【SONY】Movie Beginner’s Blog Vol.2 -シャッタースピード-
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Movie Beginner’s Blogでは、SONYミラーレスカメラを使用して、MENU項目や動画用語など、筆者が動画に関して分かりづらかった事や疑問点を中心にお伝えしていきます。
筆者のメインはスチル・写真撮影ですので、動画は初心者です。理解が大変だった点について、写真の設定に慣れている筆者目線で執筆していきたいと思います。
普段は写真しか撮らないが、これからミラーレスカメラや一眼レフカメラを使用して動画を撮影したいと思われている方へ、ご一読いただければ幸いです。
慣れている方にはお見苦しいところもあると思います。拙い文章であることにご理解いただければと存じます。
前回のVol.1は、モード設定についてお伝えしました。
モードは「シャッタースピード優先」もしくは「マニュアル露出」に設定をおすすめします。その理由は、シャッタースピードは常に一定の数値にしておく方が好ましいからです。
では、実際にシャッタースピードはどの値にすれば滑らかな動画が撮影できるのでしょうか。
今回は「シャッタースピード」について、お話いたします。
写真では、基本はブレが少ない方が良いので、シャッタースピードを速くすること(1/50 < 1/2000)が望ましいです。(意図的にブレを使った表現方法もありますので、一概に手ブレを起こさない写真が正解ではありませんが、今回は比較のために定義をさせて頂きます。)
ですが、動画では適度なブレがあった方が良いので、シャッタースピードをある程度遅くし(1/50 > 1/2000)適切な値に設定することが望ましいです。
なぜかというと、静止画・1コマ1コマの一瞬の動きを止める役割をするシャッタースピードが速すぎると、最終的に動画として観る際にカクカクした動きになってしまうからです。
では、実際にどのような映像になるのでしょうか。下記の動画をご覧くださいませ。(シャッタースピード以外はすべて同条件の設定で撮影しました。)
分かりやすくする為に、1/50と1/2000という、極端なシャッタースピードの比較となってしまいましたが、違いを伝えることはできましたでしょうか。
このように、動きの速い被写体であればあるほど、明確に差がわかります。逆に動きが遅い被写体の場合は、シャッタースピードを速くしても差がわからない場合があります。
写真を撮られている方はお気づきかもしれませんが、写真の考え方とは正反対なのです。動画はある程度ブレて撮影することで、滑らかで自然な動画を撮影することが出来るのです。
写真は、速い被写体ほど早いシャッタースピードを求められる。対して動画は、速い被写体ほど遅いシャッタースピードを求められます。
(ただし、低速シャッタースピードには、設定できる限界があります。詳しくは次回でご説明しようと思います。)
では、具体的に滑らかな映像を撮るのに好ましいシャッタースピードはどの値にすればよいのでしょうか。
考慮するべき点は、主に「フレームレートの値」です。
SONYでは、MENUの動画1の中にある「記録設定」の項目に「フレームレートの値」を設定する項目があります。
上記の写真の「p」の記号で記載されている数値が「フレームレート」です。
シャッタースピードは、こちらのフレームレートの値の倍程度の値が良いとされております。
ですので、フレームレートが「24p」でしたらシャッタースピードは「1/50」、
フレームレートが「30p」でしたらシャッタースピードは「1/60」、
フレームレートが「60p」でしたらシャッタースピードは「1/120」となります。
勿論、その値にすることは絶対ではありません。もう少し低速にするなど、自分好みのシャッタースピードにこだわるのも面白いかもしれません。
また、フレームレートとは別に、特定の環境の場合は「撮影する地域」でもシャッタースピードを考慮する必要があります。
先程の「1/2000」で撮影した動画には、チラつきが発生してしまっているのがお分かり頂けますでしょうか。
これは「フリッカー」と呼ばれる現象で、蛍光灯や液晶画面を撮影すると起きてしまう現象です。
蛍光灯やディスプレイは、光が常に点灯し続けているわけではなく、凄まじい速さで点滅を繰り返していることで点灯し続けているように見えます。
その光が消灯をしているその一瞬を切り取ってしまうと、フリッカー現象が起きてしまうのです。
ですので、1コマの静止画の撮影スピードを決めているシャッタースピードの値と点滅の繰り返しの速さを調和することで、フリッカー現象が起きにくくなります。
具体的には、東日本は50Hz、西日本は60Hzの周波数の電気が流れており、その周波数に合わせてシャッタースピードを決めます。
例えば、マップカメラが位置する場所は東京都ですので、東日本。基準を1/50と考え、その倍数になっていれば低減することができます。
なので、1/100や1/25でもフリッカー現象は起こりにくいです。西日本でしたら、1/60の倍数の1/30や1/120などで防ぐことができます。
(周波数の違いは、静岡県の富士川と新潟県の糸魚川あたりを境にして東西に分かれているとのことです。お住まいの地域の周波数をご確認くださいませ。)
まとめると、シャッタスピードを決める際に考慮する点は2つ。
1つ目は、設定したフレームレートの倍程度の値にすること。
2つ目は、フリッカー現象が発生することが懸念させる環境の場合は、撮影する地域によって変更すること。
以上を気を付けることで、滑らかで質の高い動画を撮影することができます。
では、先ほどから申し上げている「フレームレート」とは、いったい何なのでしょうか。
こちらは次回の「Movie Beginner’s Blog」でお話ししたいと思います。執筆まで今しばらくお待ちくださいませ。
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