高画質ながら軽量で使いやすい開放F値1.8の単焦点レンズに新たなラインアップが加わりました。
『AF-S NIKKOR 20mmF1.8G ED』は、非球面レンズやEDレンズなど豪華なレンズ構成に加え、ナノクリスタルコートを採用した最新高画質設計のレンズです。
ニコン史上最高画質のカメラの後に発売されるレンズは、否応無くともその期待は高まります。さっそく「Nikon D810」に装着して撮影に出掛けてきました。
夏から秋に切り替わる季節。独特な空の雰囲気と早秋の草花の様子を美しく捉えてくれました。
超広角ならではの開放感と透き通る様なクリアーな描写がとても気持ち良く、最初の数カットで「良いレンズ」というのがしっかり伝わってきます。
355gという軽量さも撮影をより軽快にしてくれます。
開放F1.8から生まれるボケ味は美しいの一言。超広角レンズとは思えない大きなボケが楽しめます。
線の細い彼岸花でも立体感がしっかり出るので、迫力ある存在感をみせてくれました。
一方で空に溶け込むかの様な雄しべの柔らかな線が、本レンズの万能さをアピールしています。
高層マンションの屋上から20mmの画角を生かしてダイナミックに撮影しました。
密集した建物群も高い位置から撮影すると、とても広く感じます。
ガラス越の撮影でもコントラストが高く、とてもクリアーに切り撮る事ができました。
高層マンションから見えたスカイツリーへ移動。
ツリー全体を収めるには少し離れた位置に移動する必要がありますが、超広角の20mmなら根元からでもより大きなスケール感で撮影することができます。
逆光時に強いイメージのナノクリスタルコートのレンズですが、薄暗い景色の中でも驚くべき透明感で被写体をクリアに捉えます。
日没直後に空が濃い青に染まるブルーアワーと、境内の照明とのコントラストがとても美しく切り撮れました。
「Nikon D810」の高画質性能を存分にひき出している見事な描写です。
最短撮影距離が20cmまで寄れるので被写体に近づくクローズアップ撮影も可能です。
クロップ機能やAPS-Cセンサー機を使えば、さらにもう1歩寄って迫力ある写真が撮れる様になります。
解像力に余裕があるので、画質の劣化を気にせずカメラの機能を存分に使っていきたくなるレンズです。
巨大水槽の中を猛スピードで泳ぐマグロも、大口径レンズのおかげでしっかり止める事ができます。
広い画角でスポットライトの光を上手く取り込むことで、まるで空を飛んでるかの様な演出を見せる事ができました。
1994年に発売された「AF Nikkor 20mm F2.8D」から20年ぶりとなる20mm単焦点レンズは、想像より大きな進化を果たしていました。
デジタルカメラの進化に合わせ大きくグレードアップした20mmレンズは、最新の高画素カメラの性能を最大限に活かしてくれることでしょう。
Photo by MAP CAMERA Staff