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【Go To フォト】α9を使って合成写真を作ってみました①

【Go To フォト】α9を使って合成写真を作ってみました①

Go To キャンペーンとは、国内における観光などの需要を喚起して、新型コロナウイルス感染症の流行と、その流行による緊急事態宣言に伴う外出自粛と休業要請で疲弊した景気・経済を再興させることを目的とした、日本在住者の国内を対象とする日本政府による経済政策である。

【Wikipediaより引用】

 

我々も11月のブログテーマを【Go To フォト】とし、写真を通して経済再興の一助が出来たらと思っております。

さて、筆者が担当する今回は写真を使ったファンタジーの世界観を表現(合成)する事にフォーカスしたいと思います。

筆者は普段から写真を撮る中で合成や加工を前提とした撮影を行う事もあります。

写真を通じて非現実的な世界観を作ることも趣味の一環で行っています。

 

写真についての考え方は千差万別で写真に二次的な加工を加えることは邪道であるとかこういったものは写真ではないと考える方もいると思いますが、写真を使った作品作りという点で今回は大目に見ていただけると幸いです。

 

まずは、第一弾として筆者が写真を使った作品作りにおける、初期段階にあたる撮影の部分を書いていこうと思います。

筆者が合成を行う上で撮影するいわゆる【素材撮り】ですが、以下の点を意識し撮影を行います。

・背景は白もしくは黒単色

・露出はとにかくフラットに撮る(−0.3~+0.3)

・少しコントラストを低めに撮影を行う

・あらかじめ、背景の光源や完成時の構図が決まっている場合はその辺を意識した画角や焦点距離を使う

 

以上のように撮影を行う事にどういったメリットがあるのか、以下で簡単にお話しします。

 

1.単色白背景での撮影

フード部分は少し同化しているが、それ以外は分かりやすい色の差が出ているので切り出しやすい

合成を行う上で切っても切れない作業として、切り抜き作業です。

昨今の編集ソフト(筆者はPhotoshopユーザー)はAIが特に優秀でほぼ自動で認識し切り取ってくれます。

そのAIもやはり限界はあるので、ある程度コチラが認識しやすくしておく必要があります(その方が圧倒的に作業の時短になります)

背景を一から作っていく場合、基本的に撮影時の背景情報は不要になります。

それであれば、単色の背景で撮れるのであればそれで撮るのが一番の理想ですし切り抜きの手間がグッと減ります。

白背景設定例

背景を白く飛ばす方法は被写体の後方辺りにストロボ一灯、もしくは二灯を設置します。

この時、バックストロボの光量を強くしすぎて被写体にまで影響が出ないように確認しながら光量を設定します。

蛍光灯やLED照明のような環境光があればそれで白く飛ぶようなカメラの露出設定にしても構いません。

そして、被写体には使う背景の光源を意識したライティングにするか、フラットな露出になるような当て方をします。

(上記設定ならアンブレラは光量1/16前後)

被写体に影響が出ないようにバックストロボを作る際に筆者がよく使うのは、ソフトボックスとアンブレラです。

アンブレラはトランスルーセントでは無く、黒く反射させて使うタイプを使います。

 

黒背景設定例

背景を黒く潰す方法は、黒い背景にストロボ光の影響が出ないように設置します。

可能な限り、被写体と背景は離します。さらにストロボにはソフトボックスを使用しグリッドと呼ばれる光を収束させる道具を使います。

被写体と写す範囲外の背景にのみ光が回るようにして光源を作ります。

フードの毛並みの境目がクッキリ出ているので切り出しやすい

白と黒、どちらの色もある衣装の場合はいずれかで撮ると片方が同化してしまいます。

その場合にはグレーバックを作ります。方法は白バックに黒バックのライティングで撮影します。

露出はブラックボックス化するように設定し、ストロボ光のみで被写体が写るようにします。

 

2.露出をフラットに撮る

背景のライティングに続いて露出をフラットに撮る必要性についてお話します。

素材として撮影をする際は露出はフラットに撮るようにします。

特にJPEGのデータを使う場合はRAWと違い階調が狭いので更に気にしながら撮ります。

なぜか言いますとハイライト部やシャドウ部が編集時に大きく関係してきます。

オーバーで白飛びしてしまっている写真は明るくすることは勿論、

暗くしても明るく白飛びした部分は黒くなるだけでそこに写っていた物は出てきません。

反対にアンダーになっている部分は完全に黒潰れを起こしていなければ、編集でシャドウ部を持ち上げることが出来ます。

しかし、アンダー気味になりすぎてもいけないのです。持ち上げるときアンダー部分からノイズが出てくるのでザラ付いた仕上がりになります。

いずれにしろ、アンダー過ぎてもオーバー過ぎてもいけないのでフラットな露出を常に意識して撮っていただければと思います。

腕と洋服の部分。アンダーを出すぎないように撮ったのでオーバレイで色を載せても問題なく発色する。

3.コントラストを低めに撮る

ここについては筆者の作風と言いますか、好みに近い部分になりますがコントラストを少し抑えたほうが作品としての様々オブジェクトと馴染ませやすいと感じました。素材として使う背景もあっさり目なのが多いので尚更だと思います。

背景と馴染ませる際に背景の色をスポイト機能で抽出し、それをオーバレイ等で馴染ませます。その時にコントラストが低いと全体に馴染みやすく自然な仕上がりになりやすいです。

右が他レイヤーを入れてない状態、左がカラーレイヤーを入れ馴染ませた状態

 

4.完成時の画角や焦点距離設定を考えた撮り方

長くなりましたが、第一弾の最後は実際に完成させた時のカメラの画角についてです。

分かりやすく書くとすれば、対角魚眼の周辺のオブジェクトが魚眼特有の歪みが無く真っすぐあったら、馴染ませてあったとしても、不自然な仕上がりになります。

合成する背景も素材となる被写体も同じ角度、同じ画角で写っているようにしなくてはなりません。

パース効果の出ない画角だとしても中望遠であったり焦点距離によっては、F値との組み合わせによってはボケ感が生まれることがあります。そうなった場合背景を写真側に合わせてボカさなくてはならないケースが出てきてしまいます。

編集において後からボカすのは容易なので出来ればパンフォーカス気味に撮りたいです。

 

 

いかがでしたか?

白もしくは黒壁での撮影なのでレンタルスタジオ等を利用するのをオススメします。

スタジオによっては定常光やストロボ機材の貸し出しを行っている所もあるので、カメラを持って行くだけで撮影出来てしまう場合もあります。

次回は撮影した写真を実際に編集してみたいと思います。

撮影とちょっとかけ離れた内容になってしまうとは思いますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

[ Category:SONY | 掲載日時:20年11月01日 16時38分 ]

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