ソニー「NEX-F3」は、α57とNEX-5Nの良いところを合わせて、新しいカメラを作り出したと言っても良いだろう。NEX-F3の特徴は、オートポートレートフレーミングをはじめとする超解像技術を利用した画像処理機能と、そしてフルハイビジョン動画が撮影になったことで動画撮影に関してもクオリティーの高い作品作りができるようになったことだ。
ボディーデザインも今までの「3」型から一新され、一回り大きなボディーとなった。携帯性という面ではマイナス要素とも取れるが、今まで外付けとなっていたフラッシュが内蔵となり、いつでもフラッシュを手軽に使えるようになった。そして、グリップが大きくなり手に持ったしっかりと握れるようになり、手を添えるだけであった今までのモデルとは違う安心感を得た。
逆光時に自然な補正効果を得られるDレンジオプティマイザー。
APS-Cサイズの大判センサーによる大きなボケを演出可能だ。
液晶ディスプレイは、上下可動するバリアングルではなく180度起き上がるタイプの可動となった。下から見上げるようなハイポジション撮影はできなくなったが、液晶ディスプレイがカメラの正面を向くようになり自分撮りができるようになった。
オートポートレートフレーミング機能と美肌機能で、自分撮りをする女性向けのカメラとしての訴求力が強い。そのほか、フルハイビジョン動画によるトークセッションなどの撮影などでも、カメラの背面に回らなくてもどのように写っているのか確認できるので便利だ。この液晶ディスプレイは、アイディア次第で様々な応用が利くため使い出すと便利だと気付くだろう。
バリアングルディスプレイのおかげで、独創的な視点で撮影できる。
NEX-F3は、新しくなった電源スイッチのレイアウトを含め、各種操作をすぐに指先で覚えれるほどシンプルな操作系となっており、基本操作に関してはすぐに使いこなせるようになる優しいカメラだ。
とは言え、NEX-F3にはピクチャーエフェクトを含む多彩な機能が盛り込まれているので、徐々に様々な機能を使いこなしていく課程も十分楽しめる。自分のスキルに合わせて、NEX-F3とともにステップアップしていけるので、長く使える・楽しめるオススメの一台だ。
Photo by MAP CAMERA Staff