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【ZV-E10発売記念】マスト・バイ・レンズ~SIGMA C 16mm F1.4 DC DN編~

自在に、シネマティック。レンズ交換式VlogCam。

2021年9月17日、APS-Cセンサーを搭載したレンズ交換式ミラーレス一眼カメラ「ZV-E10」が発売となりました。

今回は発売を記念し、我々カメラ専門店MapCameraのSONYコーナー担当スタッフがZV-E10をオススメレンズと組み合わせて各々自由に撮影を行ってもらいました。

それらをレンズ毎、作例と共にお送りいたしますので是非レンズ選びの参考にしてみてください。

 

今回の記事で5回目の投稿を迎えましたが、初めてのサードパーティ製レンズのご紹介です。

著者がオススメするレンズは、「SIGMA Contemporary 16mm F1.4 DC DN」。

2017年に発売されたAPS-C専用の広角単焦点レンズ(フルサイズ換算 24mm)です。

 

「ZV-E10で撮影するならば人物を撮らねば…!」

今回の連載企画が決まった際、著者は密かに心に抱いていました。

 

静止画の撮影ではフルサイズ換算で35mm・50mmを使用する事が多い著者。

こと人物撮影に関しては、動画での撮影はおろか広角レンズを使用した事もありませんでした。

慣れない画角に初めての人物動画、期待半分と不安半分で挑んだ撮影。

友人にモデルを依頼して撮影を行い、約4分半の動画にまとめましたのでご覧ください。

 

※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、人混みを避けて撮影を行っております。

また、動画撮影時のみマスクを外しております。

 

 

 

撮影をし始めてみて、やはりフルサイズ換算24mmという画角は著者にとっては少し広すぎるなと感じました。

そこでふと思いついたのが「シネマスコープ」。名前の通り映画などで使用されるアスペクト比で、映像作品などではよく見らます。

すぐさまカメラの設定を変更し背面液晶に 2.35:1 のマーカーを表示させると、思いのほか心地の良い画角になりました。35mm周辺の画角に慣れている方であればスッと入り込める画角かと思います。

ZV-E10はカメラ側でアスペクト比2.35:1を設定することは出来ない為、今回の動画は16:9で撮影した後にレターボックスを用いてアスペクト比を調整しております。

 

ここから先は、ご覧いただいた動画の切り出しを用いてご紹介致します。

 

 

今回の撮影には全てのシーンにてKenko BLACKMIST No.05を使用致しました。

西日が射す夕方や、街灯が灯る夜の撮影シーンをより一層華やかに彩ってくれます。

しっかりと背景を取り込める広角レンズは、ブラックミストのフィルター効果と相性抜群です。

 

 

立ち止まったモデルに少しずつカメラを近付けて撮影したシーンです。

オートフォーカスでの撮影でしたが、近付いている間もしっかりとモデルの顔を追従しておりました。

リアルタイム瞳AF(人物)の追従性は文句なし。さすがは”VLOGCAM”です。

 

 

当初は夜のシーンのみの撮影と思っていたのですが、少し早めにモデルと合流できたので日中のシーンも撮影致しました。

ローアングルから全身を映せるのは広角レンズの特権です。

同じレンズでも被写体との距離や撮影時のアングルを少し変えるだけで画角内の印象が大きく変わります。

 

 

ここでひとつ大きな失態が…。

当初予定していなかった日中の撮影という事もあり、NDフィルターの準備を失念しておりました。

多少絞ったのですが、西日が強い時間帯ではシャッタースピードを速くせざるを得ませんでした。

その為、上記シーンの水の流れが少し不自然な仕上がりになっております。

 

“動画撮影時、NDフィルターはマストアイテム”

 

常日頃お客様に対して申し上げているフレーズですが、改めて実感致しました。

 

 

再び夜のシーンへ。

こちらのシーンは被写体を照らす街灯もなくかなり暗い場所でした。

オートフォーカスは時折迷う場面もありましたが、撮影時の明るさを考慮すると仕方がない気もします。

ここまで暗い場面だとさすがにノイズ感は目立ってしまうものの、動画で見る限りはあまり不快に感じるノイズの乗り方ではありませんでした。

開放F値1.4の浅い被写界深度に加えてブラックミストのフィルター効果が、ノイズの不快感を和らげてくれています。

 

 

街灯の明かりがあればご覧の通り。

VLOGCAMの用途から、撮影された動画はパソコンやスマートフォンなどでの閲覧が大部分を占めるかと思いますが、個人的には13inch程度のノートパソコンで観る分には問題ない画質です。

 

 

モデルの衣装を活かして、ちょっと遊び心を加えてみました。

カメラを定点に置き、左右それぞれのシーンを別々に撮影し合成しております。

 

今回の動画は全てPP9:S-Gamut3/S-Log3 にて撮影し、SONYの公式ページからダウンロードしたBlackmagic Design DaVinci Resolve用 3D LUTファイルを使用して色編集を行っております。

動画の編集にはiPad用動画編集アプリのLumaFusionを使用致しました。

有料のアプリですが、本格的な動画編集が可能な上に操作性も分かりやすい為、初心者におすすめです。

iPadであれば持ち運びも容易な為、撮影した映像をその場で編集してSNSや動画投稿サイトにアップロードすることも可能です。

製品本来の色味をご覧頂く観点から色の明度・彩度・色相については細かな調整を行っておりませんが、ブレンド量を少しだけ抑えて全体の色味を控えめにしております。(ここは著者の個人的な好みです、ご容赦くださいませ。)

撮影時の風景・画角内の色味をしっかりと頭に入れ、カラーグレーディング後に出来上がる動画のイメージを持ちながら撮影する事も重要であると実感致しました。

 

夜の撮影シーンにおいては、露出を+1.0~+1.7程度補正して撮影を行っております。

メーカーのQ&Aにも記載されておりますが、S-log2/S-log3での撮影時においては通常撮影時よりも暗部のノイズが目立ってしまいます。

ノイズを低減させて撮影したい場合や、暗部が目立つ夜のシーンでは多少明るめに撮影する事をお勧め致します。

SONY公式ページ内Q&A 文書番号 : S1603140078455 より

 

 

 

数時間の撮影のみの使用でしたが、著者の印象としては”買い”のカメラです。

ファインダーやカスタムボタンなどの機能をそぎ落とし、その分安価に販売するという潔さも好感が持てます。

新品でも7万円台(発売時時点)で買える本機は、今回使用したSIGMA 16mm F1.4 DC DNとあわせて購入しても10万円台で購入する事が出来ます。なんともお安い…。

 

α6000シリーズにはないズームレバーは、単焦点レンズを使用した場合でも全画素超解像ズームを割り当てることで1.5倍までのズーム操作が可能です。一定速度のズーム操作は、映像表現の幅を大きく広げてくれます。これだけでも購入の理由になるのではないでしょうか。

 

やはりスチル機としても使用したいというお客様に対しては、引き続き現行のα6000シリーズをお勧め致しますが、動画:写真の比率が7:3くらいの方は、是非一度ZV-E10を手に取ってみていただきたいと思います。

 

ちなみに今回ご紹介したSIGMA 16mm DC DNのフィルター径は67mm。

フルサイズEマウントでは定番のフィルター径の為、既に同フィルター径のNDフィルターやブラックミストを所有されている方も多いのではないでしょうか。

本機のご購入を検討されているα7ユーザーの皆様、ご一緒に本レンズはいかがでしょうか。

 

 

ここまで創作意欲を掻き立ててくれるカメラとレンズに久々に出逢いました。

これから動画をメインに撮影を始めたい方へのメイン機として、現在α7シリーズをはじめとするフルサイズボディを使用されている方への動画用サブ機として、是非お勧めしたいカメラです。

 

 

















[ Category:SIGMA SONY | 掲載日時:21年10月02日 18時00分 ]

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