【タイムズフォト】Last drive Ⅱ
「ラスト・ドライブ」2日目。
7時30分に目を覚ました私はまず、部屋の窓を開け空を見上げました。
天気は雲一つ無い快晴。朝の日差しが強く私の目に入ってきて、手をかざしながら朝の青空を見つめていました。
今日が最後の日。相棒との別れの日か・・・。
その言葉を心にしても、私の心は落ち着いていました。昨日の夜からずっと。自分でも不思議なくらい。
着替えをして、ホテルで朝食を済ませた私はチェックアウト後、バイクの前で出発の準備をしていました。
夜の冷気で冷えたエンジンを温めながら、タンクに手を置き、相棒に声を掛けていました。
「今日が最後だな・・。今日も一日よろしくな。」
横須賀からさらに三浦半島を南下して、最南端にある「城ヶ島」を目指しました。
城ヶ島は三浦半島から大橋を渡って行くことができる場所です。大橋からの景色は港や漁船が多く見られました。
残念ながら写真はありませんが。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100
駐車場にバイクを停め、手荷物の整理をしていざ入り口へ向かおうとしたら、またしても猫の集団が登場。
画面内には計8匹の猫が映っています。見えづらいですが、ベンチの下に一匹潜んでいます。
この他にも2匹ほど出てきました。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:400
折角なので昨日に引き続き猫ちゃん達と戯れることにしました。
今回もマクロモードで思いっきり近づいて撮影しています。
有難いことに警戒心が弱くて、いろいろ撮らせてもらいました。中にはちょっと嫌がる子もいましたが。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100
綺麗な瞳に吸い込まれそうになりました。近づき過ぎると嫌がられるかな?と思いましたが、意外とそうでもなく。
最悪の場合爪が飛んでくるのでは!?と、こっちが警戒しながらシャッターを押していました。
大人しい性格だったようで安心しました。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
今度は別の猫ちゃんが、すっごく気持ちよさそうに日向ぼっこをしていました。
これはシャッターチャンスだと感じた私はすかさずカメラを構えました。
しかし、カメラを向けるとソッポを向かれてしまい、やっと撮れたのがこれです。
やっぱり猫にも色々な性格があるのですね。
各々自由に過ごす猫ちゃん達。この日は朝から雲一つ無い快晴で、とても暖かい陽気でした。
猫ちゃん達もみんな気持ち良さそうに過ごしていました。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100
園内を少し進むと上の写真のような展望台がありました。見晴らしのいい景色を眺めることができます。
この辺りもトンビが飛んでいました。双眼鏡があればその姿をはっきり見ることができたでしょう。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100
展望台から海を見下ろすとこんな感じです。
海を見てると自然と心が落ち着きますね。忙しい日常から離れて自分だけの時間をゆっくり楽しむ。
実に贅沢で幸せな時間を過ごさせてもらいました。仕事中の仲間達に申し訳ないくらいです。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100
展望台以外にも上の写真のように海を見晴らせる場所がありました。
この場所で写真を撮影している時に、私の背後から2匹の猫が近づいてきていました。
内1匹の白猫がやたらと私の周りをうろついたり、私の後をくっついて離れませんでした。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100
こちらがその白猫ちゃんです。よく見ると両目の色が違います。右目が青っぽくて、左目が黄色をしています。
「あれ~?」と思って顔を覗き込むと猫ちゃんは「にゃ~」と鳴いてきました。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100
私のそばを一向に離れようとしない猫ちゃんは崖を背に、のん気にポリポリし始めました。
「危ないよ~。落ちないでね~。」と猫ちゃんに声をかけながら私は海の写真を撮影していました。
「にゃ~にゃ~」聞こえてくるので下を見ると猫ちゃんが私を見上げながら鳴いてました。
お腹が空いてたのでしょうか。「何か餌ちょーだいよ~。」って顔してましたね。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100
上の写真の広場からさらに下へ降りれる階段を発見。より海に近づけそうな雰囲気だったので降りることにしました。
猫ちゃんも興味深々の様子で階段を見下ろしていました。
この写真を撮ったあと、猫ちゃんのほうが先に階段を下りてピョコピョコ進んでいってしまいました。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100
猫ちゃんズイズイ進みます。どこまで行く気でしょうか。途中何度か後ろを振り返っては私を待っていました。
「早く~。置いてくよ~。」とでも言ってるような表情でした。猫ちゃんの気まぐれな行動の一つでしょうか。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100
階段からの眺めもなかなかのものでした。画面右側を飛んでいるのはトンビですね。
潮風を受けながら気持良さそうに翼を広げて飛んでいました。
AF一眼レフカメラと望遠の手振れ付のレンズがあれば良かったですね。
絞り優先AE:F5.6、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100
猫ちゃんまだ付いてきます。
絞り優先AE:F5.6、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100
階段の終点に到着。海が目の前に迫り、ゴツゴツした岩場が姿を現しました。
私は期待を膨らませ一気に階段を下りてゆきました。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100
猫ちゃんは静かに海を見つめていました。
ここまで海に近づいたのは初めてだったのでしょうか。海をみつめる姿も可愛らしかったです。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100
岩場に降り立って最初の一枚を撮影。足元はとても不安定で注意が必要でした。
岸壁は波の力で削られたような形をしていました。波の力って想像以上に物凄いのでしょうね。
この日は風も穏やかで波も静かでした。暖かい陽気で絶好の散策日和でした。
私が目の前の景色に見とれていると、猫ちゃんは岩場の窪みに溜まった水をおいしそうに飲んでいました。
それって海水じゃないのかなぁ?しょっぱくないのかなぁ・・・?
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100
私は岩場の散策を続けました。猫ちゃんは水を飲んだ後、階段を上がって元いた場所へ帰ってゆきました。
上の写真や下の写真のように現場の足元は非常にゴツゴツしていて不安定な場所でした。
私が履いていたのはバイク向けのウエスタンブーツで、このような場所を歩くには最も適さないであろう靴でした。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
ロッククライミングが趣味な方はまさに「血が騒ぐ」のではないでしょうか。
もし私が子供の時にここを訪れていたなら、きっと両手両足を使ってよじ登っていたことでしょう。
ですが私ももう大人。誰も回りに居ないからって我を忘れて童心に返るような真似はしませんでした。
ほんとはちょっとやりたかったですけど。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.7補正
かれこれ1時間ぐらいはこの岩場で一人遊んでいました。写真も沢山撮りました。
やっぱり海を目の前にすると自然と気持ちが盛り上がりますね。久しぶりに我を忘れて童心に返ったようでした。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.7補正
さらに岩場を先に進み、「安房崎灯台」に到達しました。
城ヶ島の東端に建設された灯台で、歴史を辿るとなんと、江戸時代の1646年にまで遡ります。
当時この近海を行き来する船の為に、この安房崎に「烽火台」というものを設置したらしいのです。
しかし、1676年に台は撤去されてしまい、灯台は島の西の方に移されてしまったそうです。
そして月日は流れ、戦後の1962年(昭和37年)にこの灯台が設置され、点灯されたという歴史がある灯台です。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
灯台の付近は観光スポットとしても知られており、釣りを楽しむ人達の姿も見受けられました。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
これは灯台のすぐ前で撮影したものなのですが、地面がザラザラしているのがおわかり頂けますか?
これは海辺ではそんなに珍しくない光景かもしれませんが、これは細かな貝殻やその屑が無数に散乱しているのです。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
拡大してみるとこんな感じです。本当に細かい貝殻ばかりです。
普段海に接する機会が無い、内陸に住む私にとってこの光景はなかなか新鮮なものでした。
根気よく探せば綺麗な貝殻を見つけられるかもしれませんね。
絞り優先AE:F8、スタンダードカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
灯台をあとにした私はその足で「馬の背洞門」を目指しました。
途中、さっき出逢った猫ちゃんと再会。またしても私の後をテケテケと付いて来ます。
私はこの後、陽の当たるベンチに腰掛け一休みしていました。
しばらく陽の光を浴びながらボーっとしていたら、白猫を含む6匹ほどの猫達に周りを取り囲まれていました(笑)。
猫ちゃん達に囲まれた状態で私は地図を広げ、城ヶ島から先のルートを確認していました。
絞り優先AE:F5.6、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
休憩後、徒歩で15分ほど歩いた先にある「馬の背洞門」を目指しました。
道中もなかなかの景色でした。
この写真を撮った少し先に海岸へ降りる道がありました。私は道草気分で海岸へ降りました。
岩場や砂浜の海岸で、隠れ穴場的な場所でした。よくよく辺りを見回すと小さな洞窟を見つけました。
カメラを動画モードにしていざ潜入!!5mぐらい先に進むと案の定真っ暗で何も見えませんでした。
さすがに何も見えない暗闇の中を進む気にはなれず、そのまま脱出しました。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.7補正
海岸をあとにして、「馬の背洞門」に到着しました。これは洞門を上から撮影した写真です。
一見歩けそうにも見えますが、洞門は立ち入り禁止の為、眺めるだけとなります。
洞門の前に立って記念撮影するぐらいは問題なく行えます。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
こちらが洞門を正面から撮影したものです。
なぜこのような不思議な形になったのかというと、これも波の力によるものです。
長い年月をかけて今のこの形になったのだとか。波の力って本当にすごいのですね。
洞門の大きさは高さが約8m、横が約6mとのことです。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.7補正
洞門の前には「立ち入り禁止」の看板が。そりゃそうですね。もう少し大きな力が加わったら・・・て感じです。
でも、眺めていると「穴の中に入ってみたい!!」って気持ちが大きくなってきてしまいますね。
いやいやいや。何歳になっても男子特有の冒険心的な心は色褪せないものなのでしょうか。
絞り優先AE:F8、ダイナミックカラー、AWB:オート、ISO:100、-0.3補正
こちらは洞門がある海岸を撮影したものです。洞門は映っていませんが、画面の左下にあります。
城ヶ島はあらゆる場所から見晴らしのいい景色を楽しむことができる公園でした。
天気の良い日にお出かけしてみてはいかがでしょうか。
いよいよこの旅も終盤。
城ヶ島公園をあとにした私は昼食を取るため三崎方面へ向かいました。
三崎港の目の前にある、魚介類を扱うお店で海の幸を堪能してきました。
昼食を終えた私は最終目的地である「立石公園」に向けて出発しました。
旅の終わりが刻一刻と迫るなか、私の心は相変わらず落ち着いていました。
今、あの時の自分を思い返しても不思議に感じます。
決心しての旅だったからなのか、それとも・・・。
それでは次回、「ラスト・ドライブ/完結編」をお送りします。
使用機材::Panasonic LUMIX LX3