【SONY】冬の北海道を新製品FE20-70mmF4Gとα7Ⅳで撮影しました
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今回はSONY α7Ⅳに2023年2月10日に発売したばかりのSONY FE20-70mmF4Gを使用し、冬の北海道を撮影してきました。
この製品が発表されたとき、多くのユーザーが思ったであろう「えっ?20mmからスタートするの?24mmではないの?」という衝撃。筆者もスペックを初めて見たとき24mmという表記の間違いではないのかと疑った程非常に驚きました。新常識の標準ズームレンズでありながら、全長99mmに重量が約488gという小型軽量には更に驚かされました。
70mm – f/4 1/400 ISO100
筆者は広角で撮影するのが大好き。どこへ出かけるにもどの広角レンズを持ち出そうが毎度悩むほどです。ですが、普段行けない場所に出かける所だと広角レンズだけでは不安なため、旅行では大抵標準ズームレンズと共に2本持ち出していました。
今回冬の北海道に行けることとなり、どの機材にしようか悩みました。雪にほとんど触れた事がなかった筆者は、雪に対して少々不安な気持ちを持っていたので身軽に行くことが必ずの条件。SONYの安定したAFと高画質、自然なホワイトバランスが好みな事からボディはα7Ⅳ。レンズは2本持つとレンズ交換している際に万が一足を滑らせて落下させてしまったらどうしよう…などネガティブに考えてしまったので、1本で行くことも条件でした。
20mm – f/4 1/200 ISO100
FE24-70mmF2.8GMⅡ?FE24-105mmF4G?SIGMA Art24-70mmF2.8 DG DN?…はじめて見る雪景色、広角レンズが好きな筆者が24mmで満足できるだろうか…。
では広角レンズを重きに置くとFE14mmF1.8GM?FE20mmF1.8G?TAMRON 17-28mmF2.8?…今回動物園に行けることになったので、広角レンズだけだと動物のアップの撮影は一切出来ないだろうという悲しさが募り、広角レンズは無しとなりました。街の景色を自然な画角で撮影したかったことも条件でしたので望遠レンズもなし。
そうなるとやはり24mmからはじまる標準ズームレンズにするしか無いな…。諦めて24-70mm、F2.8にしようかF4にしようか悩んでいた所、選択肢として上がっていなかった新製品の焦点距離を思い出しました。20-70mmという広角もある程度の望遠域もカバーできる最強の標準ズームレンズではありませんか…!ボケを生かした写真や夜間の撮影も少ないと感じたためF4で問題ないと感じ、FE20-70mmF4Gを持ち出すことに決めました。
37mm – f/4 1/60 ISO100
新常識であるこの標準ズームレンズを持ち出した結論は、一言では興奮を抑えきれない程「このレンズを持ち出して良かった」と感銘しました。新製品だから持ち出したという訳ではなく、行く先々で様々なシチュエーションを考えた結果でこのレンズを選んでよかったと思いました。
前置きが長くなりましたが、筆者がこのレンズに感動したその魅力をお伝えできれば幸いです。全てRAWでの撮影は一切せず、JPEG撮って出しの写真となります。
20mm – f/4 1/500 ISO100
まずはこの写真。広角で撮影したいと事前に考えていたシチュエーションのひとつ・流氷の景色。北海道・紋別市にあるガリンコ号という砕氷船に乗り、流氷を見に行きました。寒さ対策をバッチリ行い、船の先端で待機。流氷は見れる時と見れない時があるので、見れるかどうかドキドキでした。
30~40分かけて冬のオホーツク海を走り、流氷が見えた時の感動は忘れられません。一気に流氷に囲まれ、その景色を20mmで撮影できた時は本当に嬉しかったです。これが24mmでしたら、船の先端がメインになってしまうか、船の先端をほんの少し写すかになってしまっていたと思います。20mmだからこそ船と流氷どちらもメインとなる1枚になりました。
70mm – f/4 1/640 ISO100
その場から流氷をアップ。氷の質感までがわかる1枚となりました。肉眼ではここまでは分からず、カメラのおかげで見ることができた流氷の質感。
雪が降り続ける中でのレンズ交換は不可能でしたので、ズームレンズでよかったと思った瞬間でもありました。
70mm – f/8 1/200 ISO100
続いて日本最北端にある動物園、旭山動物園での写真。動物園で70mmという焦点距離では足りないと分かっており、アップでの撮影はできないと諦めていましたが、運よく柵の近くにいた動物を大きく写すことができました。
今回1番近くで撮影できたのはオオワシでした。凛々しい顔つき、身近で見れたことに心より感銘しました。安心して近くで動物を観察できるのは動物園の特権です。肉眼で見た感動を素晴らしい描写力で写してくれました。
70mm – f/4 1/2500 ISO100
雪をベッドのようにして、気持ち良さそうに寝ているシンリンオオカミ。北海道で暮らしていると雪への寒さは感じなくなるのでしょうか。私も同じようにお昼寝したくなりました。
愛らしく3頭並んでる姿を撮影できたものの、もう少しアップにしたいと感じ、やはり70mmでは足りない…。大きく写す事を諦めかけましたが、その場でカメラのモニターにて拡大して見てみたら物凄い解像力に感動。自宅に帰り、早速トリミングをしてみました。
驚きました。まるで元々この画角で撮影したようなクオリティ。愛らしい寝顔が筆者の心を癒してくれます。毛並みまでしっかり分かる解像力に感動しました。
α7Ⅳの画素数はもちろん、この画素数に対応ができるレンズであることが分かりました。画質を落として小型軽量化したレンズではなく、画質も維持したズームレンズなのです。
20mm – f/4 1/2500 ISO100
ちなみに青空が綺麗でしたので、広角側でも撮影してみました。先程のアップとは違い、動物園の雰囲気が分かる1枚となりました。北海道にとっては見慣れた景色なのでしょうが、木の上に雪が乗っている光景も私にとっては貴重な1枚です。
観光客も入れたスナップ撮影が好みな筆者。こういう写真が撮れると広角があって良かったと思います。
70mm – f/4 1/1250 ISO100
旭山動物園と言えばペンギンの散歩。必ず見たいと思い、少し待って最前列で見ることができました。想像をはるかに上回るほどに愛らしい姿でした。
会える事に興奮していたこともあり、カメラの設定を細かくするのを忘れてしまいました。そして肉眼でしっかり見ることに重きを置いていたのでブログに掲載できる写真は無くても良い…そんな考えでささっと撮影した1枚。AUTO機能にてカメラ任せでもSONYの優秀なAFのおかげで、ピントが外れることなくペンギンの質感までしっかり分かる1枚となりました。α7ⅣとFE20-70mmF4Gという優秀な組み合わせのおかげです。
70mm – f/4 1/80 ISO6400
そして暗部の描写力も素晴らしかったです。こちらは青い池と呼ばれる場所ですが、冬の時期は積雪により青い水面を見ることが出来ません。ですがライトアップがされており、とても幻想的でした。
奥のライトアップがされていない木の描写、手前の雪の質感もしっかり写してくれておりお見事です。難しい青という色を綺麗に写してくれました。
70mm – f/4 1/80 ISO12800
上記の写真はISO12800。雪が絶え間なく降り続いていた事もあり、カメラの設定を細かく行っている時間がありませんでした。ですのでカメラ任せでAUTOにて撮影をしていましたが、まさかISOがここまでの数値になってしまっている写真だとは思いませんでしたが、ノイズが全く気になりません。これなら安心してISOを上げる事ができるなと感じました。
ライトアップ以外はほとんど光がない環境。その中でもこの組み合わせは順応してくれ、暗所もしっかりと描写してくれました。
70mm – f/4 1/80 ISO200
最後に冬の北海道で撮影するにあたり重要だと思ったことは、カメラが防塵・防滴であること。雪が降らない天気予報でも突然雪が降ったり、降っていると思いきや青空になるほど晴れたり、晴れていると思えば驚くほど大雪となったり…。こんなにも天候が変わるとは思っておらず、驚きました。
SONYはほこりや水滴の浸入を完全に防ぐものではないとのことですので、カメラを完全に濡らしてしまう環境はダメですが、雪が降る中での多少の濡れへの心配は不要でした。勿論常時タオルでカバーしたり、撮影後の手入れも欠かしませんでした、が、防塵・防滴仕様でないと風が強く雪が降る船上での撮影はできなかったでしょう。SONYという信頼は強かったです。
そして今回このレンズで驚いたのは、レンズ前玉に水滴や雪が全くつかなかったこと。FE20-70mmF4Gにはフッ素コーティングが施されており、レンズ表面に指紋、ほこり、水滴、油、泥などが付きにくく、付着しても簡単に取り除けるとのこと。思い返せばこんなにも雪が降る中で撮影をしていたにも関わらず、途中で雪が前玉について撮影ができなくなることが一度もありませんでした。手入れするときも水滴はほとんどついておらず、まるで高性能な保護フィルターをつけているかのよう…。ついにレンズ自体が屋外撮影についてここまで配慮してくれるのかと驚きました。
20mm – f/8 1/200 ISO100
いかがでしょうか。今回2泊3日の旅行、北海道をバスツアーで回った為、1ヶ所の留まる時間が少なく急ぎ足だったことが大変でした。それを考慮すると融通が効かない単焦点レンズでなくてよかったと感じ、やはりレンズ交換も行う時間が無かったような気がしますので1本のみの持ち出しで心より良かったと思いました。重量が気にならない事や複雑な設定をしなくとも簡単に本格的な写真が撮影できた事が何よりも嬉しく、旅行を楽しむ事をメインに、旅行の思い出をしっかり写真に残すことが出来ました。
今回のタイミングにこのレンズが発表されていなければ20mmという広角で楽しめることは無かったでしょう。発売後の良いタイミングで旅行に行ける機会と恵まれました。新常識標準ズームレンズと呼ばれる「SONY FE20-70mmF4 G」、筆者は携帯性・描写性能など総合的に評価しても満点なレンズでした。ぜひこちらのレンズで気軽に撮影へ出かけてみてはいかがでしょうか。最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
▼外観やサイズ感などはこちらの動画にてご確認いただけます!ぜひご覧くださいませ。▼