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LEICA NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

LEICA NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

2021年11月11日

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/60秒 / ISO:100 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

歴史あるライカレンズの中でも他とは一線を画す銘玉として知られる「ノクティルックス 1st」。一般向けレンズとして世界で初めて非球面レンズを採用しており、1966年から1975年に掛けてわずか1,757本しか製造されていない希少性、さらに約50年の月日を経て現存するレンズが世界に何本あるのかわからないこともあり、今や手が出せないほど価格が高騰しているレンズです。その伝説的な銘玉とも言える「ノクティルックス 1st」がライカのクラシックシリーズ第3弾として復刻したというのですからライカユーザーとしては驚かずにはいられません。1群目と4群目に非球面レンズを採用するオリジナルの光学設計を可能な限り維持しつつも、現代の硝材と合わせた際にどこまでオリジナルの描写に近づけられるのか試行錯誤したとか。今回は現代に甦ったライカユーザー憧れの1本『Leica (ライカ) ノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.』の描写をお楽しみいただければと思います。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

ノクティルックス。「夜の光」と呼ぶにふさわしい明るさが僅かな光を捉えた1枚。シャッタースピードにも余裕はありましたが、あえてアンダーギリギリの露出で撮影。天から漏れる光やシャドウに溶けていく薄光がなんともいえない色気を演出してくれています。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/250秒 / ISO:400 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

小雨の降る中、咄嗟にかまえて撮った1枚。ピント面は薄紙のような厚さしかないはずなのに、立体感がしっかりとわかります。傘の輪郭線など現代光学のレンズにも見劣りしません。拡大表示で解像を楽しむようなレンズではありません。ただただ独特な描写に心躍ります。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/350秒 / ISO:100 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/350秒 / ISO:100 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

赤と青のグラス、椅子にかかる光。あまりに繊細な写り。立体感がすごいという言葉だけでは勿体ない、そこにある存在感。撮影したあとセレクトで一度外した1枚でしたが、今回のカットの中でも1,2のお気に入りになってしまいました。スプーンのフリンジにさえ「っぽさ」を感じてしまいます。ライカを楽しむ、とはこういうときに実感するのかもしれません。

 

絞り:F2 / シャッタースピード:1/125秒 / ISO:100 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

「光」を捉える感性がとても高いレンズだと実感します。ほんの僅か絞りましたがそれだけで線が引き締まります。ただそれ以上に光陰のコントラストが素晴らしいからこそ、このピント感が出ているのではないでしょうか。冒頭の鶏のカットのようにこれもまたシャドウ部へのトーンの誘いがたまらない1枚です。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/180秒 / ISO:100 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:100 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

お店の半開きのドアの隙間から感じた視線。手前のボケが少し邪魔をするかな、と思っていたのですがこの距離なら素直なボケに。その「奥」にある被写体を引き立ててくれました。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/500秒 / ISO:200 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

雨に濡れた葉っぱ。光量の乏しい雨の日はアンダーに撮影して少し重めな描写を選択しますが、しっとりとした描写ができるこのレンズなら少しハイキー気味に光を捉えます。周辺は光量落ちで暗くなりましたが、中央部付近の白の明るさが目を引く描写になりました。

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/90秒 / ISO:800 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

 

絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/90秒 / ISO:800 / 使用機材:LEICA M10-R + NOCTILUX M 50mm F1.2 ASPH.

 

帰路につく筆者の前に現れた、車のスポットライトが照らす雨のワンシーン。ピントを合わせることもなく衝動的に撮った1枚ですが、この「NOCTILUX」というレンズを持っていた意義を最も強く感じることが出来た瞬間かもしれません。この沢山のライトでぼやけて滲む描写は撮るよりも前にイメージできるほどに、光への意識を変えてくれたレンズでした。

 

 

オリジナルの1st(左)と並べてのカット。ほぼデザインは踏襲しているものの、やはりリファインされた復刻レンズだということがわかります。

   

   

光を捉え、像を結び、歴史を繋ぐ。

撮影を終えて感じたのは「ノクティルックス 1st」と光の解釈と同じ印象を受けたレンズだという事。復刻された『Leica (ライカ) ノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.』はオリジナルと比べて素直で整った画を出してくれるものの、フワリと広がるフレアやしっとりと滲む甘美な質感など、レンズを通して写し出す光の解釈が紛れもなくノクティルックスなのです。それは現代のレンズにある浅い被写界深度とピントピークの差を見せる類のものではなく、わずかな光をすくい上げて写真に起こすという思想を感じられるもの。かつて低いフィルム感度でも写真を残すのが目的に作られた銘玉の描写は、現代に甦った本レンズにもしっかりと受け継がれ、まるで白昼夢のような世界を切り取ってくれます。もう一つの選択肢である『Leica (ライカ) ノクティルックス M50mm F1.2 ASPH.』。憧れのノクティルックスが今ここにあります。

 

Photo by MAP CAMERA Staff

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