2015年2月10日。カメラと写真のワールドプレミアショー「CP+2015」の開幕を直前に、ニコンから人気の「D810」に実用性と機能性に富んだ標準ズーム「AF-S 24-120mm F4G ED VR」をセットにした『D810 24-120 VR レンズキット 』を発売すると発表されました。
ようやく実現した最高画質機とナノクリスタルコートレンズのキット化。
D810の先代、D800Eではカメラの性能を最大限に活かす為に、ハイエンドラインのナノクリスタルコートレンズの使用が推奨されていた事を思い出せば、この組み合わせを使わない手はありません。一足先にカメラとレンズをそれぞれ用意して撮影に出掛けてきました。
24mmから始まる5倍ズームの「AF-S 24-120mm F4G ED VR」は、とにかく使い勝手が良い。旅行など荷物を多くしたくない時には特に重宝します。
またズーム全域で開放F値が4固定なので、ズーミングによる明るさのバラツキもなく室内撮影でも安定した撮影が楽しめます。
高倍率ズームレンズの広角端と聞くと、周辺が湾曲するイメージがありますが、5倍ズームとは思えない素晴らしい描写力です。
暗い室内でも開放F4のおかげでファインダー内も明るく見やすく、スムーズにピントが合焦するのが分かります。
点光源のボケも美しく、単に使いやすいだけではない、光学性能面の高さも伺えます。
フットワークの良い機材ということで、久しぶりに都心を離れての撮影。冬の景色を堪能します。
堅牢な造りの金線レンズですから、雪で濡れてもびくともしません。
日中シンクロで雪にストロボを当てての撮影では、雪の白さと背景のコントラストがバランスよく収まりました。
さすがナノクリスタルコートと言ったところでしょうか。
カメラとレンズがコンパクトに収まれば、その分アクセサリーを充実させ出掛けることができます。
三脚に固定し、NDフィルターでシャッタースピードをギリギリまで遅くすれば、より幻想的な作品作りをすることができます。
不慣れな雪道での携帯性の良さの恩恵は絶大です。
彫刻の細部まで写し出す高い解像感はさすが「D810」と言わざるをえません。そしてカメラの性能を存分に引き出すレンズとの相性の良さも見逃せません。絞り開放からクリアーでシャープに写ります。
さすがにマクロレンズまでとは言いませんが、ギリギリまで寄る事で雪の質感までしっかり捉えることができました。
前後のボケの中で反射する雪の結晶のボケがとても綺麗です。
散策中、食事に夢中の子鹿を発見。人に慣れているとは言え、迂闊に近づけばシャッターチャンスを逃してしまうシーンも望遠撮影で容易に寄る事ができます。
過去にはレンズ交換中に逃げられる事もあったため、1本で幅広い画角をカバーしてくれるのは、本当に有り難く感じます。
逆光時での透明感の高さもさすがの一言です。暗部の細かい所までしっかり解像しているのが分かります。
夕暮れの強い日差しに水面の強い反射。これだけの悪条件下でも発生したフレアは僅か。改めてナノクリスタルコートの効果に驚きました。
逆光でもここまで鮮明に写る透明感は、5倍ズームレンズである事を忘れてしまいます。
今回は動画撮影にも挑戦しましたので、そちらもご覧ください。
広範囲に移動しながらの撮影で、ズームレンズの恩恵を存分に感じることができました。
ナノクリスタルコートと優れた光学設計は、広角から望遠までどの焦点距離でも安定した高画質を楽しむ事ができ、D810のデビューには相応しい1本と感じました。すでに「D810」をお持ちの方にもオススメです。
これにナノクリスタルコートレンズの単焦点レンズが2〜3本あれば鬼に金棒。レンズの優れた性能を感じてしまうと新たな欲望が湧いてしまうある意味怖いレンズです。
Photo by MAP CAMERA Staff
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