今回は大口径ならではの美しさが味わえる標準ズーム『Nikon AF-S 24-70mm F2.8G ED』のレビューをお伝えします。
2007年11月に発売された本レンズ。カメラの進化が激しい昨今にあって少し年期も感じさせますが、ズーム全域で開放F2.8の明るさと、ナノクリスタルコートの効果で得られるクリアーな描写は、今でも売り上げランキングの上位に名を連ねる銘レンズです。
筆者も所有して数年経過しますが、カメラの高精細化の恩恵も実感できる高い描写性能で手放せない1本になっています。
さすが大口径レンズと言いたくなる自然で美しいボケ味です。
ボケ自体に嫌なザラツキ感が無く、コントラストもしっかり残っているので、メインの花を引き立てつつ背景もバランスよく主張しています。
単焦点レンズと遜色の無い、隅々までシャープな描写です。
少し重さを感じるレンズですが、単焦点レンズ数本分の働きをすると考えれば、便利この上ない1本です。
標準域のF2.8ズームレンズは、35-70mm、28-70mmとモデルチェンジの度に広角側が強化されてきました。気になるその広角端での写りですが、線の細いシャープな描写を見せてくれました。
太陽を木葉越しに撮影した厳しい条件下でも、さすがナノクリスタルコートと感心するクリアな描写です。
大きく揺れる船上からの撮影でもスムーズにピントが合焦します。
少し筒長デザインのレンズですが、その分手のひら一杯にホールディングできるので、手振れ補正機能は無くても安定した撮影が可能です。
3630万画素の高精細なカメラでも安定の描写です。
遠景に少しモヤのかかった様子も見たままの景色で、しっかり切り撮ってくれました。
今現在カタログスペックに見つけることができませんが、発売時は本レンズと同時期に発売された「Nikon D3」と同等の防塵防滴性能を備えていると紹介されていたのを覚えています。
なぜ今その記載がされていないのか分かりませんが、しっかりとした造りからその信頼性を感じる事ができます。
タフなカメラから高精細モデルまで、幅広いカメラバリエーションを持つNikonのカメラ全てをしっかりサポートしてくれる心強い相棒レンズです。
Photo by MAP CAMERA Staff
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