Photokina Report:1 『 LEICA M 』 | Kasyapa for Leica 
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LEICA M


2012年9月18日よりドイツはケルン市、ケルンメッセにて行われた世界最大規模の写真・イメージング分野の見本市である『Photokina world of imaging』。世界中から新製品の発表が集中する当イベントですが、LEICA社からも注目の新製品が多数登場!新たなM型となる新生『LEICA M』やエントリー機として発表された『LEICA M-E』、『LEICA S』とその交換レンズ群など多くの魅力的な製品が発表されました。当『Kasyapa for LEICA』でも現地にて新たなLEICAプロダクトをレポート、その大きな魅力をお伝えする一助となれば幸いです。




LEICA M



今回の発表で最も大きな注目を集めたのがこの『LEICA M』でしょう!それまでのナンバリングから『M10』の登場が噂されていましたが、発表された新モデルの右肩には『M』のネーミングのみ。思えば『LEICA M Monochrom』の登場時にそのネーミングへのヒントがあった様にも思えますが、新たな局面を切り出したそのネーミングと同様、これまでのMデジタルとは大きく異なった魅力を持つ"Mのマイルストーン"としての新ボディと言えるでしょう。

まず持ったときのサイジング、重さ等は大きく違いを感じません。「同じサイズに抑えるのに最も苦労を重ねた」というお話を伺いましたが、新機能を多く盛り込みつつ従来機と同じサイズに抑えるのには多大な苦労が合った事は想像に難くありません。しかし実際に撮影していく上で最適な重さ、サイズというのはどうしてもあるもの。「LEICAとして実際の撮影フィーリングを大切にしたい」という言葉通り、取り回しの良さは変わらずむしろグリップレザーの変更(M Monochromと同様のレザーとの事です)や背面操作ダイヤルの追加で指がかりが良くなり、写真の様に大柄な『APO-Summicron75mm』などをつけても非常に軽快に撮影が可能です。こうしたスペックには現れない部分、細かなバランス等もしっかり調整してある事が、『LEICA』が長きにわたってフォトグラファーに愛用されている所以でしょう。




LEICA M



そして、何と言っても今回の『M』最大のポイントはCCDからオリジナルCMOSセンサーになった事でLV(ライブビュー)撮影が可能になった事でしょう!アクセサリーシューにEVF用端子も新設され、背面液晶も大きく、92万ドットと高精細になった事がLV時にも威力を発揮します。液晶脇にも『LV』ボタンが新設されていますね。シャッターユニットも新設計で、フィーリングも少し異なっています。VF(ビューファインダー)時にはシャッターは開>閉の1クールですが、LV時には閉>開>閉と作動が1回増え、その分ラグが生じる原因になるとの事。それを極力無くす様に新設計されたシャッターユニットという事で、従来機より少し高めの音ですが嫌な感じではなく、シャッターラグも特に気にするほどのものではありませんでした。

ファインダーは外の光でブライトフレームを照らす外光式から、M9チタン等で実装された内蔵したLEDで照らす内光式のブライトフレームに。白と赤が選べるのも個人的には嬉しく、右上の写真の様にシャッタースピードとツーカラーで照明され見やすいもの。特に外光式と区別無く使え、夜間等での撮影にも大きな力を発揮してくれそうです。




LEICA M

LV撮影時のもう1つのポイントは『ピントアシスト機能』として"ピントズーム機能"と"ピントピーキング機能"2つを実装している点。
"ピントズーム機能"は画面の一部を拡大してピントを合わせやすくする機能。フォーカスリングを回すと自動的に拡大してくれるのでピント合わせは実にやりやすいものでした。
"ピントピーキング機能"はピントピークを画像から判断し、赤い輪郭線が表示される機能。こちらはボディ前面のボタンを押して数秒間の表示となる機能でした。
これらの機能はその動作やON/OFFのタイミングなどをまだ調整中との事でしたが、実装されればLV撮影時に大いに力になってくれるに違い有りません!こうしたレンズ、クセ玉で有名な『Thambar90mm/f2.2』などでも実に活躍してくれる事でしょう!

また、『M』発表当初より気になっていた質問をスタッフの方に伺ってみました。「LEICA Mレンズの最短撮影距離は縮まるのかどうか?」これまでは光学距離計の測距限界で70cmが最短のレンズが大半でしたが、LV撮影が可能になればその制約も無くなるはず。その回答は「現状、数本のレンズの設計・試作を行っているが、現状設計中のレンズに最短距離が70cmを切るレンズは無い。しかしもちろん『M』の登場で制約がなくなるのは事実であり、多くの可能性の1つとしてありうる。」との事。これも大いに期待したいポイントです。



LEICA M

センサーのCMOSへの変更で動画撮影も可能になりました。ただしこちらはLEICA社の方も『あくまで"LEICA M"はスチル・ピクチャーのカメラである。』と言うもの。追加機能と捉えるべきものでしょう。ムービーモードも通常赤く彩色される事が多いですが、LEICAでは控えめに"M"と刻印されたボタンがシャッターボタンの脇にあるのみ。個人的には『LEICA M2』のカウンターボタンと似ていますねぇとニヤリとしてしまう所ですが、シンプルな意匠は歓迎したいものです。
また、新設された背面ダイヤルも操作性はもちろんグリップとしても優秀なデザイン。これまでサードパーティ製でグリップが存在していましたが、確かに巻き上げレバーの無い『M8』・『M9』では背面グリップが少々心もとなかったですが、この背面ダイヤルの意匠によってホールドは確実にしっかり、縦位置等でも安定して構えられる様になりました。



LEICA M

また、バッテリーや底蓋周辺にも変更箇所が。この従来のものの2倍近いサイズのバッテリーを見た時は驚きました。てっきり動画機能等の実装で苦労があったのかと思いきや、その新機能に更にこのサイズのバッテリーとは。「動画やLV撮影等を鑑み、バッテリーはなるべく大きなものを搭載しました」との事でしたが、従来のバッテリーもフルチャージの状態で一日の撮影に十二分に耐えうる程度。それがここまで大きくなっているのですから、その威力は言わずもがなでしょう。また、撮像素子がCMOSセンサーに変更になった点と画像処理エンジンが『LEICA S』同様の"MAESTRO"に変更になった点でカメラ本体も大きく省電力化。デジタルカメラでは電池の心配が常にあるものですが、撮影するにあたってこの安心感は実にありがたいものです。
また、バッテリーが右から左へ移動。全体にすっきりとした印象で、グリップ等の装着を考え底板からボディ自体に三脚穴が移動しました。また底蓋には一部プラスチックが使用されていますが、これはWi-Fiを使用するSDカードを考慮した仕様で、金属筐体では電波を通さない為に施されている処置だそうです。




LEICA M



今回『M』と共に発表されたグリップは2つ。通常のハンドグリップMと、このマルチファンクションハンドグリップM。『M』用に準備されたこれらは三脚穴にねじ込んで装着するので『M9』用のグリップと互換性はありません。グリップも半円形から鋭角に角がつき、グリップ感も良くホールディングは確実にしっかりと行える様になります。




LEICA M

グリップ部にはバッテリーではなくGPSを搭載。先の底蓋と同じく電波を通すため、トップ部分のみ金属製ではないとの事です。グリップ部に見える穴はフィンガーリング装着用の穴です。底部には左手に電源・PC接続用端子、右手に2種のストロボ端子が備わる高機能なグリップに仕上がっています。



LEICA M

ロックはグリップ底部にある大きなネジで止めます。かなり強く固定でき、安心感のあるしっかりとした仕上がりです。




LEICA M




『LEICA M』にLV撮影が可能になった事で、こんな夢の様な組み合わせが可能になりました。LEICA-RレンズをLEICA-Mボディに着けて使用する。元よりLEICA-Rマウントレンズは描写が良いので人気がありましたが、これでようやくフルサイズデジタルかつ純正の組み合わせで使用が出来る様になりました!LEICA社ではフィルム時代に存在したアクセサリーから、デジタル・ビゾフレックスと呼称していますがその使用感はなかなかのものです。アダプターという事でアンバランスさを心配していましたが、ハンドグリップを装着すると想像以上に取り回しが良く、EVFを装着すると一眼と良く似た操作性に。Rレンズの中でも全長の長い『Vario-Elmarit28-90mm』を装着してもこのバランスなのですから、アダプターというネーミングから想像する以上にかなり使い勝手の良いシステムとなっています。




LEICA M

取り外すとこの様なスタイル。作りももちろんしっかりとしており、がたつきも無く安心して使用する事が出来ます。また、このアダプターを装着するとメニューからRレンズ一覧が選択可能になり、Exifデータを残す事が出来る様になります。『LEICA社のRシステムに対しての1つの回答』という事ですが、筆者も数本所有していますがRマウントのレンズは銘レンズ揃い。ライカの大きな資産であるRレンズを生かす道が生まれた事は素直に喜びたいと思います。




LEICA M

M9と同サイズの新製品、『LEICA M-E』との比較。軽快にこれまで通りのレンジファインダー機としても、様々な可能性を含んだシステムカメラとしても、どれも非常に高いバランスでまとまっている本機。どのプロダクトも"スペック"優先ではなく、どうしたら撮影していて心地よい、楽しいのかを考えて作られている印象です。発売に至るまで、更なるブラッシュアップをかけられて私たちの前に登場してくれる事でしょう!



LEICA M

今回のPhotokinaでは1つのホールを借り切っていたLEICA社。奥に進むととても広いギャラリースペースが!今回お話ししたスタッフの方々も、新製品を本当に楽しそうに説明してくれたのが印象的でした。カメラを使う・写真を撮る・写真を見る、それぞれを楽しんでやっているからこそ、使い手にも訴えかけられるカメラを作れるのでしょう。

Reported By MAP CAMERA Staff


LEICA M


フォトキナレポート:2『LEICA S』編はこちら>>

フォトキナレポート:3『LEICA M-E』編はこちら>>




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