【Nikon】Z f と超望遠ズームレンズを組み合わせてみた1日
今年の頭にフルサイズミラーレスデビューをして以来、ふとしたスナップや家族を撮影した時の描写の虜になっています。
特に目玉機能でもあるモノクローム撮影は素晴らしいものがあり、キットレンズ1本で満足できているほどです。
ということで普段は標準単焦点レンズの使用が多いのですが、今回超望遠ズームレンズを使用する機会があったので好きな動物である鳥を撮影しに向かってみることにしました。
使用機材は「Nikon Z f」と「Nikon NIKKOR Z 180-600mm F5.6-6.3 VR」です。ボディにはホールド性を高めるためにスモールリグのグリップを装着しています。手にとりやすい価格とラバーのグリップ感が魅力です。
前日の天気予報では曇り時々雨、午前中の方が安心そうだと8時半には出かけましたがすでに細かな霧雨が降っていました。この時期にありがちな予報ですが残念ながら天候に恵まれなかったようです。
ただ徒歩30分程度で目的地に到着する頃には一時的に降りやんでくれました。むしろこのあたりはまだ降っていなかったようでチャンスとばかりに野鳥を探します。
早速シジュウカラを発見しました。体長15cmもない小さな体ですがさすがの望遠レンズといったところで大きく写し出してくれます。豊かに繁る葉っぱの間を縫うように撮影したので、右下は前ボケがあります。せっかくならもう少し緑の前ボケを入れてみても面白かったかもしれません。
1羽しかいないのかと思っていたら低木の中から次々と飛び出して小川に飛び込んでいました。去年からインコを飼いだして感じた事ですが鳥というものは想像以上に水浴びが好きなようで、この公園でもいたるところで鳥の水浴びを見かけることできます。種類や個体にもよりますが羽についた汚れや寄生虫、脂粉を落として健康を保つために欠かせないもののようです。
最初は様子見なのかちょっと脚をつけるくらいでしたが、そのあとは豪快に浸かりだして一生懸命に羽をバタバタとさせていました。そんなに濡れてしまってちゃんと飛べるのかと心配になるほどですが、歩行者の気配や他の鳥の鳴き声などがするときちんと飛び立っています。
頭まで濡れている様子。
尾羽は完全に水中です。
最初はシジュウカラのみだったところに更に一回り小さな鳥が飛んできました。
メジロです。
お互いに喧嘩することもなく仲良く水浴びをしていました。
水浴びを終えるとささっと樹上に飛び、丁寧に羽繕いをしていました。
綺麗になって満足したのかお互いに呼び合いつつどこかへ飛び去っていきました。
再び雨が降り出しそうな曇天のなか、目についたオレンジ色の花がありました。
うつむくように咲いていたのはオニユリです。くるんと反り返った丸い花、オレンジに斑点の模様と覚えやすい姿かたちだと思います。
フェンスの向こう側、斜面に生えていましたが楽々と撮影できました。程よいボケと圧縮効果も合わさって更に印象的になったと思います。
基地から飛び立ったばかりなのか車輪が出た飛行機が木々の合間を飛んでいきました。急いでその方向へレンズを向けたため軽く流し撮りのようになったかもしれません。
プロペラやフラップの動く位置には赤い縦ラインがあり、その付近に近付かないよう注意書きがされているようです。
なんとかもっていてくれた空も暗くなってきたかと思えば雨が降り出しました。
いつもであればもう1時間は撮影したかったのですが、強く降り出す前に切り上げることに。
残念に思いつつ周囲を注意深く見ていたら最後にカワセミが姿を見せてくれました。
肉眼でようやくいるなと分かるくらい、50m程度は離れていたかと思います。
何度も池に飛び込んでは成果がなく陸に戻っていましたが、やっと何かを捕まえられた瞬間です。拡大してみると小さめのアメリカザリガニのようなものをくわえていました。
「Nikon Z f」はフィルム時代を象徴する「FM2」にインスピレーションを得たクラシックな外観やダイヤル操作が魅力のボディですが、その実中身はディープラーニング技術を用いたAFの優れた被写体検出と、Z 9 や Z 8 と同様の画像処理エンジン EXPEED 7を搭載しています。そのままだとグリップは非常に浅く野鳥撮影に向いているとは言いにくいですが、そのあたりに気を遣えば近所の野鳥撮影を楽しむ分には十分でした。
レンズも焦点距離180-600mmまでをカバー、三脚座リングを含んで約2140gと焦点距離を考えれば驚くほど軽くて持ち歩きやすい超望遠ズームレンズです。今回は更に手持ちでの撮影でしたが強力な手ブレ補正効果を実感するばかりでした。
「Nikon Z f」に関してこれまでスナップ撮影やポートレート撮影に向いていると思ってきましたが、レンズによってここまで変わるのかとポテンシャルに驚かされた1日でした。