や紫などの様々な色が綺麗に咲いています。
今回、なぜα7Ⅲを選んだのか。
それは、チルト式の液晶だからです。アンダーでの構図を撮る際に、バリアングル式の液晶と比べてチルト式の液晶の方が撮りやすいと感じます。
バリアングル式液晶でももちろんローアングルでの撮影は可能ですが、背面液晶をボディの外に出すためチルト式液晶と比べて場所を取るため、混雑時にはチルト式液晶の方が撮影にストレスが少ないように思います。
ローアングルで撮影したチューリップがこちらです。
茎の部分と花びらの部分が分かれずに一体となっていることが分かります。
茎がそのまま花びらに進化しているようです。
本当にそうなのか、なぜそのような構造になっているのかは分かりませんがローアングルで撮影したことで得られた発見でした。
Voigtlanderのレンズは全てMFレンズです。
ピント合わせが難しそう、というイメージもありますがそんなことはありません。
カメラ側の設定でピントの合ったところが赤や白の線で教えてくれるピーキングと呼ばれる機能や、ピント面を拡大しより正確なピント合わせが出来る機能などが搭載されています。
何もない状態でのピント合わせが確かに難しいかもしれませんが、このようなピント合わせを助けてくれる機能を使えばだんだんと慣れていきます。
ピントが合った瞬間にピント面が盛り上がるように際立つ瞬間も見ていて楽しいです。
コントラストAFで応用されている様に、ピント面がコントラストが高く見えるようになります。
ピントが合っていくにしたがって自分の撮りたい写真のイメージの解像度も一緒に上がっていくようでMFレンズでの撮影は楽しいです。
Voigtlanderのレンズの名称は、明るさやレンズの性能で決まっているものが多いです。
F1.2やF1.5の明るいレンズは「NOKTON」、F2前後のレンズは「ULTRON」というようです。
では、今回使用したこちらの「APO-LANTHAR」はどんなレンズを表しているのでしょうか。
APO-LANTHARのAPOはアポクロマート設計を意味するアポです。
つまり、軸上色収差を徹底的に抑えたレンズです。
そのため、他のレンズと比べてもフリンジなどの色収差がほとんど認められず、Voigtlanderのレンズの中で群を抜いて優秀な写りを可能にしています。
APO-LANTHARの名を冠するレンズはそのレンズ側面に光の三原色である赤・青・緑のラインがさりげなくマークされています。
元々、Voigtlanderのレンズは解像力の高さ、色のりの良さで他メーカーを圧倒している部分もあるメーカーだと思いますので、その中でも特に高性能な製品に与えられる称号であるAPO-LANTHAR。
3本のラインが誇らしく感じられます。
これぞ、APO-LANTHARという一枚です。
チューリップに見とれる方の背中にピントを合わせてみましたが、手を伸ばせば肩に手が触れるのではないかというほどの立体感。
背景はチューリップと、まだ少し咲いていた桜ですがグルグルボケなども発生せず素直なボケであるように感じられます。
立体感のある描写は一度使えば、他のレンズには戻れなくなります。
もし、初めての単焦点レンズで迷っている方でAFが必要とされていない方には是非選択肢の一つとして入れていただきたいレンズです。
色とりどりのチューリップは見ているだけで気持ちも晴れやかになります。
収差を徹底的に抑えたAPO-LANTHARと一緒に様々なお花が咲き、鮮やかな季節にお出かけしてみるのがオススメです。