高感度性能に優れ、秒間約11コマ/秒の高速性能を搭載したフラッグシップモデルの「D4」と、D700譲りの小型軽量ボディに3630万画素という驚愕のCMOSセンサーを搭載してきた「D800」。ニコンからほぼ同時期に発売された2種類のFXフォーマットデジタル一眼レフはいずれも、優れたオートフォーカス機能や動画撮影で甲乙付けがたい仕上がりになっています。
メーカでは、スポーツ写真など動きのある被写体にはD4を、風景写真など解像力を求める場合はD800をと推奨されているようですが「両方撮りたい場合はどうすれば良いのか?」と思われている方も多いのではないでしょうか。筆者もその1人で、両方買える財力があれば良いのですが、そう言う訳にもいきません。そこに運良く2台のカメラがやってきました。同じメーカーのカメラとは言え異なるセンサーを搭載したカメラは、実際に同じ条件で撮り比べをしたらどのような差が出るのでしょうか。さっそく試してみました。
使用機材:Nikon D4 +AF-S 24-70mmF2.8G ED(焦点距離:26mm)/ 絞り:F8 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:3200
使用機材:Nikon D800 +AF-S 24-70mmF2.8G ED(焦点距離:26mm)/ 絞り:F8 / シャッタースピード:1/400秒 / ISO:3200
使用機材:Nikon D4 +AF-S 24-70mmF2.8G ED(焦点距離:52mm)/ 絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:200
使用機材:Nikon D800 +AF-S 24-70mmF2.8G ED(焦点距離:52mm)/ 絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:200
※リンク先の拡大画像はサーバーの関係上D800の画像を50%縮小し、D4はそのサイズに合わせました。
一目ではその差を探すのが難しい非常によく似た高画質です。
今回の撮影ではD4の方が暗部で青みが強くなるように感じましたが、RAWでの調整は行っていないので現像で調整すればその差は気にならないでしょう。オートホワイトバランスにそのような傾向があると記憶したいと思います。
解像感で言えばD800の方が解像力が高い分、色階調も細かくなっておりコントラストがより強めに出ていると感じました。一方で3枚目のISO3200での比較では高感度性能の差から、D4の方が暖かみのある色再現になったと感じます。
まさに一長一短、ますます頭を悩ませそうです。
Photo by N.K
使用機材:Nikon D4 & Nikon D800 +AF-S 24-70mmF2.8G ED