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851: 好バランスな常用標準レンズ『SIGMA Contemporary 50mm F2 DG DN L-Mount』

851: 好バランスな常用標準レンズ『SIGMA Contemporary 50mm F2 DG DN L-Mount』

2023年05月05日

絞り:F2 / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:1250
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 

シグマから『Contemporary 50mm F2 DG DN』が登場しました。これまでのレンズでは満たしきれなかった欲望を叶えるとする「Iシリーズ」へのラインナップです。ソニーEマウント版とLマウント版が同時発売され、今回はLマウント版をご紹介します。シグマの50mmといえば、2か月早く発売された『Art 50mm F1.4 DG DN』があります。コンセプトは異なりますが比較すると、Artが長さ109.5mm、質量670gなのに対し、本レンズは長さ68.0mm、質量350gと大幅に小型・軽量になっています。それでいて高級感のある金属製の外装は手に馴染みます。「綺麗な画が撮れる」のは当たり前、それ以上の価値を付与したいというシグマの理念がそこかしこに表れています。コンパクトさと同時に画質が追及され、所持する満足感も得られるようなスペシャルなレンズです。本レンズを携えて街で撮影してきましたので、どうぞご覧ください。

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:1600
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 

油絵で厚塗りする技法をインパストというそうです。その部分の厚みや形状がわかるように、最短撮影距離45cm付近で撮りました。筆の勢いを想像させる形、複雑に混ざった色合いに見とれます。

 

絞り:F7.1 / シャッタースピード:1/50秒 / ISO:100
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 

空き家の窓に張り付けられたベニヤ板。そこへ蔦が這い、その蔦さえも枯れていました。その一帯は時が止まっており、ゆっくりと朽ちていく儚さがありました。

 

絞り:F2.2 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 

窓の外を見ると、警備員さんが巡回するのが見えました。ふと窓ガラスに映るのが見えたので、急いでシャッターを切りました。2人が向かい合っているような面白い一瞬が撮れました。

 

絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/640秒 / ISO:100
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 

川面に反射した夕陽と手前の芝生をフレーミングし、道を通る人をシルエットで入れながら撮影しました。自転車、カップル、犬の散歩など、いろいろなシルエットが撮れました。柵に設置された浮き輪がワンポイントです。

 

絞り:F9 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:100
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 
 
 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/800秒 / ISO:400
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 

陽が落ちると、街の灯りが水面を照らし、揺れる波が描く凹凸をつまびらかにします。波がぶつかって立った角は、こうして一瞬を切り取ると鋭い氷のようにも見えます。

 

絞り:F14 / シャッタースピード:5秒 / ISO:100
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 
 
橋の欄干にカメラを置き、長時間露光で撮影しました。欄干の表面が磨かれていたので、鏡のように向こう岸を映し出しています。閃光が走るが如く写った赤いテールランプがアクセントになっています。
 
 

絞り:F2.8 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:100
使用機材:SIGMA fp + Contemporary 50mm F2 DG DN

 

25mもある大きな造船用クレーンを見上げて、上弦の月と共に写します。月の表面の陰が消えてしまわぬよう、アンダーに露出補正し、クロップしています。そのおかげで空が深い青色になり、クレーンの鉄骨との対比が美しいです。

 

好バランスな常用標準レンズ

高い光学性能に基づく表現力や、携行性に優れるコンパクトネス、そして金属の質感がもたらす所有する満足感など、さまざまな要素が高い水準でまとめられています。単にレンズとしての役割をこなすだけではなく、愛着を持てるような存在と言えるでしょう。特長である大きく美しいボケ味を活かしたり、わずかな明るさしかないシーンでも印象的に写真に収めるなど、幅広い作品を楽しむことができます。初心者から熟練者まで手にしてほしい価値ある1本です。
 
Photo by MAP CAMERA Staff

 

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