StockShot

写真のあるライフスタイルを提案するマップカメラウェブマガジン

  • タグ一覧
  • 検索
LEICA  APO SUMMICRON M35mm F2.0 ASPH.

LEICA APO SUMMICRON M35mm F2.0 ASPH.

2021年04月20日

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

デジタルカメラ高画素化の流れは国産ミラーレス機に止まらず、長い伝統を引き継ぐM型ライカにも押し寄せています。昨年は初の高画素モデル『M10 モノクローム』『M10-R』が登場し、その性能を余す事なく引き出せるレンズは『アポズミクロン M50mm F2.0 ASPH.』だなと実際に使用してみて感じました。9年前の『Mモノクローム(CCD)』登場時に、解像性能を最大限に引き出すために登場した『アポズミクロン M50mm F2.0 ASPH.』。当初はいつ手に入るかも分からない少数生産で、初めてレンズに触れた時は「これが噂のアポズミクロン50mmか」と高揚感に浸ったことを覚えています。そして今回、4000万画素の大台に乗ったM型ライカの画質を極限まで引き出すレンズとして35mmに新たなラインアップが追加されました。その名は『アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.』。高画素時代の今後を担うライカ渾身の35mmの誕生です。

レンズ構成は5群10枚。3枚に非球面レンズ(1枚は両面非球面)を使用し、6枚のレンズに異常部分分散特性を持った高品質な特殊ガラスを採用。アポクロマート補正を施し、色収差を最小限に抑制しています。そしてMレンズとしては史上初となる最短撮影距離、約30cmを実現。フォーカスリングの回転角を300°ときわめて大きく取っており、最短撮影距離に関わらず緻密なピント合わせを可能です。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

 

絞り:F4.0 / シャッタースピード:1/750秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

昼の月が浮かんでいましたがクレーターまで目視できる解像力。やや絞った1枚ですがまさに繊細で緻密。広角レンズには珍しいというアポクロマート補正のおかげもあり、細い線まですっきりと解像しています。

 

絞り:F3.4 / シャッタースピード:1/1500秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

ライカユーザーにとってはここまで寄ることが出来て、むしろ戸惑ってしまうのではないでしょうか。距離計連動範囲は0.7mのためライブビューなどでのピント合わせ。70cmの部分でフォーカスリングにクリック感があり、指の感覚を通して接写の切り替えが分かりやすく作られています。近接でも高い描写力を発揮するというフローティング構造を採用しているので最短撮影距離から撮影しても中央部の花弁とボケの境目など素晴らしいキレのある写りです。

 

絞り:F2.4 / シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/3000秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

ピントリングの回転量と距離の加減が体に染み込みさえすれば、レンジファインダーはどんな機種よりも決定的瞬間を捉えるのに適しているカメラ。ピントの置き位置に歩行者がきたタイミングでシャッターを切りましたが、コートの明暗の立体感や解像感に思わず舌を巻いてしまいました。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

拡大せずとも分かる警報機のスピーカー部分の解像度。ボディ『M10-R』の高画素だからこそ1枚の写真として見たときの密度の違いが一目で分かります。明暗のグラデーションも自然で素晴らしい写りです。

 

絞り:F2.4 / シャッタースピード:1/180秒 / ISO:400 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

きちんと整列された椅子と白い壁、大きな窓から入り込む柔らかい光をしっとりと描きます。ただカリカリの解像力で魅せるのではなく、光の性質をしっかりと描き分けるこの豊かな感受性にライカの品を感じます。

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/350秒 / ISO:400 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/350秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

夕日に照らされる像や芝生の立体感が素晴らしく描写できています。35mmという焦点距離としては不思議とF2以上のボケ感と立体感を感じさせるレンズです。

 

絞り:F2.4 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

 

絞り:F2.0 / シャッタースピード:1/90秒 / ISO:200 / 使用機材:Leica M10-R + アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.

 

中央の線の解像力にゾクッとしてしまった一枚。メタリックな質感も完璧に描写しています。そして日が落ちた時間帯でも解像力に翳りは見えません。『アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.』はどんなシーンで使えるレンズだなと確信が持てました。

 

 

 

これからを担う、35mm。

ズミルックスより“リアリティ”を写し出すズミクロンの描写。今回の『アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.』は、そのリアルな描写をより研ぎ澄まし洗練させた印象を受けました。絞り開放から浮き立つような立体感を見せる緻密なピント面、しかしながら高解像特有の硬さを感じさせない絵作りは流石ライカレンズと言ったところでしょう。画を紡ぐ一本一本の線が美しく、撮影後の写真を確認した際に「こんなにも艶やかに写し出すのか」と思わずため息が出てしまいました。

35mmから90mmまでアポズミクロンで揃えられるようになったライカMレンズ。シンプルでコンパクトな設計思想はそのままに、世界最高峰の解像力と豊かな表現力を兼ね備えた『アポズミクロン M35mm F2.0 ASPH.』は、これからの写真を担う1本だと感じます。35mmの新たな指標、ぜひその目で体感してください。

 

Photo by MAP CAMERA Staff

 

RECOMMEND

PAGE TOP