
3月になって早々また雪が降るとは思いませんでした。
そろそろ上着も薄手の出番かと思っていた矢先、毎度のことながらのんびりとした衣替えの筆者ですが今回は仕舞い込まずにおいて救われた思いです。
一般的に立春から3月はじめを指すことが多い早春、温かく包み込んでくれる布団に暁を覚えずといきたいところ朝から電話がかかってきました。
「ニュースで梅が見頃だと流れていたから一緒に見に行こう!」という元気な第一声。三十年来の幼馴染とは定期的に交流を持ち、特に春には花見が定番なのですがまさか梅から誘われるとは思いませんでした。とはいえ遡ること奈良時代には花見といえば梅だったようです。
今回はがっつり撮影ではなくカジュアルに楽しみながら撮影しようと持ち出したのは 「SIGMA fp ボディ」、あわよくばウメジローが撮れないかと小型軽量高倍率ズームレンズの「Panasonic LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S. S-R28200 」を選択しました。
電車に揺られること約1時間弱、到着した広大な公園はお互い小学生以来に訪れることになりました。大きな案内看板を見上げつつ、お目当ての梅林はというと一番奥まった場所にあるようです。他に椿・山茶花園、ボートにも乗れる池があるようだったので、道中撮影したり昼食をとったりしつつのんびり散策することにしました。
まず向かったのはこれまた奥の方にある椿・山茶花園。緩やかな坂が見えた時点で嫌な予感はしていましたがちょっとした丘を登るように向かい、椿・山茶花園自体も傾斜した曲がりくねった小道となっていました。もっと整備された歩きやすい道もありましたが、小道にある花の方が見頃だったのと、ちょっと童心にかえったような気持ちでした。望遠レンズの圧縮効果もあってか秘密基地にでも続いていそうです。
あたたかみを意識して撮影した1枚。なかなか見ない種類だと思いつつシャッターをきりましたが後から調べてみればここが誕生したのは1971年、元は個人所有だったものを企業が買い取り、寄贈されてきたそうです。現在では合わせて約600種、7,000本ほどあるのだとか。
歩きにくい斜面を撮影しつつ近況など話し合っていたら少し疲れたので小休憩。あちこちベンチやテーブルがあり、家族連れが多いのも頷けます。ふと上を見上げてみたら不思議な形の木の実がありました。小さな松ぼっくりのような硬そうな実です。
椿と山茶花を存分に楽しんだあとは池へ向かいます。日曜だからかボートに乗る人たちの姿も多かったです。太鼓橋やいかだ橋があったのでそちらを渡りつつ、少し離れた池へ向かえば白鳥の姿がありました。飼育されているようで白鳥注意の看板が。うかつに手を伸ばせば噛まれるようです。こんなに優美な姿の白鳥ですがなかなか気性が荒いのかもしれません。もちろんそんなことはせずここでも望遠ズームレンズが役立ちます。
そうこうしている間に1時間ほど経過したでしょうか。やっとお目当ての梅林に到着しました。少し離れたところからでも梅の良い香りがしてきます。満開の梅林を広角側で撮影。
ふと花びらが落ちてきたので見上げるとメジロも梅の花を楽しんでいました。あちこち短距離を飛んだり跳ねたりしつつ蜜を吸っているようです。
撮影できたら良いなくらいの気持ちでしたが今日選択したレンズはこの時のためです。梅に夢中なメジロは思ったより近くにきてくれることも多く、ぴょんぴょん動き回る小柄な姿をフレームに収めようとひたすらシャッターを切っていました。
ここまで気付けば2時間半ほど、椿や山茶花、梅にメジロと想像以上に撮影するものが多く旧交をあたためつつも楽しんで散策することができました。
2018年結成時のライカ、シグマ、パナソニック3社に加え、現在では全8社がLマウントアライアンスに参入しています。
ボディ、レンズと幅広い選択肢から自分に合った組み合わせを探してみてはいかがでしょうか。