シグマからズーム全域「F2.8」の明るさを誇る高画質な大口径望遠ズームレンズ『SIGMA Sports 70-200mm F2.8 DG DN OS』が発表となりました。プロユースを想定して開発された本レンズは高い光学性能はもちろん、デュアルHLAによる高速AF、最大7.5段の手ブレ補正機構、過酷な環境下での撮影にも対応する高い耐候性能を兼ね備えています。また最新の光学設計と機構設計により従来モデルより大幅な軽量化を実現。DNズームレンズとして初の絞りリングを搭載し、あらゆるユーザーにとってより快適な操作ができるように設計されています。高い技術力の集大成といっても過言ではない『SIGMA Sports 70-200mm F2.8 DG DN OS』を片手にさっそく撮影に行ってまいりましたので、ぜひフォトプレビューをご覧ください。
まずは最も気になるといってもいいテレ端開放絞りです。紅葉の鮮やかな色彩を前ボケから被写体までしっかり再現してくれました。中央部は光量が十分にありますが周辺まで均等に明るいわけではないシチュエーション。それでもここまで周辺光量が落ちないのは素晴らしいことだと思います。
『Sports 70-200mm F2.8 DG OS HSM』から大幅に軽量化を達成した本レンズ。『SIGMA fp L』に『ラージハンドグリップ HG-21』を装着して撮影してみました。120mm中間域開放絞りでも安定した描写です。
狭い室内で望遠200mmにレンズを繰り出し、絞りはF2.8開放で撮影してみましたが、金属部分は目でみたままのリアリティのある再現力に驚きます。フォトスタイルは最も標準的な「スタンダード」で一貫して撮影しましたが、撮る被写体それぞれを正確に描写してくれました。
シグマといったら金属の質感。と言ってしまいたくなるほどの艶ややかな描写。ボケ感も程よく自然とドアノブへの視線が誘導されていきます。
中間域での開放絞りです。どの焦点距離でも安定した描写性能で、ガラス一枚先の被写体のディテールを鮮明に描いてくれました。
夕暮れどきにバイクのフューエルタンクにピントを合わせ、ビルに吸い込まれそうになる太陽を撮影。強い逆光にもかかわらずクリアでヌケの良い描写で表現することができました。
テレ端で少し絞って遠景をまとめてみました。夕陽のコントラストや細い線をモヤっとさせないでいられる高い描写性能。オールマイティーに色んなシチュエーションで使うことが出来るズームレンズです。
規則的に並ぶ街灯の先頭にピントを合わせて立体感とボケ感を見てみました。大きなボケ感を出せるのが望遠の魅力ですが、背景の状況も取り入れた撮影方法もこなせます。
最後に夜のカットを『SIGMA fp L』で。ファインダーを装着しなくても高い手ブレ補正効果のおかげでシャッタースピードを上げずに撮影することが出来ます。シャッタースピードを上げると『SIGMA fpシリーズ』ではフリッカーが出てしまう場合があるので軽さと明るさ、手ブレ補正能力の高さはやはり魅力的なポイントです。
スポーツシーンはもちろん風景にも
今回『Panasonic LUMIX S5II』をメインに『SIGMA fp L』でも撮影をしてみました。グリップを装着しての撮影はとても快適で、ファインダーを装着して支えればさらに安定すると思います。もちろんライカSLシリーズでの活躍も期待できます。ライカレンズは先日『LEICA SUPER VARIO ELMARIT SL14-24mm F2.8 ASPH.』が発売され大三元レンズコンプリートまであと望遠ズームだけとなりました。それを補うには十分な性能のレンズです。ちなみにLマウントならテレコンバーターの装着が可能で最大400mmの撮影も楽しむことが出来ます。描写性能も色の再現性がとても良く様々な色を正確に、魅力的に写してくれました。シグマのLマウント待望のズーム全域F2.8の明るい大口径望遠ズームレンズ、ぜひこの機会にその素晴らしい描写を実感していただきたい一本です。
Photo by MAP CAMERA Staff