【徹底比較シリーズ】VLOGCAMとして必要な機能を全て盛り込んだZV-E10Ⅱ。初代ZV-E10から進化したポイント。
動画媒体が主流となった昨今、SONYは2021年9月17日に動画に特化したカメラ「VLOGCAM ZV-E10」を発売しました。
カメラとしての性能もさることながら、コストパフォーマンスの高さも相まって一気に人気機種へと駆け上がった当カメラですが、更に性能を向上させたⅡ型が満を持して発売されました。
2024年8月2日発売
SONY VLOGCAM ZV-E10Ⅱ
SONY E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II
レンズも共にⅡ型となったことによりどういったところが変わったのか徹底比較をしていきたいと思います。
では今回は以下の順番で徹底比較していきます。
・外観、ボタン配置
・グリップ
・バッテリー
・シャッター方式
・AF、被写体認識
・動画、マイク性能
・レンズ性能(外観、マウント、起動速度、駆動音)
・高感度耐性
・逆光耐性
まずはボディのスペック表にて基本情報の確認をしてからお話を進めていきましょう。
スペック表を見ているだけでも進化している部分を大きく感じるのではないかと思いますが、スペック表だけでは分からない部分もたくさんありますので詳しくチェックしていきましょう。
【外観、ボタン配置】
まず外観写真にてZV-E10、ZV-E10Ⅱ、更にフルサイズ機であるZV-E1を合わせて見比べていきましょう。
ご覧いただくとZV-E10Ⅱのボタン配置は背面がZV-E10を継承しており、上面がZV-E1の仕様を採用したのが分かるかと思います。
まず電源スイッチがシャッターボタン部分に移動しましたので撮影時のアクセスが良くなりました。
更にPZ(パワーズーム)を採用しているレンズであればシャッターボタン前方にあるズームバーの操作で焦点距離の調整ができるため、初代ZV-E10よりも人差し指だけで完結できる操作が増えました。
写真、動画、S&Q(スロー&クイック)の切り替えがボタンではなくレバー式になったおかげで素早い切り替えと現在の設定状況の確認も容易となりました。
初代は切り替わるのにタイムラグがあったり、押しすぎて違う設定になってしまう事がありましたので明確に設定切り替えができるだけでユーザーとしてかなりありがたい進化です。
【グリップ】
今回新規で採用されたのがグリップの質感変更です。
実は私もグリップ変更が行われたことに知らず持ち比べをしていた所「何かが違う…!?」と感じよく見てみると凸凹が反転していたのです。
確かにこちらの方が滑りにくく、グリップの大型化していることも相まってホールド感は増しております。
ブリージング補正に対応しているレンズもほとんどがフルサイズ用レンズになりますので、こういった大きめのレンズを装着した際もバランスの良いハンドリングとなりますので、今までZV-E10で敬遠していたようなレンズにも挑戦できそうです。
【バッテリー】
グリップの大型化にも大きく貢献しているのがZバッテリーの採用です。
『NP-FW50』の約2.2倍の電力容量を持つ『NP-FZ100』を採用したことにより、大幅にバッテリーライフが向上しました。
写真撮影で半日しか持たなかった方は一日利用できるようになるかと思いますし、実際にバッテリー100%の状態で4K30pで動画撮影を続けてみたところ「ZV-E10=約1時間」「ZV-E10Ⅱ=約2時間」で電池切れとなりました。(自動電源OFF温度を「高」に設定、室温30℃。あくまでも目安として)
この進化は使いやすさに直結してくる部分となりますのでZV-E10Ⅱを選ぶ大きなキッカケとなるでしょう。
【シャッター方式】
今回一番注目されていると言っても過言ではないのがメカシャッター非搭載というところではないでしょうか。
ちなみに初代ZV-E10は先幕後幕共に搭載しているため「メカシャッター」「電子先幕シャッター」「電子シャッター」が利用可能でした。
このメカシャッターを非搭載にしたことによるメリット、デメリットがあります。
〜メリット〜
・シャッタースピードの高速化
・シャッターショックによる手ブレの軽減
・カメラ本体の軽量化
・シャッター音の音量調整が可能
~デメリット~
・ローリングシャッター歪みの発生
・フラッシュ同調速度1/30秒
・RAWが14bitから12bitに変更
電子シャッターのみ、フラッシュ同調速度1/30秒に関してはZV-E1も同一スペックのため、このデメリットに関しては本格的な写真撮影をメインで考えていない方であれば特に気にならないかと思います。
VLOGCAMとしての性能は十二分に搭載されているのでご安心ください。
【AF、被写体認識】
AF関連は著しく進化しており初代ZV-E10と共に持ち歩いた際に非常に強く感じました。
AIプロセッシングユニットは非搭載ですが、シンプルにワンテンポ早いAF挙動で人や動物の判別も早く撮影者は画角や構図の事だけ考えていれば問題ない状況を作ってくれます。
家の白い壁紙で実験してみたところ初代ZV-E10は迷いがちでしたが、ZV-E10Ⅱは素早くピントが合っており被写体認識以外の点でもAFが進化していることを実感しました。
【動画、マイク性能】
VLOGCAMというだけあって動画性能は著しい向上を見せています。
・4K30p⇒4K60pが1.1倍クロップで利用可
・4:2:0, 8bit⇒4:2:2, 10bit、豊富な色情報に対応
・Long GOPだけではなくALL-intraにも対応
・ブリージング補正対応
・マイクの指向性をオート、前方、全方位、後方から選択可能
上記の機能に対応するためにSDカードもUHS-IIが利用可能となり、V90の高速書き込みにより写真撮影時の連射持続時間にも大きな影響を与えてくれています。
マイクの指向性に関しては自撮り、他撮りに合わせて設定変更ができるため動画の音声のバランスも取りやすくなっております。
動画の音声が悪いと視聴をやめてしまう方がいらっしゃるくらいなので、動画の完成度として上げるためにはかなり重要な要素と言えるでしょう。
【高感度耐性】
画素数が少し増した当カメラですが高感度に関しては初代ZV-E10と特に変わりなく利用できます。
ディテールも崩れる事なく上手く処理してくれているのでISO12800まで十分実用的で、最近流行りのAIノイズ除去などを利用するとより一層使える幅は増えそうです。
更に拡張でISO102400まで利用できるようになりましたので緊急時の撮影の幅が増えているのはありがたい事です。
【レンズ性能(外観、マウント、起動速度、駆動音)】
レンズの外観は質感も最新のSONYカメラのマウント部分に合わせた質感となっており指紋や傷も付きにくい作りとなっており、マウント部分は軽量化のためにプラスチックマウントに変更されました。
レンズの光学設計はそのまま引き継がれておりますが、AF駆動音の静音性が向上し動画撮影時に音が入ることは無くなりました。
更に電源を入れた際にレンズが繰り出す仕組みとなっておりますが、そのスピードが上がったため約1秒ほど早く撮影に入れますので速射性がUPしています。
当レンズはE PZ 10-20mm F4 OSSと同様に前回の焦点距離を記憶する機能が付いており初代ZV-E10に装着しても電源を入れた際に自動的にズームされます。
電源を切った後も同じ設定のまま利用が可能なので一時的に撮影を中断した際も簡単に同条件で再開できます。
撮影効率を上げるのに一役買ってくれるレンズに進化しました。
【逆光耐性】
先程もお伝えしたように同じ光学設計なので逆光耐性に変化はありませんでした。
強い光源部分ではフレアが発生し、ゴーストも1枚目の右側にゴーストも発生しています。
しかしコントラストが著しく低下するようなことはなく実用的な撮影は可能であると感じました。
逆光時に良く活用する光条も、絞り羽根は7枚と奇数枚数のため倍の14本の光条でダイナミックな写真を残せます。
VLOGCAM ZV-E10Ⅱ、E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS IIのⅠ型とⅡ型を徹底比較してきましたがいかがでしょうか。
Ⅱ型になりボディに関しては「グリップ感」「電池持ち」「シャッタースピード」「AF&被写体認識能力」「動画マイク性能」が向上し、レンズ側も「AF速度」「静音性」「起動速度」が向上しています。
この進化した部分を見た上で今後のカメラ選びに役立てていただければ幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
▼新品はインターネットからのお買い物で安心安全の2年保証付き!▼
▼9月30日まで!ショッピングクレジット60回まで金利0%!▼
▼3連休限定!中古全品ポイント10倍!▼
▼初代ZV-E10はこちら▼