【SIGMA】ART MUSEUM‐Art 85mm F1.4 DG DN‐
「Art」
あらゆる設計要素を、最高の光学性能と豊かな表現力に集中して開発。
高水準の芸術的表現を叶えるアーティスティック・ライン。
SIGMAの人気レンズシリーズ、通称Artライン。
高い画質と高いコストパフォーマンスから多くのカメラマンから支持を得ているこのArtライン。
改めてという形にはなりますが、その魅力をお伝え出来ればと思います。
本日はご来場いただいた皆様を、底なしの沼のようなArtの世界にお連れいたします。
Art 85mm F1.4 DG DN
今回ご紹介する「Art」はArt 85mm F1.4 DG DN。
2020年8月に発売された本レンズは、これまでにSONY Eマウント、Leica SLマウントの計2種類発売されている、いわゆる中望遠域と呼ばれる焦点距離の単焦点レンズです。
このレンズの最大の特徴は、以前から発売されていたHSMのモデルと比較をしてかなり小型・軽量である点が挙げられます。
上記のインタビュー記事でも咄嗟の閃きから産まれた「小さな奇跡」と語られていた本レンズ。今回はその奇跡をスタジオ撮影を通して体感してきました。
本レンズの魅力は何といっても前述の通りの小型・軽量。
それでいて高速AFでサクサクピントが合ってくれるので片手でカメラを構えてサッと撮るようなスナップにも使える軽やかさを兼ね備えています。
もう一つの魅力は絞りリングが外に付いておりレンズを支えている手でサッと動かせるものポイント。片手で扱う際は絞りリングをAにしておけば本体側の制御に切り替わるのでその辺りも問題ありません。
Art 85mm F1.4 DG DN / 絞り値:F1.4 / シャッタースピード:1/800 / ISO:160
まずは、開放での一枚。
DNとなって大きく進化したのがAF速度と画質面。ピント面の精細さアウトフォーカス部の滑らかなボケ感はDNならでは。HSMと比較して劣っている部分は玉ボケの美しさだけなんだとか。それすらも気にならない素晴らしい描写に圧巻の一言。
加えて大口径単焦点の宿命とも言えるパープルフリンジがどの写真を見てもほぼ見当たらないという素晴らしさ。高画素化の進む昨今のカメラに相応しい描写力を持つレンズと言えます。
Art 85mm F1.4 DG DN / 絞り値:F1.4 / シャッタースピード:1/160 / ISO:100
85mmの中望遠単焦点の代表的な被写体と言えばポートレート(人物)が真っ先に浮かぶのではないでしょうか？
手前の造花と奥の燭台との距離はモデルの方とどちらも数センチ程度しか開いていませんがかなりしっかりとボケているのが分かります。F1.4という被写界深度の浅さが85ｍｍという画角と相まって奥行き感のある立体的な仕上がりになりました。
Art 85mm F1.4 DG DN / 絞り値:F1.6 / シャッタースピード:1/250 / ISO:160
こちらも同様に奥行き感のある仕上がりに。
手前の瞳にピントを合わせた際に横顔を撮ると奥の瞳はボケてしまうほどです。
筆者が大口径の単焦点を使う際は、開放付近を基本的には避けるようにして使います。主な理由がハイライト部のフリンジの発生を避けるためです。
背景窓の部分や、手前の紗幕と広範囲に渡りハイライト部があるにも関わらずどの部分を見渡しても発生しているようには見えません。
正に「完璧」なまでの描写力を持つ本レンズ。大口径のデメリットを全く感じない一本でしたので今回の撮影においては白バック以外のほとんどを開放付近で撮影しました。
Art 85mm F1.4 DG DN / 絞り値:F5.6 / シャッタースピード:1/250 / ISO:100
続いて、白バックで撮影を行いました。やはりSIGMAのレンズはモノクロで撮影をしてみたくなります。
そしてF5.6に絞ったことにより解像度は更に増し、もっと繊細かつ正確な表現が出来ていることがこの写真から分かります。
黒髪や肌色の僅かな色味の差。これらをモノクロでありながらここまで正確に表現できるのは流石Artクオリティです。
Art 85mm F1.4 DG DN / 絞り値:F1.4 / シャッタースピード:1/125 / ISO:160
Art 85mm F1.4 DG DN / 絞り値:F1.4 / シャッタースピード:1/320 / ISO:160
Art 85mm F1.4 DG DN / 絞り値:F1.4 / シャッタースピード:1/320 / ISO:160
いかがでしょうか。
かなり新しいArtタイプのレンズなので、解像度が大きく向上しているのがこの記事の作例から分かると思います。
BLACK MIST No.05などの効果フィルターを使ってもフリンジや収差が抑えられているのには改めて感動しました。
高い解像度や、高いビルドクオリティと高いコストパフォーマンスを持つ本レンズはカメラを始めたばかりの方の、次の一本にも十分オススメ出来るレンズだと感じました。
是非、この素晴らしい「Art」。皆様も感じてみてください。そしてこのArtの沼へのお越しをお待ちしております。
model：じの
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