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【Leica】WITHIN120K -Summilux M35mmF1.4 2nd 編-

【Leica】WITHIN120K -Summilux M35mmF1.4 2nd 編-

2025年2月20日にLeica Boutique MapCamera Shinjukuは12周年を迎えました。
今年の連載はテーマ『Journey』と『“12”周年』にちなみ、マップカメラのある新宿から半径120キロ圏内での撮影旅行をスタッフが計画。旅の供にカメラが選ばれるようになってから100年となる今年、「旅」を通してカメラの楽しさ、ライカの面白さをお伝えするべく、マップカメラスタッフ12名が旅に出ました。その名も「WITHIN 120K」

今回は二人、2台体制で同じ所へ小旅行。
過去に「視点A・B」というブログを投稿しました。同じ場所、同じ時間に居たとしてもカメラが違えば、視点が違えば全く異なる写真が撮れる面白さをご紹介したものです。またその反対に、全く意識していないにも関わらずほぼ同じ写真が撮れることもあるのです。
今回はどのような結果になるのか。

私が持ち出した組み合わせは「M11-P」に「Summilux M35mm F1.4 2nd」。
普段、6枚玉やCLの40mmを使っているので同世代のこのレンズを味わってみたくなりました。
今回はストッパー付き、前玉がアンバーコーティングの一本。どんなフレアが出るのか、新鮮な気持ちで撮影に臨みます。

筆者は普段小田原や熱海等、神奈川や静岡方面へ出ることが多いですが、今回は少し北へ。
普段降りる新宿駅で乗り換え、電車で大宮を通り過ぎ、高崎方面へ向かいます。

カメラバッグはライカのシステムバッグ。誕生日にもらった大切な鞄です。
可動式のマジックテープの仕切りとは別に、M型がちょうど入るくらいの仕切りがもともとついています。
サイズもコンパクトなのでカメラなしの日も、普段使いのバッグとして活躍します。

高崎駅に到着するなり、冷たい風にさらされ、顔をうずめたくなるような旅の始まりでした。
天気は曇り、そして強風。
早々に寒さに負け、目星をつけていた喫茶店のドアをたたきました。

店内には石油ストーブの懐かしい香りが広がります。
窓際の席が運よく空いていたので、入って奥にある窓際の席に腰掛けます。

店内に入るなり少し晴れ間が覗きました。せっかくなので天気がいいうちに一枚撮っておこう、とシャッターを切ります。

思いのほか、空の青が濃く出たことに驚きます。M11-Pのセンサーの色でしょうか。
頼んだものが来るまでの間、最短の撮影距離をとるために大きく体を離します。
普段はコンタクトをしてますが、この日は困ったことに目の調子が悪く眼鏡でした。
なので今回は気軽にライブビューで臨むことにします。

お昼ご飯はナポリタン。サラダにバナナとパイナップルが乗っているのが非常に新鮮でした。
名物メニューにプリンアラモードがあるから?バナナがサラダにあうのかはいまいち分かりませんでしたが、
懐かしい味のナポリタンと不思議な組み合わせのサラダは旅の始まりとしては印象的で悪くないかもしれません。

お店を一歩出てもう一枚。
強く光が入る場面では光の滲みを感じますが、むしろそれが心地よく響きます。
ズミクロンと比べると数段逆光は苦手な感じがしますが、それがまた描写を柔らかくし、
自然光をドラマティックにとらえてくれます。
以前レイというイギリスのレンズを使ったことがありますが、その時の感動を思い出します。

これから天気が悪くなるのでは、と危惧していましたが、
予想に反して晴れ間が広がりお散歩日和になってきました。
相変わらず風は冷たいのでお供にあったかいコーヒーを買いました。

今回の目的地は、高崎についてすでに何度か見ている「だるま」と、長野堰用水なるもの。
ルートの都合上、長野堰用水から回りましたが、水路を見に行くというのは
今まで生きてきた中であまりない経験です。
言われてみれば最近湧水とかも見たなと思いつつ、こういう散策も悪くないなと思いました。

さて今度は「だるま」を求めて群馬八幡駅へ向かいます。
日が傾いてきたこともあり、逆光時の描写に興味をそそられ、あえて光が強く入る場面を求めてシャッターをきりました。

撮影する前はコーティングの色味を感じるフレアが入るものかと思っていましたが、
思いのほかコーティングの色味は出ず、虹色のフレアが出ます。
予想外にノンコートのレンズを思わせるフレアとなりました。この辺りは手元のズミクロンと一味違うようです。

そして縁起だるま発祥のお寺といわれる少林山達磨寺へ。
道の途中も、ここぞとばかりに様々な表情のだるまたちが待ち構えています。

少林山達磨寺へ向かう坂道のこの2重丸のライトもやはりだるまを模しているのでしょうか。
気づけば日が傾いてきていたので、日が落ちる前にと少し足早になりながら坂道を上がります。
とはいえ、これ以上のペースで歩くのはちょっと難しいかも…。

開放で撮影すると画面の四隅は収差で流れますが、個人的にはこれくらいのほうが自然に
画面の真ん中に視線を集めることができて好みです。
おそらく我々の目だって四隅は大した描写はしていないはずですから。

悪く言えば描写があまいのかもしれません。
でもそれだけのレンズが、これだけ長く愛されたでしょうか。

20年ほど現行として生産されたこのズミルックスは強い光こそ滲むものの、
とらえた光は時に自然に、時に美しく情景を写し出します。
この素直ともいえる描写を見ていると、昔自分が初めてカメラをもって撮影したときの感動を少し思い出させてくれます。

個人的には無限遠ロックやストッパーがあまり得意ではないので、
もし迎えるのであればストッパーなしを迎えたいものです。
長く発売されたレンズのため、写りも今回のものに限らず、またコーティングも異なるものが存在しますが、
機会があれば別の写りをするであろうそのレンズとどこかで出会いたいところです。

できれば次回の旅はもう少し暖かい空気と。また良きカメラとレンズを携えて。

・・・

現在マップカメラでは「Leica Boutique MapCamera Shinjuku」12周年を記念してフォトコンテストを実施しています。
ライカ製品以外のカメラで撮影した写真でも参加可能!ぜひみなさまの「旅」の写真をお待ちしております。

[ Category:Leica | 掲載日時:25年02月25日 17時30分 ]

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