
ボディ:SONY α7RII / レンズ:Leica (ライカ) ズマロン M35mm F3.5 マウントアダプター:Voigtlander (フォクトレンダー) VM-E クローズフォーカスアダプター (ライカMレンズ/ソニーEボディ用)
絞りF3.5 / シャッタースピード:1/2500秒 / IS0:100
SONY-E BODY × LEICA-M LENS
ボディ:SONY α7RII
マウントアダプター:Voigtlander (フォクトレンダー) VM-E クローズフォーカスアダプター (ライカMレンズ/ソニーEボディ用)
レンズ:Leica (ライカ) ズマロン M35mm F3.5
ライカレンズというブランドであってもズミクロンやズミルックスなど誕生から現在に至るまで脈々をその名前を引き継いでいるレンズもあれば、銘レンズと呼ばれながらも最新のラインナップから姿を消してしまったレンズも存在する。今回はライカレンズの中でも銘玉として知られながら現在は中古でしか手に入らない広角レンズ『ズマロン M35mm F3.5』をご紹介しよう。戦後まもない1946年に登場したズマロン35mm F3.5はガウスタイプの4群6枚で構成されたレンズだ。その種類は大まかに3種類あり、もっとも古いのはスカート付きのスクリューマウントタイプ。その次はずんぐりとした形になったF3.5のMマウントタイプ。最後にズミクロン8枚玉と同じ意匠となったF2.8のMマウントタイプがあり、Mマウント・ズマロンには50mmのブライトフレームを補正するレンズのついた『メガネ付き』のモデルも存在する。今回マウントアダプターを用いて使用したのはF3.5のMマウントモデル。柔らかいながらも上品で繊細な線を出し、階調豊かな表現力はライカレンズらしい魅力が多く詰まったレンズと言えよう。

ボディ:SONY α7RII / レンズ:Leica (ライカ) ズマロン M35mm F3.5 マウントアダプター:Voigtlander (フォクトレンダー) VM-E クローズフォーカスアダプター (ライカMレンズ/ソニーEボディ用)絞りF8 / シャッタースピード:1/60秒 / IS0:400
植物の葉がくっきりと写ったこの写真はF8まで絞り撮影した。高感度に強い近年のデジタル機を使用するなら暗い条件でも思いきって絞り込むのも面白い。

ズマロン35mm F3.5は広い階調からモノクロフィルムで撮影する愛好家に人気があったレンズでもある。そのシャドウ部の表現は現代のカラーデジタル写真でも健在で、逆光で黒く潰れてしまうような条件でもしっかりと色を残し解像する描写をみせてくれた。

ボディ:SONY α7RII / レンズ:Leica (ライカ) ズマロン M35mm F3.5 マウントアダプター:Voigtlander (フォクトレンダー) VM-E クローズフォーカスアダプター (ライカMレンズ/ソニーEボディ用)絞りF5.6 / シャッタースピード:1/30秒 / IS0:400
ズマロンの繊細で品のある線描写は世に言う『ライカらしい写り』ではないかと思う。木々の葉や枝を細かに写しながらもしっとりとした写り味は現代のレンズではなかなか見られない描写である。

ボディ:SONY α7RII / レンズ:Leica (ライカ) ズマロン M35mm F3.5 マウントアダプター:Voigtlander (フォクトレンダー) VM-E クローズフォーカスアダプター (ライカMレンズ/ソニーEボディ用)
絞りF8 / シャッタースピード:1/250秒 / IS0:400

ボディ:SONY α7RII / レンズ:Leica (ライカ) ズマロン M35mm F3.5 マウントアダプター:Voigtlander (フォクトレンダー) VM-E クローズフォーカスアダプター (ライカMレンズ/ソニーEボディ用)絞りF3.5 / シャッタースピード:1/500秒 / IS0:400
オールドレンズらしく絞り開放での描写は収差が乗って少し柔らかめ、周辺光量も落ち込んで四隅が暗くなる。今の時代にこの手のレンズを選ぶならレンズのクセを存分に生かして写真を撮ると面白いだろう。

ボディ:SONY α7RII / レンズ:Leica (ライカ) ズマロン M35mm F3.5 マウントアダプター:Voigtlander (フォクトレンダー) VM-E クローズフォーカスアダプター (ライカMレンズ/ソニーEボディ用)絞りF4 / シャッタースピード:1/80秒 / IS0:400

ボディ:SONY α7RII / レンズ:Leica (ライカ) ズマロン M35mm F3.5 マウントアダプター:Voigtlander (フォクトレンダー) VM-E クローズフォーカスアダプター (ライカMレンズ/ソニーEボディ用)絞りF5.6 / シャッタースピード:1/30秒 / IS0:400
背の短いコンパクトな35mmレンズはスナップに最適。現代の黒いカメラボディに白鏡筒のオールドレンズの組み合わせは非常にスタイリッシュだ。

『ズマロン M35mm F3.5』は外観・描写共にライカレンズらしさが詰まった1本だ。M型ライカで使用の場合、50mmのブライトフレームが出るレンズが多いためF2.8の人気に比べると今ひとつな所があるのだが、マウントアダプターで使用するなら全く問題ない。むしろ安価で写りも良いのだから、狙い目なライカレンズと言えるだろう。「ライカレンズに興味はあるが敷居が高い」と思っている方にぜひお勧めしたいレンズである。
Photo By MAP CAMERA Staff
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