この時世、この天気、なかなか外には出にくい季節ですが、久しぶりに本来の撮影フィールドである公園に、
自転車で50分ほどかけて出かけました。
その公園での散策で逢えた植物です。
今回は、これです。
クローバーでおなじみの「シロツメクサ・白詰草」です。
名前の由来は、江戸時代にオランダから輸入されたガラス製品のパッキンにこの草を乾燥させたものが、
詰められていました。詰草からきています。
日本には明治時代に牧草として渡来した帰化植物です。
蜜は花の奥深くにあり、花びらを押し下げ、蜂などが蜜にありつくのには苦労しますが、花粉がつくので、
受粉効率が良くなる賢い仕組みの植物です。
この写真の葉の中には、幸福で有名な四つ葉はなかったのですが、三つ葉も、愛情、希望、信仰のシンボルとされています。
ちなみに、四つ葉のクローバーを探すコツは、良く踏まれて生長点が傷ついているところを探すと奇形が出やすくなるので、
ある確率が高いです。
今回は、第二弾です。
「ムラサキツメクサ・紫詰草」です。
又の名を「アカツメクサ・赤詰草」と言いシロツメクサと区別をしております。
レッドクローバーとも呼ばれてます。
これも、江戸時代にオランダから輸入されたガラス製品のパッキンにこの草を乾燥させたものが、
詰められていました。明治時代に牧草として渡来した帰化植物でもあります。
蜜が豊富で養蜂家にとっては、美味しい蜜源植物です。
葉っぱは、シロツメクサとの違い毛が多いのが特徴です。
レッドクローバーと言う名でハーブとして販売しています。
とくに本種に含まれるイソフラボンとエストロゲンの成分は民間療法にも使われています。
咳止めや口内炎の痛み止めに効き、服用すると気管支炎、湿疹、外傷、るいれきに対する治療効果があるとされてます。
うがい薬としても使用できます。
聖書にも登場して、三枚の葉から、神・キリスト・精霊の三位一体の悪魔よけの信仰がありました。
とくに四つ葉はシロツメクサよりも珍しいので十字架として、幸福のシンボルになっております。
それから、シロツメクサがアイルランドの国花、アカツメクサはデンマークの国花です。
【参考文献】
なんでもハーブ284 (ポケット図鑑)山下 智道 (著)文一総合出版
色と形で見わけ散歩を楽しむ花図鑑 大地佳子 (著), 小池安比古 (監修), 亀田龍吉 (写真)出版社 : ナツメ社
改訂版 散歩で見かける草花・雑草図鑑 高橋冬 (著), 鈴木庸夫 (写真) 出版社 : 創英社/三省堂書店
四季の雑草図鑑 稲垣 栄洋 (監修)出版社 : 宝島社
大きくて見やすい! 比べてよくわかる! 山野草図鑑 (朝日園芸BOOKS) 金田/洋一郎(著) 朝日新聞出版
帰化&外来植物 見分け方マニュアル950種 森 昭彦 (著, イラスト, 写真)出版社 : 秀和システム
最新版 街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本―収録数600種以上!岩槻 秀明(著) 出版社秀和システム
街で見かける 雑草・野草図鑑金田 一 (著)出版社 : 交通新聞社
外来生物 最悪50 なぜ生態系や固有種存続に悪影響が?招かれざる種を徹底分析! 今泉 忠明 (著)出版社 : SBクリエイティ
今回、この花たちを180mmマクロで撮影してる時でした。
ちょっと遠くに見える毛。
もしかしたら・・・・・・。一生懸命、オオバコの葉を食べていました。
やっぱり。脅かさないように、レンズをTAMRON (タムロン) SP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD G2 に切り替えて
600mm側で撮りました。
「マスクラット」と言います。
第二次世界大戦の少し前、北アメリカから戦争の毛皮の生産の為、輸入されたものが、戦後需要がなくなり、逃げたり、遺棄されたものが、
野生化しました。その末裔です。
この「マスクラット」も戦争の犠牲者なんですね。
東京では、この公園ぐらいしか生息しておりません。
この外来生物は強そうにも見えますが、環境が合わず増えずひっそりと暮らしております。
久しぶりで、6、7年ぶりの出会いでした。
最後まで、お付き合いいただきありがとうございました。