【マップカメラコレクション】MINOLTA α-9xi
21世紀の現代においても、カメラが金属製であることに対するこだわりは、根強く存在しています。それは、近年プラスチック製カメラがその大勢を占めていることに対する反動とも言われています。 実はプラスチック製フィルム一眼レフカメラの全盛期は、長いカメラの歴史の中でとらえれば、その誕生からデジタル化の波に飲み込まれるまでわずか10年ほどの間の、短い期間でしかありませんでした。 その時代に作られたいくつかのプラスチック製カメラには、金属製カメラとは趣の異なる、独特の味わい深さがあります。 「MINOLTA α-9xi」は、1992年発売。世界初1/12000秒高速シャッター、1/300秒の高速フラッシュ同調、AF連動最高4.5コマ/秒高速連続撮影モードの達成により撮影領域を大きく拡げた当時のAF一眼レフフィルムカメラの極北。 90年代初頭といえば、プロダクトデザイン分野にCADやCASといわれるコンピューターシステムが広く導入された時代。大胆な曲面を構成したデザインが容易にできるようになっていました。しかも、カメラの素材として工業プラスチックが一般的に使われるようになり、その可塑性からも、従来にはない造形が可能な状況が、整っている時期でした。 しかし、カメラのデザインは機構的な制約が多く、また、手に触れる部分が多いこともあってか、オーソドックスなスタイルに落ち着くのが常でした。そのような状況の中、登場したのがこの「MINOLTA α-9xi」。そのデザインは、従来のカメラデザインの定石を覆す革命的な造形だったのです。 その後、後継で発売されたsiシリーズが、オーソドックスなデザインに戻ってしまったこともあってか、「MINOLTA α-9xi」は一部のカメラファンから、ミノルタカメラの長い歴史の中での最高峰を顕すものとして、絶大な支持を受ける存在となっています。 しかし、その傑出した個性から、好みが大きく別れるところともなっており、市場の評価は決して高いものではありません。その分、価格もお手ごろとなっております。 ヴィンテージカメラとしてコレクションをするには、今がちょうどいい時期なのかも。 ◆現在の在庫は→こちら。 ※ 尚、「MINOLTA α-9xi」では、現在ソニーから発売されているαマウントのいくつかのレンズ(DT以外)が、そのまま利用可能です。
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