LEICA M(typ240) + Elmarit 28mm/f2.8
今度はエルマリート28mmにレンズを交換して町を流す。錦市場には多種多様の食材が並び、たくさんの人が行き来し、活気がある。アーケードがあり、店の明るさと暗い部分のコントラストがあるのだが、そこはライカの優等生レンズ。シャドーにも粘りがあり、味わいのある描写をしてくれる。
LEICA M(typ240) + Elmarit 28mm/f2.8
路地裏を歩いていると趣のある金物屋を発見。何か人を入れたいと5分ほど待っていたら、人力車が向こうからやってくる。ライブビューに切り替えて、カメラを構えて、構図を決めて、じっとそのまま待つ。間を計ってシャッターを切る。ストリートフォトにはレンジファインダーとライブビューの併用こそがカギ。
LEICA M(typ240) + Elmarit 28mm/f2.8
ライカ京都店を表敬訪問。1階の店内の奥には何と坪庭と和室がある。ここは一力茶屋などがある花街祇園の花見小路。しかも祇園甲部歌舞練場の真ん前。雅な情緒ある空間だ。坪庭を1枚パチリ。ライカと京都の取り合わせはピッタリ。ライカでの京都撮影が益々楽しくなる。
LEICA M(typ240) + Elmarit 28mm/f2.8
京都には誰でも参拝できる、いわゆる観光寺よりも檀家しか入れない寺の方が圧倒的に多い。そしてそういう寺の方が名園と言われる庭があったりする。ここもそんな寺の一つ。入れないと思うと中が気になる。門から中をファインダーで垣間見てシャッターを切る。京都の奥深さをますます感じる。
LEICA M(typ240) + Elmarit 28mm/f2.8
中に入れないのは料亭も同じ。たいていは一見さんお断り。暖簾という境界があり、そこから先は未知の世界だ。ここはライブビューで息を殺してシャッターを切る。打ち水がしてある地面と暖簾の布の質感が艶っぽい。CMOSになってもライカの色と描写力は変わらない。
LEICA M(typ240) + Elmarit 28mm/f2.8
鴨川に沿ってずっと歩くことができる。ドラマチックな雲と川のせせらぎ。そしてここにはカップルが是非欲しい。待つこと30分。遠くの方から手を繋いだ若いカップルが歩いてくる。ファインダーを覗きながら、何枚もシャッターを切る。圧倒的な空気感も見事に描写してくれた。
ライカは『M9P』や『モノクローム』、『ME』までだと思っていたのだが、さにあらず、写真を撮るための道具として『M』はさらなる進化を遂げた。これはまさに正常進化。レンジファインダーとライブビューを切り替えて使うことで写真を撮ることがますます楽しくなる。特にライカの得意なストリートフォトというフィールドでは、ライブビューが使えることで撮影の可能性がさらに一段と広がった。広角レンズもライブビューがあることで、格段に使い易くなり、そして使いたくなる。今回は広角で攻めたが、明るい標準レンズや望遠でも、レンジファインダーとライブビューがあることで、いろいろ表現してみたくなりそうだ。プリミティブな正統派ライカももちろん良いのだが、『M』にも惚れてしまった。これまで無視していたマップカメラの『M』の棚へことあるごとに調査に行っているのはいうまでもない。買うまでの楽しみ。買ってからの撮る楽しみ。そして買い換えに悩む楽しみ。これこそライカの最高の楽しみ方だ。惚れた弱み。これからもとことん楽しみ続けるつもりだ。う〜ん、それにしても『M』が欲しい!