絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
SONY『α7』シリーズ用の標準レンズとして、新しい1本がリリースされた。『Sonnar T* 55mm F1.8 ZA』、ZEISSブランドのハイスペックな標準レンズとしてラインナップされた本レンズは前評判からその描写性能の高さが噂されていたレンズだが、手にしてみても『α7』にぴったりとマッチするその質感の高さは否応にも期待を高めるもの。早速撮影を行った。
まずは開放付近でのカット。縮小されたサムネイルでは全面にシャープとは思えないかもしれないが、ぜひ拡大してご覧頂きたい。ピント面が驚くほど薄く、前後のボケがとても大きい事がお分かり頂けるだろう。大きなボケの中でピント面は驚くほどシャープに浮かび上がる。このレンズのポテンシャルの高さを伺わせるカットだ。
絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
前後のボケも嫌みが無く、扱いやすいボケだ。前のカットや本カットで後ろボケにクセがあると扱い難い物だが、このボケ味であればシチュエーションを選ばず実用出来るだろう。そしてその枯れた鉄味まで表現するピントピークの描写力。『α7R』との相性も抜群だ。
絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
標準レンズとして言われるのは35mm判で50mm。『Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA』は55mmとなるが、この画角は被写体に注目した場合の人間の視野に近い様だ。
たった5mmの違いだが、この少し”被写体に注目した”画角というのは撮影していても使いやすく、被写体が浮かび上がる様な描写性能とあいまってレンズの使いやすさに大きく貢献している。
絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
とにかくピントが薄い、そしてシャープだ。一見ピントを外してしまったかと思ったが、葉の表面の細かな部分まで緻密に描き出している。
絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
色の抜けも驚くほど鮮やかである。しかし葉の表面も一様に赤い訳ではなく、細かな朱や紅の入り交じった色となっている。ただ鮮やかなだけではなく、そうした色の微妙な違いまでしっかりと描き分けている所がこのレンズの見所だろう。
絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
しかし…この立体感は何なのか。開放で甘い等という事は微塵も無く、単純に作画意図に合わせて絞りを選択すれば良い。固すぎる事も無く、ポートレート等にも重宝するレンズだろう。
絞り:F1.8 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7R + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
鏡筒はしっかりとした金属製で完成度が高く、高級感のある仕上がりだ。『α7R』ともマッチングが良く、ボディバランスも抜群である。付属の花形フードもしっかりとした仕上がりだが、逆光耐性も良いので携帯性を重視するのであれば、こうした出で立ちでの使用もアリだろう。新たに加わった『Sonnar T* 55mm F1.8』、そのポテンシャルの高さはSONY『α7』シリーズの魅力を更に増してくれるものではないだろうか!
Photo by MAP CAMERA Staff