SONYから新しいAPS-Cセンサー搭載のミラーレス一眼カメラ『α6400』が発売されました。フルサイズミラーレス一眼カメラの最先端技術を小型ボディに凝縮したという「α6400」は、お出掛けのお供に最適な1台です。
間も無く平成も終わりを迎えようとしています。移りゆく時代の中で、その時代に活躍したものにも着目しようと思いました。こちらは1920年代から1960年代まで活躍していた配水塔。現在はその役目を終え、災害用給水槽として今も街を見守り続けています。
少し離れた場所から配水塔の全体を捉えてみました。周りを覆う無数の電線も日本ならではの歴史を物語る風景です。そしてそれらを肉眼では分からない所まで細かく捉えています。数年後、撮影した画像を見返した時、「こうなってたんだ!」と振り返られるよう、なるべく高精細な画質で残したいものです。
センサーは「α6300」と同じ2420万画素ですが、新世代の画像処理エンジンBIONZ Xと画像処理をサポートするフロントエンドLSIを搭載。常用ISO感度が32000まで広がるなど、解像感と質感描写がさらに向上しています。木漏れ日のグラデーションも美しく、自然な色合いで再現されています。
公園の木の根元に、周りの色に同化した鳥の姿を発見。鳥が保護色を意識してその場にいたかは分かりませんが、優れたAF性能を持つカメラは容赦なくその姿を捕捉しました。
α6400最大のセールスポイントがこの優れたAF性能です。「リアルタイム瞳AF」「リアルタイムトラッキング」などの機能が被写体をより高精度に捉えます。
梅の花が見ごろを迎えたと聞き、湯島の方へ足を伸ばすことにしました。これだけフットワーク良く動けるのも、コンパクトな機材のおかげ。街撮りスナップには最適なモデルです。
黒い壁で覆われた境内が厳かな雰囲気を醸し出す湯島聖堂。黒光する門も綺麗に捉えます。その門に露出を合わせたため、日に当たる部分の白とびを覚悟してシャッターを切りましたが、本堂の屋根の模様までしっかり捉える階調の広さが確認できました。豊かな階調表現でより人の目に近づいた印象を持ちます。
今回使用したレンズは「α6400」の高倍率ズームレンズキットに採用されている「E 18-135mm F3.5-5.6 OSS」。ボディとバランスの良い小型軽量に加え、ボケを活かした近接撮影も得意とするレンズです。最短撮影距離0.45m。花の質感も綺麗に捉えます。
そして小さい花が密集している中で重宝したのが、モニター画面をタッチするだけで、狙った所にピントが移動する”タッチフォーカス”です。高い場所にある枝も、180度チルト可動式液晶のおかげで操作もスムーズです。すでに多くのモデルに搭載されている機能ですが、前モデルの「α6300」には搭載されていなかっただけに、この進化は嬉しいポイントです。
猿回しに出演中のお猿さんがステージの脇で休憩中。カメラを向けると、すかさずカメラ目線をいだきました。
“リアルタイム瞳AF”搭載の「α6400」の実力発揮?と思いきや、残念ながら猿の眼では反応しませんでした。目鼻立など人間に近い猿ですが、カメラは人と動物をしっかり見分けるようです。すでにソニーから2019年夏に予定されているソフトウェアアップデートにより、動物の瞳にも対応する予定であると発表されていますから、そちらを待つことにしましょう。それでもピントはしっかりきていますから、AFの精度は相当に高いと思います。
湯島から上野方面へ。不忍の池に差しかかると、たくさんの水鳥が集まっていました。私の頭上を飛び交うユリカモメ。空爆されないかヒヤヒヤしながら、見上げた一瞬に捉えたカットです。「α9」譲りの空間情報を高速に検出し、高精度に認識し追尾しつづけるという”リアルタイムトラッキング”の反応の良さには、本当に驚きました。
画質・性能・操作性がベストバランス
街撮りのスナップ撮影でしたが、速くて正確なAFも十分に確認できました。この優れた性能なら、運動会など家族のイベントはもちろん、本格的なスポーツ撮影にも活躍することでしょう。
まだまだ進化が止まらないデジタルカメラですが、画質・性能・操作性の3点でバランスの取れた「α6400」は、買って後悔の無い機種と感じました。ぜひお手にとってその実力を体感ください。
Photo by MAP CAMERA Staff