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356:『SIGMA C 30mm F1.4 DC DN』

2016年05月02日

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F2.8/ シャッタースピード:1/200秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

シグマが展開するミラーレスカメラ用交換レンズ『DNシリーズ』にF1.4の明るさを持つ標準レンズが発売されました。今回のKasyapaは『SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN』のご紹介です。

高感度撮影が難なくこなせる現代は、レンズのF値はシャッタースピードを稼ぐことよりも深いボケ味を楽しむという目的で使う方が多いことでしょう。しかし、どうしてもAPS-C機は「フルサイズと比べてボケ味が・・・」などと言われがちなのも事実。そんなモヤモヤも本レンズで一度撮影してみるとキレイに吹き飛ばしてくれるはずです。絞り開放から高い解像力を持っていますので、F1.4のボケ味を思う存分に楽しみつつ、パリッとしたピントのシャープさも同時に引き出すことのできます。この写り味は近年のシグマ単焦点レンズに代表されるもので、その高性能な描写をミラーレス機で手軽に味わうことができるが本レンズの大きな魅力の一つとなっており、ContemporaryラインのレンズながらArtラインに匹敵する高画質を実現したレンズです。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F3.2/ シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

背の高い桜の木を青天井にして撮った一枚。この日は最初は曇っていたので少しの晴れ間を見つけて撮ったのですが、その時の光を素直に受け止めるレンズだなと感じました。中央下の桜にピントを合わせ、やや深度を浅めに撮ったのですが、後のボケも好感のある写りです。桜の色も空の色もとても自然に描写されています。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/640秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

ピントを合わせた右目から少しずつ柔らかくなっていき、背景はさすが開放値f1.4のレンズだと思わせるボケ量になりました。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F2.8/ シャッタースピード:1/80秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

絞ると解像度はメキメキ良くなっていきます。F2.8辺りで使うのが解像とボケのバランスが丁度よいと感じました。

SIGMAのレンズの印象はカリッとした描写ですが、このレンズは少し柔らかさが添えられたような印象です。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F5/ シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

金属のサビ加減や細かな仕様までしっかりと写っています。アンダー寄りな一枚で、質感を重視したのですが、そういう撮影者の意図を見事に汲んでくれました。

こういう重厚な画を見ると、あ、やっぱりSIGMAだなぁと感じます。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

小型化が進むフルサイズのカメラボディですが、レンズはどうでしょう?F1.4など大口径レンズになればなるほど大きく・重くなり、結局一眼レフ並みの機材サイズになってしまう事もあるかと思います。一方APS-C機はボディは当然ながら小型化でき、レンズもセンサーフォーマットに合わせて小型化ができます。これはフルサイズ用が優れているから大きいというわけではなく、APS-C用レンズだと光学性能を維持したまま使用する光学ガラスもAFモーターも小さくできることで、結果的に小型化と低価格を実現できるということです。フルサイズと比べボケ味に違いが出ることは事実ですが、APS-C用でも絞り開放からしっかりと描写するレンズであればその差も大きく縮まります。

この『SIGMA C 30mm F1.4 DC DN』はまさしくそういうレンズで、開放から芯のある描写と美しいボケ味を実現しつつ非常にコンパクトなレンズになっているのが特徴です。撮影したRAW画像を確認すると多少歪曲が目に見えて確認できるのですが、これは「歪曲補正はミラーレスカメラの備わる画像補正機能を利用することで、光学系の持つ補正能力をシャープネスの向上に集中した」という本レンズの設計思想が反映されているためです。コンパクトなサイズからは想像出来ない解像された画を写しだし、歪曲は補正機能により弱点を補うという現代のカメラ・レンズ技術をフルに活用したレンズと言えるでしょう。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F3.2/ シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

35mm判換算約45mmという焦点距離に最短撮影距離30cm。一段以上絞った状態ですが寄る事でボケを活かしつつ解像力のある画を撮る事も出来ます。「見たまんま」の標準画角から少し気を緩めた画角で目に留まった世界がちょうどいい塩梅でファインダーに収まります。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F3.2/ シャッタースピード:1/60秒 / ISO:200/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

ナチュラルというよりはフラット。光の少ない環境下での明暗差、色が似通った被写体の細部まで潰れる事なく描きだしてくれています。こういう渋めの画はSIGMAが得意とするところではないでしょうか。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F6.3/ シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

雨に濡れて色濃くなった石や葉の艶っぽさがよく出ています。それぞれの葉っぱの緑の色もしっかり出ていますね。同色系ですが色の違いがそれぞれ出ています。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F2.8/ シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:640/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

高速シャッターで水の動きを止めてみました。こういう水の写真というのは試しに撮っては、撮った後にあまり気に留まらないケースが多いのですが、滑らかな水の表現が実にうまく出来ているなと思い紹介させていただきました。泡もきめ細かくクリアに写っています。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F3.5/ シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

小さな芽にピントを合わせましたが、細い茎にもちゃんとピントが合っています。2段絞ったうえでも前ボケ後ボケ共に十分なほど。立体感もよく出ています。地面スレスレで撮ったのですが、コンパクトさはそのまま機動力になります。単焦点の足で撮るスタイルが全く苦になりません。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

ゆっくりと日が昇り始めた時間帯。日が昇り段々と日が強くなっていく手前を撮りました。普段この距離は開放で撮ったりしませんが、開放絞りの時に少し柔らかくなる光を捉えてみたくて撮りました。この時間帯ならではの淡いコントラストをうまく捉えてくれているのではないでしょうか。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN 絞り:F4.5/ シャッタースピード:1/640秒 / ISO:100/ 使用機材:SONY (ソニー) α6300 + SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

まだ肌寒さが残った早朝の時間帯、サッカー場の奥のほうで朝もやがかかっていました。ピントは手前のネットに合わせて朝もやをボかしてみたのですがイメージ以上に綺麗に写してくれました。鉄塔のボケも輪郭が残る程度にかかりとてもいいボケ感です。

SIGMA (シグマ) C 30mm F1.4 DC DN

『SIGMA C 30mm F1.4 DC DN』は、Eマウントレンズに少ないF1.4の大口径レンズという魅力をもちながら重量約265gという軽さで、肝心の画質もArtラインと思えるほどのクオリティです。これが3万円代で買えるのですから非常にコストパフォーマンスの高いレンズですね。実際に使ってみればその写りに多くの方が納得していただけると思いますよ。画質という一つの長所を伸ばす事に注力する、というある意味尖った仕様に「それでこそSIGMAだ」と思ってしまった私はすでにSIGMAレンズの魅力に取り憑かれてしまった一人なのかもしれません。

Photo by MAP CAMERA Staff

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