フィルムからデジタルに移行したM型ライカ、レンズ群も惜しげも無く非球面レンズを使ったAsphericalレンズの世代へと移行しました。フィルムの許容範囲の広い世界から、映像素子上で何倍にも拡大されてしまうデジタルを見据えたモデルチェンジ。果たしてその実力はいかほどのものか、カリカリのシャープな描写に移行してしまったのか、そんな心配を吹き飛ばしてくれたこの描写。前ボケも柔らかく、コントラストも十分ながら優しくトーンを残してくれます。
仔細に見ていくと、ピント面のシャープネスは開放からグッと上がっている様子。画面全域にわたって安定した描写力で高輝度部もシャープに描写し、若干のベールがかかったように見えた先代の描写から、より近代的になっているのが分かります。非球面レンズの恩恵はこうしたところに現れているのでしょう。
前世代から比べて少々全長が長くなってしまいましたが、それでもまだまだコンパクト。取り回しの良い広角レンズとして重宝しそうです。
F2の明るさがあれば、様々なシチュエーションでの撮影が可能。シャッターショックが少ないライカ、従来のフィルム機であれば1/8秒で開放f2であれば、かなりのシーンで撮影が可能です。小型軽量で機動性の高いライカを支えたレンズSummicron、その伝説は今も健在です。
常に携帯して撮影するのであれば、コンパクトさは大事な要素。大口径広角、高描写、それでいてコンパクト、そんな贅沢な悩みもライカであれば、この1本が解決してくれる事と思います!
Photo by MAP CAMERA Staff
Leicalens-Report.