【マップカメラ情報】Canon EF70-300mmF4-5.6L IS USM レポート
オールラウンドに活躍する
キヤノン初の70-300mm“L”レンズ
2010年11月19日に発売となった「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」は、2005年10月発売の望遠ズームレンズ「EF70-300mm F4-5.6 IS USM」の上位モデルにあたるレンズで、“70-300mmの焦点距離のレンズで“L”の称号がついた初めてのレンズだ。キヤノンの70-300mmにはこの他に、Lレンズと肩を並べる程の描写力を持つ“DOレンズ”を搭載した「EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM」がある。
本レンズでは手ブレ補正機構(IS/イメージスタビライザー)が従来のシャッタースピード約3段分から約4段分へと強化され、望遠側でファインダーを覗いたときの安心感がより増した。4段分になった手ぶれ補正に相応しく最短撮影距離も1.2mと短くなり、今まで寄りたかった“もう少し”に届くようになった。
ズームリングとピントリングの位置がキヤノンの他の望遠ズームレンズとは逆になっているので、初めのうちは注意が必要だが、通常の構え方であればそれほど気にならず、どちらのリングにも適度な重みがあるので、撮影中に誤ってリングが回ってしまう心配もないだろう。
オートフォーカスは非常に静かで、狙ったところにほぼ確実に合焦する。心地良いスピードで、ピントが迷わないのが嬉しい。一般的に、開放F値が暗いレンズほど被写体や撮影条件等によりAFが不安定になるケースが多いのだが、本レンズの様に常に安定したパフォーマンスを発揮してくれるなら安心してどんどん使いたくなる。 オートフォーカスのモーターにはフルタイムマニュアルフォーカスが可能な「リングUSM」を搭載しているので、オートフォーカスでピントを合わせたあとでAFスイッチの操作をせずにいつでもピントの微調整ができる。被写界深度が浅い望遠レンズには大事な要素だ。また、別売のリング三脚座を使用すれば、三脚撮影にも理想の安定感を得られる。
レンズフードの装着感が従来のものよりもしっかりしていてかなり安定感がある。これなら不意に外れて落下してしまうことはなさそうだ。
光学系には定評のあるUDレンズを2枚使用し、色収差を抑えて画質を向上させている。 作例写真にもよく表れているが、被写体のディティールをよく再現する、本当に素晴らしい表現力だと思う。 また、前玉と後玉の表面に水や油をはじきやすいフッ素コーティングを新たに施し、レンズに付着したゴミや汚れを簡単に取り除きやすくなっている。レンズそのものが静電気を帯びにくくなるので、ホコリが寄り付くこと自体を防いでくれる、なんとも心強いコーティングだ。
あまり大きなアナウンスが流れたわけではないが、キヤノンはLレンズの代名詞でもある白のカラーリングを本レンズから僅かに変えている。従来の白よりも少し明るい白になった。 そのカラーリングよりもこのレンズが眩しく頼もしく見えるのは、きっと気のせいではない筈だ。
Canon EF70-300mmF4-5.6L IS USM 詳細
レンズ構成 | 14群19枚 |
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絞り羽根枚数 | 8枚 |
最小絞り | 32-45 |
最短撮影距離 | 1.2m |
最大撮影倍率 | 0.21倍(300mm時) |
フィルター径 | 67mm |
最大径×長さ | 89×143mm |
質量 | 1050g |
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■作例写真 撮影機材:Canon EOS 5D Mark II +EF70-300mmF4-5.6L IS USM
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