600:『OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS』
2020年08月06日
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
2020年9月11日、オリンパスから『M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS』の発売が予定されています。マイクロフォーサーズ規格の超望遠レンズで、35mm換算200-800mm相当です。別売の2倍テレコンバーター『M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20』を合わせると、最大1600mm相当になります。飛行機や野鳥を大きく写したり、望遠レンズならではの圧縮効果を活かした画作りを楽しむことができます。当レンズで撮れるのは遠くのものだけではありません。最短撮影距離はズーム全域で1.3m。望遠マクロとして、花や虫など小さなものを大きく写すことが可能です。小型軽量なのがまた魅力で、長さ205.7mm、重さ1120gしかありません。大きさや重さから解放され目立ちすぎることもなく、気軽かつ身軽に撮影できます。今回は当レンズを持って、様々なものを撮影してきました。
ミーアキャットが立ち上がる理由は2つあります。ひとつは上空から敵が来ないか警戒するため。もうひとつはお腹を陽にあてて温めるため。このときは後者だったと思います。とはいえ、ちょこまかと動いているので、狙わないと撮らせてもらえません。ふとこちらに視線を送った一瞬をアップで捉えました。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
兄弟と思しき同じくらいの大きさの3頭のシマウマが仲良く歩いていました。お尻が3つ並んでいる様子がなんとも可愛らしくて、思わずシャッターを切ります。シマウマの縞模様の下にある肌は、縞模様ではなく黒一色だそうです。どうやって縞模様が生まれるのか不思議だなと眺めていると、3つのお尻は機嫌良く尻尾を振り回しながら丘の向こうへ消えていきました。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
日向ぼっこをしているペンギン。なんとも良い表情をしており、見ているこちらまで肩の力が抜けます。この写真は800mm相当で撮影しており、肉眼では表情まで見えなかったのですが、ファインダーを覗いてこの表情を見つけたときには、思わずクスッと笑ってしまいました。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
動物園の中にある古びれた標識。Kinduはコンゴ民主共和国マニエマ州の州都で、Kibomboはマニエマ州にある郡のひとつです。コンゴといえば、野生のオカピやマウンテンゴリラなど、珍しい動物が住んでいる場所。情勢を鑑みなければいけませんが、いつか訪れてみたいところです。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
蝶がひらひらと飛んでいるのをカメラで追います。写真を撮って初めて気付く、まるで毛皮を着ているような愛らしい姿。蝶は小さい上に近づけないことも多いですが、そんなときにも当レンズは活躍します。このときの焦点距離は35mm換算で571mm相当。800mm相当まで伸ばせるのでまだまだ余裕があります。お好みでもっとアップを狙ったり、遠くを飛んでいる個体を切り取ることも可能です。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
ピンクのベゴニアが咲いていました。ベゴニアは小さな花ですが、望遠マクロで大きく写すことができます。近付いて撮るマクロレンズだと花にレンズの影が落ちてしまうことがあります。望遠マクロならその心配はなく、おしべがほんの少し捲れている様や花びらのきらめきが、見たままの光で綺麗に撮れました。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
1、2、3……何機写っているでしょうか。いくつもの機体を一枚の写真に収められたのが面白くて、思わず声を出して数えてしまいました。揺れる陽炎が、暑い夏の日に撮られたことを教えてくれます。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS + M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20
遠くを飛んでいる機体を夏の雲と一緒に収めた一枚。雲と一緒に撮れるくらい高く飛んでいる機体を撮影するために、テレコンバーターの『M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20』を使いました。離陸から追って、雲の感じが良いところまでたどり着くころには、機体はかなり高い位置を飛んでいましたが、テレコンバーターがあれば1600mm相当までの更なる望遠撮影が可能になります。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
本日のディナーはイタリアン。このカフェのラザニアはトロトロのチーズがとても美味しく、パンですくうようにしていただきました。200-800mm相当のレンズでも最短撮影距離が1.3mですので、望遠マクロでテーブルフォトを撮ることができます。チーズから滲み出た油の光沢と、彩りの良いパセリのコントラストが食欲をそそります。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS
少し珍しい角度からベイブリッジを眺めます。そそり立つ柱が青く染まり、その下を流れる車の軌跡が望遠レンズの圧縮効果と相まって迫力の一枚となりました。車のライトを流して撮るためにこの写真では三脚を使用しましたが、ちょっとした夜景でしたら手持ちでも撮ることができました。
使用機材:OLYMPUS OM-D E-M1 Mark III + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS + M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20
スタージェンムーンとは、8月の満月のこと。満月には月ごとに名前があるということは、あまり知られていないかもしれません。2020年のスタージェンムーンは8月3日の夜中だけというわけです。その日にも撮影したのですが、こちらの写真は8月5日に撮影したもの。なぜあえてこちらを採用したかというと、月が欠けている部分に影が出来、クレーターが浮かび上がってくるからです。正円をとるか、クレーターの描写をとるかで、今回は後者を選んだというわけです。こんな写真を手持ちで撮影できるのですから、オリンパスのシステムがいかに素晴らしいかおわかりいただけるかと思います。
オリンパスのテレコンバーター『M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20』をボディとレンズの間に挟み、ホットシューには『ドットサイト照準器 EE-1』を取り付けて撮影しました。照準器は無くても撮れますが、このような超望遠撮影の際にはあるとより良いのでご紹介します。超望遠の場合、ファインダーや背面液晶に映る範囲が狭すぎて、広い夜空のどこが映っているのかわからず迷子になってしまうことがあります。そんなときまず照準器を月に向けてレティクル(照準位置を示す赤いマーク)を月に合わせると、ファインダーや背面液晶に月がきちんと映るのです。照準器を覗く角度によってレティクルの位置は変わりますから、自分に合った角度に予め調整しておくことと、感覚に慣れが必要なので練習しておくことをおすすめします。照準器は便利なだけでなく、ターゲットをロックオンする感じがちょっぴり少年心をくすぐるので気に入っています。
テレコンで1600mm相当も。ここまで身軽な超望遠ズーム
「それで、テレコンは使えるのですか?」──当レンズの存在を知り前のめりになってした質問が、テレコンバーターの使用可否でした。答えはもちろんイエス。小型軽量と超望遠の両立というだけでも素晴らしいのに、更にテレコンバーターを使用することで1600mm相当の世界まで手にできてしまうのです。唯一無二の存在である当レンズは、とにかく身軽。身軽であることは即ち、撮影の機会を得やすいことを意味します。当レンズと同じ焦点距離をカバーする望遠・超望遠レンズは重く巨大なものも多く、人によってはそれだけで撮影の機会を失うこともあります。しかもPROシリーズと同等の防塵防滴性能があるので、どこへでも安心して連れていくことができます。テレマクロや望遠圧縮効果を楽しむのもよいでしょう。自分の撮影の選択肢にそのような項目が加わると、写真ライフがグッと豊かになることは間違いありません。風景写真はもちろんのこと、野鳥、モータースポーツ、昆虫、花、運動会など、当レンズの活躍する場面は幅広いです。このレンズでしか撮れない世界があるのです。
Photo by MAP CAMERA Staff