【Panasonic】LUMIX S9とSIGMA Art 28-45mm F1.8 DG DNで撮る一日
マップカメラの30周年創業祭がついにスタート!お客様からご愛顧をいただき、今年で30周年を迎えることが出来ました。
2024年は「夢中」をテーマに、スタッフがいま夢中になっている「モノ」「コト」を紹介いたします。
スタッフそれぞれがブログの中に創り上げる「夢中」をこの夏はお楽しみいただければと思います。
夢中。
私が今写真を撮っていて夢中になっているのは「色」かもしれません。
撮って出し、プリセット、RAW現像、写真の色を決める、変える方法は様々です。色んなメーカーの個性的なカラーモード、フォトスタイル(言い方も様々)を楽しむこともあれば、ちょっと色や明るさを調整したいなと現像することもあります。自分の知っているだけでも選びきれないほどの色があって、どの色にしようかというのに夢中になっているかもしれません。RAW現像をするようになってからは「自分で撮った写真なのだから自分で組み立てなくては」という使命感みたいなものに駆られることもありましたし、メーカーの色のバランスの良さに気付いてからは「そのままも良い」となって、各社の個性的なカラーモードも楽しみだすともう本当にキリがない状態になっています。しかもこの趣向はループするようで、なかなか固定されません。
そんなわけで今いちばん注目しているのはパナソニックの「リアルタイムLUT」という機能です。LUTというものをかけ合わせたりして自分の色を作ったり、アプリからフォトグラファーが作ったプリセットを楽しむことも出来る機能です。カメラ内に入っているデフォルトのプリセットだけでも楽しくて、今回撮った写真はそのLUTを使ったものが大半です。写真の新しい色の楽しみ方を提示してくれた感謝を込めて。Panasonic S9とSIGMA Art 28-45mm F1.8 DG DNで過ごした一日をご紹介いたします。
近所にある公園で良い感じの木を見つけたので撮影しました。たとえば自然、緑、樹など撮っていても「緑」にたいしてどんなアプローチをするのか。というのは好みがあると思います。緑・黄色を強調させてみたり。
少し青っぽさを入れてみたり、グリーンをさらに被せたり。緑という色だけで世界を見るだけで様々な見方があって、正解がないからこその悩みがあって、悩む楽しさがあります。
色選びに迷った時は各メーカーの「スタンダード」を頼りにしているんですが、何を撮っても「スタンダード」に仕上がるって本当にすごいことだなと感じています。「そもそも標準ってなんなんだろう」ってことになると思うのですが「クセがないのに均一に綺麗」というのは研究に研究を重ねた結晶なのだと思います。そんなものを当たり前に使えるというのは感謝感謝です。
ちょっと今回のテーマとは話が逸れてしまうのですが、少しだけカメラとレンズのお話をさせてください。写真に帯が入っているので既にお気づきだと思うのですが、今回撮っている写真はアスペクト比を「2:1」というものに変更しています。そのうえで、本来の「3:2」サイズに帯を入れている状態です。この「2:1」というのはパナソニックのカメラに入っているアスペクト比なのですが、実際私も使うのは今回が初めてです。あまり馴染みがないアスペクト比だったのですが、次世代機やネットで使われることが多くなるかもしれないというアスペクト比ということです。「16:9」よりは横長で「65:24」よりは縦幅があって、写真のアスペクト比としても使いやすいと感じましたので今回採用しました。
そしてレンズに選んだ「SIGMA Art 28-45mm F1.8 DG DN」。これは本当に良いレンズでした。このカットだけ見てもピントの立体感とボケの美しさが素晴らしくて感動です。「S9」とのウェイトバランスはレンズが重心になる感じですが、それが逆に利点となりマニュアルフォーカスの撮影も簡単、スムーズに行えました。ボディの手振れ補正のおかげか手振れに悩まされることもなく撮影できましたので、ぜひ、ぜひ使ってみてください。今年のマイフェイバリットレンズ、有力候補となりそうな予感です。
最近のマイブームの一つにホワイトバランスの固定化というのがあって、ちゃんと整えなくてはいいけないシチュエーションではない限り、ホワイトバランスを各メーカーの「太陽光」に設定しています。フィルムの「デイライト」みたいな感覚で、そのまま使えばもちろん室内ではかなり色が転んでしまいますがそれもまた一興です。あとどんなに暑い日でもカフェラテはホットで頼みたくなってしまいます、冷房が効いているから出来ることではありますが。毒にも薬にもならぬ話とはこのことです。次にいきましょう。
ちょっとシャドウが浮かんだり、ちょっと色が乗っていたり。その「ちょっと」がこんな階段を下りている幕間さえ「いいかも」に仕上げてくれたりします。
良い色、というよりは好きな色といったほうが正しいでしょう。「良い色」もそれぞれです。受け取り側にとって同じように感じないことも勿論あります。それぞれの色や好きを尊重し合っていけたらいいなと思います。
撮影当日は朝からずっと曇り空。日中は陽射しがあったりしましたが夕暮れ時の色は望めないなと思っていましたが、一応夕暮れスポットに向かいました。案の定、厚い雲に覆われてすっきりしない空と色です。
だからといって何も撮らずに帰るのはもったいない。ここで「色」の出番です。LUTを使って水面をブルーに染めました。左側がRAW現像でスタンダードに変更したもので右側がLUTを当てたものです。どちらにせよ、天気が悪いのは仕方がない。今日はここがラストカットかなと思って空を見上げたら、ちょうど飛行機が飛んでいました。
そこで気付いたのです。あれ、空が焼け始めている。
そのあと、まるで早朝に目が覚めてしまったときに見る朝焼けみたいな色に染まっていきました。写真っていうのはずるいものです。その日一日天気が悪くてもやもやしてしまった気持ちや歩き疲れた足の痛みを、この数秒数分間だけでなかったことにしてしまうのですから。
最後に夕焼け色に染まった水面を撮って、色がなくなった頃に帰路につきました。今回は最後に良い瞬間に巡り会えましたが、写真を撮る毎日がいつも良い光があるとは限りません。それでも撮りたいと思った風景や出来事があった時、「色」はその瞬間を良き瞬間にしてくれる大事な要素だと思います。何かひとつでもお気に入りの「色」を見つけたら、写真を撮るのが楽しくなると思うのでぜひ色遊びを楽しんでいただきたいと思います。
というわけで今私が夢中になっている「色」についてお話させていただきました。マップカメラ30周年創業祭の一つとしてこれからも沢山の「夢中」を紹介していく予定です。「夢中」というのはいいですね、私もどんな「夢中」がこれから紹介されていくのかが楽しみです。スタッフの”夢中”をご紹介するブログシリーズ、次回もぜひお楽しみに。