【FUJIFILM】曇り空と雨の日に撮る桜~XF80mm F2.8 R LM OIS WR Macro~
FUJIFILMFUJIFILM XF lensX-T4さくらカメラと共にスタッフおすすめ機材フィルムシミュレーションを楽しむ春の息吹
3月某日。桜がだんだんと咲き始め、気が付くと満開の見頃を迎えていました。
明日は桜を見に出かけよう、と訪れた当日はあいにくの曇り空。更には時間が経つにつれて雨まで降り始めてきてしまいました。晴天の日の桜を撮りたかったけれど、これはこれで素敵な写真が撮れそうだ、と撮影に持ち出したカメラはX-T4とXF80mm F2.8 R LM OIS WR Macro。
曇り空と雨の日をノスタルジックな雰囲気に演出してくれるフィルムシミュレーション:クラシックネガを使用し、道ゆく先のさまざまな桜を撮影しました。
まずは綺麗に開花している桜の写真からご紹介いたします。淡く可愛らしい桃色の桜、朱色の蕾が添えられて可憐な花飾りのようです。
中望遠の焦点距離となる80mm(35mm判換算:120mm)は、すこし距離の遠い場所に咲いている被写体でも構図内に収めやすい画角のレンズです。前後のボケ味も綺麗に表現されます。
綺麗な赤色の桜。クラシックネガの効果で彩度が抑えられてノスタルジックな仕上がりとなりました。
冒頭で使用した写真の赤と白桃が混ざった桜は源平桃という名で呼ばれる珍しい品種なのだそうです。源平合戦のように競い合って咲くためこの名が付けられたのだとか。はじめて見た品種に感動し、いつも以上にシャッターを切ってしまいました。
細い枝の先に綺麗に咲き誇る桜。
このときは簪のように見えたので着物を纏った綺麗な女性が偶然通り掛からないかなあ、などと淡い期待を抱いておりました。残念ながら思いが実現することはありませんでした。
満開の桜を画面一杯に入れてみました。
スマートフォンの写真だったらまず表現が難しいであろうピント面より奥の柔らかいボケ味。クラシックネガと空気感が程よくマッチしてエモーショナルな雰囲気に仕上がりました。
葉っぱの上に散る花びら。深みのある葉の緑色と、桜色のコントラストが好きな1枚です。
しっとりと雨に濡れた情景や匂いがこの写真を通して思い出されます。
最後はマクロレンズらしく桜の雄しべにピントを合わせた1枚。ピントが合った部分はしっかりと解像し、周囲のボケ味はふんわりと柔らかい絶妙なコントラストを醸し出します。
曇り空と雨の日の桜はいかがでしたでしょうか。
思い返せば、雨が降る日は傘を差しているため空を見上げることが少なかったように感じます。偶然にも外へ出かけた日が晴れ間も見えないあいにくの天気。ですが、そのおかげで雨の日に映える素敵な桜を写真に収めることができました。