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675:『Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount』

675:『Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount』

2021年04月09日

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:320 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

光の3原色を構成するRGBの軸上色収差を限りなくゼロに近づけるアポクロマート設計を採用した「アポランター」。既に発売されている『APO-LANTHAR 50mm F2』と双璧をなすフォクトレンダー史上最高の準広角レンズが誕生しました。レンズ構成は9群11枚、高級感のある金属式のフードが付属し、クラシックな風格でありながらSONY-Eマウント用に電子接点制御による絞り値の記録や、ピント拡大に対応しています。また12枚の絞り羽根により開放のF2だけでなくF2.8、F5.6、F16でも円形になる特殊形状を採用し、点光源となる「玉ボケ」を楽しむことが出来るように。もちろん絞りリングを無段階で開閉させることが可能な絞りクリック切替え機構も搭載されております。

「アポランター」といえば徹底的な色収差の抑制による高解像レンズという印象でした。しかしこの2枚目のカット、小窓から僅かに射し込む光だけが頼りのシチュエーションでしたが、椅子のピント面や壁のヒビの解像感、赤や青の発色やボケ味、質感描写。高解像というだけでは語れない色気のある描写に驚かされました。勿論解像力についてはお見事の一言、ぜひご覧ください。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:320 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/100秒 / ISO:1250 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

アポランターの解像感を見るならやはり歴史の深い建物などが良いかなと思い都内のある教会に足を運びました。以前ここに来た時はパイプオルガンの練習中だったのか荘厳な音楽が鳴り響く中の一人ぼっちの滞在でしたが今回は他にも見学している方々が。絞り開放で全体の空間をとらえたのですが、ぜひ拡大して中央部をご覧ください。文字はもちろん、壁面に描かれた絵画の細い線まで見事な解像感です。前ボケが奥に向かっていく様も実にナチュラル。まさに圧巻の写りです。

 

絞り:F4.0 / シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

外の広場にはボールやラジコンカーで遊ぶ家族の姿。散り桜が目立つ中でも見事に咲いている桜がありました。きっと筆者が今年見れる最後の青空と桜のコラボだろうと1枚撮影。右側の桜のふっくらとした解像感、ぜひご覧ください。

 

絞り:F4.5 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

やはり金属の質感描写も気になるところ。教会に向かったその足で大きな橋の袂まで歩いてきました。光が届きにくい環境下では開放絞りではやや周辺減光が見受けられましたが少し絞るだけで改善されます。帰ってからモニターでその解像を確認し、全く滲みがなくクリアな線の描写にさすがアポランターと唸りました。

 

絞り:F6.3 / シャッタースピード:1/160秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

橋の連絡通路を渡りながらふと下を見ると野球少年達の姿が。35mmで撮る距離ではないかなと思いつつも興味本位で撮ってみたところ、選手の背番号はもちろんグラウンドの整備した痕跡までくっきり解像してくれました。綺麗に整備されたグラウンドの中、ベース周りだけ足跡で乱れているのがなんといいましょうか「ライブ感」があり面白かったです。

 

絞り:F2.5 / シャッタースピード:1/2500秒 / ISO:125 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

ちょうど水面が光に反射しているところにフォーカスしています。シャッタースピードをやや早めにしたかったのでほんの少しの絞りで撮りましたが、水面の波模様まで緻密に写し出してくれました。MTF性能を見ると開放絞りでも素晴らしいスコアが出ていましたが、その結果に納得の解像力です。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/8000秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

35mmという広角域では距離のある被写体の立体感を出すのはなかなか難しいのですが、収差がうまく抑えられているおかげでしっかりとした立体感です。西日にたいして真正面からの撮影でもフレアゴーストがよく抑えられていました。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

最短撮影距離は約35cm。開放絞りと合わせることでピント面は極薄ながらうっとりするようなボケ味を表現することが出来ました。これならボケ味を活かしたポートレートなどにも使ってみたくなります。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:320 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

空を飛んでいく飛行機。とっさのシャッターだったので少しピントは甘めですがお腹辺りが赤く点灯しているのが見えます、着陸灯というものでしょうか。まるで覆われるように分厚い雲のほうへ向かっていきますが、今あの飛行機から見る夕焼けは格別のものでしょう。35mmという程いい広さのレンズだから撮れた画です。ふと見上げた空や何気ない日常を軽やかに映してくれるので筆者もお気に入りの画角です。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:100 / 使用機材:SONY α7RIV + Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount

 

 

フォクトレンダー史上最高の準広角レンズ

解像力についてはもはや語る必要もないアポランター。今回の『Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount』もその例に漏れぬ素晴らしい写りを見せてくれました。Eマウント用とVMマウント用ではピントピークの特性が異なるということですが、ピント拡大による微調整と手振れ補正のフォローによるピントの追い込みなどの優位性などからその違いがあるのかなと予想しています。実際筆者はピント拡大無しで合わせて、画像を確認してみたところ僅かにずれてしまっていることがありました。それだけ精密な操作をファインダー越しに出来ることがE-mountのメリットでしょう。筆者としてはまずは一度このレンズのピントリングを体験していただきたいです。もう離したくなくなってまう滑らかな操作感、それだけでも自分のものにしたくなってしまうことでしょう。フォクトレンダー史上と言わず無数の35mmのレンズの中でも最高峰の写りをする『Voigtlander APO-LANTHAR 35mm F2 Aspherical E-mount』。ぜひ使っていただきたい一品です。

 

Photo by MAP CAMERA Staff


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