【FUJIFILM】描写力と機動力を兼ね備えた、キットレンズの常識を変えた1本。
2012年にFUJIFILM Xマウント初のズームレンズとして登場した「XF 18-55mm F2.8-4 R LM OIS」。
当時のXマウントのラインナップは「XF 18mm F2 R」、「XF 35mm F1.4 R」、「XF 60mm F2.4 R macro」とすべて単焦点レンズという構成で、この並びに追加されたズームレンズということで当時としても高い期待を背負って発売されました。
同時期に発売された「X-E1」のキットレンズに採用されて以来、最新世代となる「X-T5」まで、長きに渡り幅広いFUJIFILMのボディと共に販売され続けてきました。
先日ついに後継機となる「XF 16-50mm F2.8-4.8R LM WR」が発売されましたが、キットレンズとして長期間販売されたこともあって玉数が多く中古市場は今が狙い目。
今回はそんなレンズと共に、涼を求めに水族館へ行ってきました。
今回使用したボディは「X-T5」。4000万画素の高解像度センサーを搭載した機種ですが、センサーの性能をフルに生かせています。発売から時間が経っているレンズではありますが、最新のカメラにもばっちり対応しています。
クラゲの透明感、立体感がよく表現できています。
このレンズの特長として、F値の明るさがあります。
キットレンズとしては数少ない広角側ではF2.8スタートとなっており、暗所でも撮影がしやすいです。
望遠側でも開放F値は4と、大きくぼかした写真を撮りたい際にも活躍してくれます。
広角端では35mm判換算でおよそ27mmとなる焦点距離。最近は24mm付近から始まるレンズが多いですが、27mmでも十分にパースペクティブを活かした写真を撮ることができます。
レンズの性能が落ちてしまう場面として望遠端、近距離、絞り開放がよく挙げられますが、3拍子揃ったレンズにとって過酷な条件で撮影してみました。なおかつ水槽のガラスを1枚挟んだ状態ですが、よく写っています。
続いてオットセイを狙いました。大きな瞳にピントを合わせ、カメラ任せでAFを追従させました。X-T5の被写体認識能力にもついていけています。リニアモーターを採用したことで高速AFを実現しており、ストレスない撮影が可能です。
目玉のイルカショーを撮影。明暗差の激しい条件ですが上手く捉えています。
ノコギリエイを望遠端で撮影してみました。頭から長く生え伸びたノコギリが特徴的で、広角で撮ることの多い魚ですが、普段とは違う構図に挑戦。下から見上げた時には見ることのできない目を撮ることができました。広角域と望遠域では、同じ被写体でも大きく印象が違って見えます。
筆者がこのレンズと出会ったのは数年前。当時「XF 16-55mm F2.8R LM WR」を使っていましたが、より軽いレンズが欲しくなったことからこちらのレンズを購入。
システム全体を小さくできたこと、それでいてF値の明るさは担保されており、一度使っただけでこのレンズの虜になりました。
こちらが当時撮影した写真です。広角端、F2.8で撮影しています。
キットレンズの枠を超えた優れた光学性能を有しています。FUJIFILMのレンズラインナップに感服するばかりです。
コンパクトかつ描写力に優れる、両立の難しい2つの要素を見事に兼ね備えた、『二兎を追い二兎を得る』ようなレンズです。
機材を軽量化したいけれども画質を妥協したくはない、という方にオススメです。初めての1本としてはもちろん、単焦点レンズ派の方もオールマイティーな1本として機材構成に組み込みたいレンズとなっています。
▼今なら新品もお買い得に!▼