
先日発売されたばかりの『SONY α7SIII』。
動画機としての活躍が期待されるモデルでもありますが
今までの『α7』シリーズから一新された10種の「クリエイティブルック」に注目しました。
ST
被写体・シーンに幅広く対応する標準の仕上がり
PT
肌をより柔らかに再現。人物の撮影に最適
NT
彩度・シャープネスが低くなり、落ち着いた雰囲気に表現。
VV
彩度とコントラストが高めになり、花、新緑、青空、
VV2
明るく色鮮やかな発色で、明瞭度の高い画像に
FL
落ち着いた発色と印象的な空や緑の色味に、
IN
コントラストと彩度を抑えたマットな質感に
SH
透明感・柔らかさ・鮮やかさを持つ明るい雰囲気の仕上がりに
BW
白黒のモノトーンで表現
SE
セピア色のモノトーンで表現
スタンダードやポートレート、ナチュラルといった一般的なルックの他に個性的なルックが追加されています。
今までもSONYには「ディープ」や「クリア」といったクリエイティブスタイルがありましたがそれらと同じように独特な色味や雰囲気を持ったルックがあって、とても使いがいがあります。
それでは冒頭の画像のどれがどのルックなのかをご覧下さい。クリエイティブルックを変えただけでRAWストレート現像です。
勿論シチュエーションによってルックの掛かり具合も変わります。
例えば「ST」「PT」などは次の猫の画像だとわかりにくいですが窓の写真では緑にそこまで違いはなく電球の色だけ違うのがわかります。
人物撮影を想定しているので肌の色に近い系統の色合いなどが微調整されているのでしょう。
他にもコントラストなどを調整するパロメーターに「フェード」という項目があって「IN」や「FL」などで調整されています。
簡単に説明すると暗部が持ち上がり雰囲気の違う仕上がりになっています。
いわゆるプリセットというものがありますが、煮詰めて作ろうとすればとてつもなく労力がいるものです。
こうしてメーカーが提供してくれるルックに好きなものがあるというのはそのメーカーを使う理由の一つになると思います。
各ルックを当てるために使用した現像ソフトはSONYの「Imaging Edge」を使用しました。
「ルックがいい」というのは解像力とかではなく見たそのままが良い、という写真や動画では使われる言葉ですが
今回一新された「クリエイティブルック」はまさにそのままで使いたくなるような色味や雰囲気を持ったものが多いです。
また最低ISO感度が640にはなりますがシャドウからミッドトーン(18%グレー)にかけての階調特性を重視した
動画向けの「S-Log3」などで写真を撮ることもできるので、撮る機会が見つかればチャレンジしてみたいと思います。
ちなみに大判でプリントするわけではない筆者としては『α7SIII』のデータの軽さが本当に嬉しいです。
さて、今回は新しいクリエイティブルックについて注目してみました。
『α7SIII』は動画を視野に入れたモデルではありますが、
伸びのある階調性など写真機としての魅力も間違いないカメラだと思いますのでぜひご検討ください。