「暑い…」
このところ、外を歩いている時にはこの言葉しか出ません。
毎年夏の暑さにはうんざりしていましたが、やはり今年の暑さは格別です。
ニュースでも「不要不急の外出は避けましょう!」と連日のように呼びかけが。
…でも、大人しくクーラーの効いた部屋で1日を過ごしていると、夕方くらいに「やっぱり出掛ければよかった~」となるのが常です。
後悔とストレスを残さないためにも、カメラを持って出掛けることは決して「不要」ではありません。
汗拭きタオルとこまめな水分補給、塩飴も持った。なるべく日陰を歩き、途中涼しそうな建物内に身を寄せ休憩を。
万全な態勢を整え、いざ!
こんな時、撮影機材はなるべくシンプルにしたいもの。でも勿論、画質は妥協したくない。
今回選んだのは、FUJIFILM GFX 50 SIIとフジノン GF50mm F3.5 R LM WRの組み合わせです。
約5140万画素のラージフォーマットセンサーを搭載したGFX 50S II。
新品はこのブログ掲載時(2024年8月)、ボディ単体、フジノン GF35-70mmF4.5-5.6 WRとのレンズキットともに生産を完了しています。
レンズキットが在庫限りという状況で、価格が45万円弱。下取交換値引き5万円の対象となっています。
中古は、ボディ単体で35万円前後から。
35㎜判の中級高画素機と並ぶ価格帯で、よりセンサーサイズの大きな高画素機が手に入ります。
フジノン GF35-70mmF4.5-5.6 WRも35㎜判換算で28~55mm相当と使いやすい小型軽量な標準ズームレンズですが、今回はあえて単焦点レンズをチョイス。
単焦点ならではの明るさと画質、そして何よりそのコンパクトさを重視しました。
質量約355gとGF35-70mmより35g軽く、GFX 50S II 約900gとの組み合わせで1255g。これまた35㎜判一眼カメラ並みです。
そのうえレンズの全長48mmという大きさ。
普段35㎜判一眼カメラに標準ズームを付けたものを収納しているカメラバッグ、その中敷きの仕切りをより狭める必要にかられました。
・・・
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(クラシックネガ)
古本屋などをのんびり見て回るのは、学生時代以来何十年ぶりのことか。
昔は、このジャンルならどのお店が品揃えが豊富、なんていうのも把握していたのですが… 今はただ店先を眺めるばかり。
FUJIFILMカメラの特徴的機能である「フィルムシミュレーション」、今回のカラー撮影には「ノスタルジックネガ」モードを多用しました。
スタンダードである「PROVIA」モードより落ち着いた色調で、少し古びた感のある情景を写すのに適していました。
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(クラシックネガ)
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(クラシックネガ)
画角は、35㎜判換算で40mm相当と使いやすい標準レンズ。
一歩寄ればアップ目に被写体が強調され、引けばその場の状況も写し出す、まさにスナップ撮影向きの1本です。
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(クラシックネガ)
絞り開放で。開放値F3.5では大きくボカすのは難しいですが、形が崩れず残り自然な感じに。このあたりもスナップ撮影向きに感じるところです。
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(ACROS)
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(ACROS)
モノクロモードの「ACROS」に切り替えて。シャープさとグラデーションの豊かさを兼ね備えていて、好きなモードです。
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(ACROS)
門の奥の建物まで写すため1段以上アンダーに。それでも暗部も潰れることなく描写されています。
風景の一部として写った絵馬ですが、個人情報などが写り込んでいないか拡大して確認することに。そのくらい細密に写っています。
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(ACROS)
カラーモードだと色が邪魔して雑多なだけの写真も、モノクロモードにした時その緻密な描写が際立ちます。
・・・
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(PROVIA)
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(クラシックネガ)
別の日の撮影。撮影の2時間ほど前まで土砂降りの雨が降っていたのですが、その後の強い日差しで地面はもうすっかり乾いていました。
それでも芝は瑞々しく、鮮やかな緑に。
「クラシックネガ」より「PROVIA」モードの発色のほうが、見た目に近い色味でした。
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(PROVIA)
地面すれすれにカメラを構え、背面液晶をチルトさせての撮影。35mm判換算40mmでも、これだけの広がりを表現できます。
手前の柔らかなボケから奥の緻密な描写へ。背景の樹々の葉が非常に細かに表現されていて、立体感を生み出しています。
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(ACROS)
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(ACROS)
ここでは雑多な色が存在していたのでモノクロ「ACROS」モードに。煩雑さが消え、落ち着いた雰囲気に表現されました。
街中でのスナップ撮影に移行。上と同じ理由で「ACROS」モードを継続しました。
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(ACROS)
FUJIFILM GFX 50S II + FUJINON GF50mm F3.5 R LM WR(ACROS)
見た目はずんぐりと大柄に感じますが、軽量ボディなうえグリップがしっかりしているので取り回しがよく、中判カメラということを忘れてしまいそうに。
でも、できた写真はまさしく中判、高画質の画に気持ちが昂ります。
まだまだ残暑厳しいなか、GFX 50 SIIとフジノン GF50mm F3.5 R LM WRの組み合わせで軽快に撮影を楽しんでみては?!