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【Leica】ノクティルックスと出掛けた日の写真を振り返る

【Leica】ノクティルックスと出掛けた日の写真を振り返る

夏から秋へ、季節の移り変わりが気温や空模様から感じ取れるようになってきました。
写真を撮りに行きたいとき、場所に困ったら「去年の今頃は何を撮っていたかな」と振り返ることがあります。

その中で見つけた、お気に入りの写真を振り返ってみます。

この日連れ添ったのは、一度は使ってみたかった『Leica ノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.』です。手に持った時にずっしりと硝材の重さを感じるこのレンズは、歴史的な銘玉をベースに復刻されたもの。そのため、絞り開放での甘美な写りが特徴的で魅力的。あまり構えたくなかったためボディは『SIGMA fp』を選んでマウントアダプターで装着しました。

開放付近では、はっきりとしたピントは掴めません。その代わり、光を柔らかくとらえるような表現を見せてくれます。好むと好まざるとにかかわらず、うっとりしてしまうような写り。これがノクティルックスなんだなと嬉しくなったことを覚えています。

逆光を取り入れ、盛大にフレアとゴーストを迎え入れます。こういった遊び心を快く思ってくれるのは、オールドレンズの魅力をしっかり内包してくれているからでしょう。一年前に感じていた秋の陽が、時を経て写真越しに照らしてくれているようです。

絞りをF8くらいまで絞ってみると、メリハリが効いてしっかり解像した画を得ることも出来ます。雲一つない空に向かって、鎌首を持ち上げる作業用クレーンのたたずまい。微細な線を逃さない『Leica ノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.』の描写力をしっかり見ることができました。

夕方、日が落ちてくると途端に寒さを感じるのがこの季節。しかし、この時間でなければこってりとしたシャドウに出会うことは叶いません。影の中のねばり、グラデーション、要素的にとらえながらその造形を愉しみます。

夜を意味する「Noct」と、「光」を意味する「lux」という名前。夜闇の中でも大仰な照明を必要とせず、明るく撮れるという意味なのでしょうか。
私には、夜を照らす街明かりのように撮影者を支えてくれる存在のように思いました。憧れのレンズに触れられた日の思い出を胸に、今日もまた撮影に向かいます。

[ Category:Leica SIGMA | 掲載日時:22年10月08日 10時53分 ]

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