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290:『FUJIFILM FUJINON XF 16mm F1.4 R WR』

2015年05月21日

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F8/ シャッタースピード:1/200秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR

単焦点レンズでF1.4という明るさは特別な魅力を感じるもの。それは明るい・ボケるという事だけでなく、描写力にも妥協を許していないレンズが多いからです。今回はそんなF1.4の明るさを持つXシリーズユーザー待望のレンズ『FUJIFILM FUJINON XF 16mm F1.4 R WR』のご紹介です。 35mm判換算で24mm相当となる本レンズの登場によりXマウントレンズで24mm、35mm、50mm、85mm相当の大口径単焦点が揃う事になりました。今まで登場したXFレンズの完成度と描写性能の高さはすでに皆さんご存知かと思います。その分本レンズへの期待値もおのずと高くなっていることでしょう。果たしてその実力はいかなるものか、早速試写を行ってきました。

まず日中・広角というシーンを考えて絞りF8で撮影。もの凄いですよね、プレビューをみて「うわっ!」って独り言を発してしまいました。かなり複雑な造形をしている被写体なのですが、鉄骨の一本一本までしっかりと解像しているのが分かります。絞り込んでいるとはいえ、この描写力は只者ではありません。

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F4/ シャッタースピード:1/750秒 / ISO:200 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

リアフォーカスシステムと高トルクのDCコアレスモーターを採用した事によりAFの合焦スピードは最速0.11秒という超高速を実現。ピントが合うまでの“AF待ち”の時間は一切感じませんでした。手に持った使用感は『XF23mm F1.4 R』に似ているかもしれません。サイズ・重さ共に同じくらいの大きさで、フォーカスリングをカチッと手前に引くとMFに切り替えができるのも一緒です。レンズの歪みもとても上手く補正されており、大口径広角ながら周辺の減光もほとんど見られません。レンズ本体・描写性能共に完成度の高い一本です。

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F5.6/ シャッタースピード:1/170秒 / ISO:200 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/1400秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

特徴であるF1.4での描写はしっかりと線を出す解像力ながら、少し柔らかさを感じる写り味。階調表現も豊かなレンズです。

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F2.8/ シャッタースピード:1/80秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F4/ シャッタースピード:1/2000秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

立ち並ぶ高層ビルを見上げてのショット。窓の一枚一枚が実に立体感のある描写で驚かされます。換算24mmはとてつもなく広いわけではありませんが、目で見たような空間の広がりを感じられる画角です。

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/1250秒 / ISO:200 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

コチラは絞り開放で撮影。被写体の重なったイスが浮かび上がるように見えます。金属のパイプの質感表現も繊細で見事です。

撮影距離によってボケ具合は大きく変わりますが、フルサイズの24mm F1.4レンズよりもフォーカス部とボケのバランスが自然で非常に使いやすく感じました。

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F1.4/ シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:200 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

最短撮影距離は15cmからと、被写体に近づけるのも大きな魅力の一つです。遠近感を強調しながらボケ味もより深くなるので、フォーカスを合わせた被写体がスポットライトが当たったように写真の中で際立ちます。 また、本レンズは近距離収差を補正するフローティングフォーカスシステムを採用しているので撮影距離全域で高い描写性能を発揮する事ができます。

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F2.8/ シャッタースピード:1/340秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F5.6/ シャッタースピード:1/1900秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F2.0/ シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

この写真を見て、非常に繊細な光を捉えるレンズだなと思いました。前を歩く着物姿の女性に当たる光と影、少し彩度の落ちた色表現にとても品があり、この色は他のメーカーで表現するのは難しいだろうなと感じます。XF 16mm F1.4 R WRはFUJIFILMならではの色の美しさを引き出してくれるレンズです。

FUJIFILM XF 16mm F1.4 R WR 絞り:F8/ シャッタースピード:1/600秒 / ISO:400 / 使用機材:FUJIFILM X-T1 + XF 16mm F1.4 R WR

本レンズにもFUJIFILM最新のコーティング技術『Nano-GI』が採用されています。正面に逆光を入れてもこの描写力、小さなフレアが一つ出ていますが大口径広角という事を考えれば優秀な逆光耐性の備わったレンズです。

Distagon T* 35mm F1.4 ZM

『FUJIFILM FUJINON XF 16mm F1.4 R WR』は豊かな表現力と繊細な描写を兼ね備えた素晴らしいレンズでした。絞り開放では柔らかさを感じる事ができ、絞り込んでもカリカリと角が立つような描写にならず、被写体の質感をそのままに表現してくれます。操作感も良いですね、オートとマニュアルの中間と言ったらいいでしょうか、正確なピントを素早く合わせてくれるAFと絞り環を手で回す感覚はとても気持ちのいいものです。

そして本レンズの名称に入っている『WR』、防塵防滴・耐低温構造になっているところにも注目です。F1.4の明るさを生かした天体撮影や水しぶきや雨が当たるような過酷な自然状況下で撮影するネイチャーフォトグラファーにとっても良きパートナーになってくれる事でしょう。

派手すぎず硬すぎない描写なのに細部まで描写し質感をリアルに表現する、本レンズはFUJIFILMが目指す高画質の指標を具現化した1本だと思いました。Xシリーズユーザーはもちろん、他のカメラユーザーにも一度この描写を試していただきたいと思えるレンズです。

Photo by MAP CAMERA Staff

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