焦点距離:28mm / 絞り:F10 / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:200 / 露出補正:+1.33ev高倍率ズームに強力な手ブレ補正機能を搭載。さらにマクロ撮影も可能と、欲張りなほどの機能を満載したタムロン「AF28-300mmF3.5-6.3 XR Di VC LD ASPH Macro」で
撮影をしてみました。まず手にして驚くのは、豊富な機能を有している35mmフルサイズ対応レンズだというのに、コンパクトに収まっているその大きさ。
ズームする毎に全長が伸びていくものの、収納時は本当に300mmの望遠レンズなのか?と思わせる全長は約12cm。そして重さも約600gと軽量です。普段この画角をカバーするのに、レンズを数本持ち歩く筆者にとって、飲料水のペットボトル1本分の重さで全てが賄えるというのは本当に大きな魅力。
旅行などあまり荷物を多くしたくない時の最適な1本となるでしょう。今回撮影に訪れたのは茨城県にあるJRA(日本中央競馬会)の美浦トレーニングセンター。
普段は入ることができない特別な施設は目に入る物すべてが新鮮。構図の調整が思いのままの高倍率ズームは、撮りたいと思わせる瞬間に素早く対応してくるのでとても便利です。
写りもシャープでクリアな画質。施設の広さだけではなく、静けさと寒さも切り撮ってくれます。
焦点距離:130mm / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:1600 / 露出補正:0ev
焦点距離:100mm / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/320秒 / ISO:200 / 露出補正:+0.67ev
焦点距離:300mm / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:3200 / 露出補正:+1ev細かい木片を引き詰めた走路の質感や、広い敷地の奥行きも十分に再現しています。
もちろん望遠側いっぱいの300mmに寄ってもクリアーな画質に変化はなく、馬の体温まで感じ取れそうな空気感ある描写には驚愕の一言です。
場所を移して試したのはマクロ機能。
ズーム全域で最短49cmまでの接写が可能で、クローズアップも幅も広く楽しむことができます。
焦点距離:130mm / 絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/40秒 / ISO:200 / 露出補正:0ev
焦点距離:150mm / 絞り:F6 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:200 / 露出補正:0ev瑞々しい質感や茎の産毛などもしっかり描写してくれるほか、ボケ味も楽しむことができます。
あまり期待していなかったボケがこれだけ前後に綺麗に出ると、更に楽しみ方が広がってきます。使い込むことによって、いろんな発見がある奥深いレンズと感じました。
さて、撮影を続けていて常に感じていたのは、その手ブレ補正機能の性能の高さです。
その様子を例えるなら、ファインダー像がその景色に吸い付いているような感じ。とにかく強力です。
焦点距離:220mm / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/20秒 / ISO:3200 / 露出補正:+1.33ev
焦点距離:240mm / 絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:3200 / 露出補正:+0.33ev
焦点距離:185mm / 絞り:F6 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:3200 / 露出補正:+1.33ev夜景を撮って確信しました。遅めのシャッタースピードで望遠撮影を行っても、ほとんどブレません。
大口径レンズに頼りがちな夜景撮影ですが、本レンズでも十分活躍してくれることがよく分かります。さらに高感度に優れたデジタルカメラとの組み合わせれば、鬼に金棒。今後の機材の選び方が大きく変わりそうです。
重いレンズを複数本を持ち運ぶことなく、三脚もストロボも必要ない。コストパフォーマンスに優れたレンズは、身体にもお財布にも優しいレンズです。
レンズ交換の頻度が下がればセンサーにゴミが乗ることも防げますし…。このレンズ、すごくオススメです。
Photo by MAP CAMERA Staff
撮影機材:Nikon D700 +TAMRON AF28-300mm F3.5-6.3 XR Di VC