SONY-E BODY × OLYMPUS-OM LENS
ボディ:SONY α7II
マウントアダプター:metabones OM-E mount Adapter
レンズ:OLYMPUS OM-SYSTEM ZUIKO AUTO-MACRO 90mm/F2.0
私たちにとって身近なカメラに留まらず、顕微鏡や医療用光学機器の分野でも世界トップレベルの規模を誇るOLYMPUS。そんな企業文化の賜物ともいえる高性能なマクロレンズは、多くの人々に愛用され続けています。
現在でも現行の製品をご利用のかたも多くいらっしゃることと思いますが、今回ご紹介させていただくのは「ZUIKO Auto-Macro 90mm F2」、かつて製造がおこなわれていた、OLYMPUS OMシリーズの名マクロレンズです。
本来、OMシリーズのレンズは彩度が決して高いわけではなく、落ち着いた味付けが魅力であったように思いますが、こちらは「α7」シリーズの持つ鮮やかさが前面に出た結果でしょうか。
一方で強い光源を置いてもフレア等が発生しないこと、暗部でもしっかり解像している点など、これぞOMマクロという描写性能も感じることが出来ました。アダプターによって、2つのメーカーの特徴がうまく融合したように思います。
90mmは、近接撮影以外にも、使いどころの多い画角であると思います。描写が非常に素直でイメージしている絵をそのままに残してくれるため、中望遠レンズとして使うにもうってつけです。
あまりの安定感に、アダプターでの撮影であることを忘れる程でした。
マクロレンズとしては珍しいF2.0の大口径、当然開放でのボケは大きく、気分が高揚してきます。
また、後ろボケも大変素直で、被写体を際立たせるのに非常に効果的です。レンズの高いポテンシャル、その片鱗を垣間見れた一枚です。
こちらは2段絞りこんでF4で行った撮影での一コマです。
様々なテクスチャが入り込んでいるシーンですが、「α7II」の豊かなモノクロの諧調と、線の細い写りを生み出すレンズの力でしょうか、五月蝿い印象を受けません。わずかにハイキー気味に仕上げましたが、光量を落としても面白いかもしれません。
レンズの開放F2という明るさもあり、シャッタースピードは1/60で撮影しています。
現在、フルサイズセンサーに対応したEマウントのマクロレンズは、公式ロードマップ上で開発されていることが公表されているものの、発売時期等は未定となっています。そんな中でもマクロレンズを楽しみたい!発売が待ちきれない!という方にはアダプターでのOMマクロレンズ群は癖がなくおすすめしたい組み合わせです。
Photo By MAP CAMERA Staff