【マップカメラ鉄道倶楽部RailMap】さよならN’EX 253系
東京と成田空港を結ぶJR東日本の特急列車「成田エクスプレス(通称N’EX)」。
1991年3月のデビュー以来、主力として活躍し続けてきた専用車両の253系ですが、昨年より導入の始まった新型
車両のE259系による置き換えが進み、2010年6月30日をもってその役目を終えました。
写真は最終日の6月30日に撮影しました。
下総中山駅にて
市川駅にて
船橋駅にて
最終日の見納めと言っても、未だ全運用の半分以上が旧型車両の253系だったため、正直あまり実感が湧きませ
んでしたが、平日にも関わらず多くの鉄道ファンが253系を写真に収めている光景を見ていると、次第に「本当
に無くなるんだ…」という気分になってきます。
東京駅にて
成田空港からやってきたN’EXは、東京駅で新宿方面に行く列車と横浜方面に行く列車に分割されます。
列車の連結切り離し作業や、それぞれの車両に行き来する渡り通路の設置を自動で行うということで、デビュー
当時話題になったのを思い出しました。
東京駅での自動分割シーン
本来なら専用工具を持った人が、金具を叩いて行う作業も機械の作動音だけで静かに完了します。
地下駅での作業でも反響の心配もなく灯りも必要ない。なんて便利なんでしょう!今更ですが感動しました。
分割後の253系、東京駅にて
そんな地味な付加機能の付いている高性能の253系ですが、普通席の座席にはリクライニング機能が付いていな
い上、座席の向きが変えられず知らない人と向かい合わせになるなど、あまり評判は良くありませんでした。
そのためか、製造から10年にも満たない若い車両があるにも関わらず、ほとんどが廃車となるそうです。
もったいない話だと思っていたら、意外なニュースが飛び込んできました。
それは長野電鉄が3両編成を2本購入し、新たに「ゆけむり特急」として利用するとの事。
長野電鉄と言えば5年前にも小田急電鉄で活躍していたロマンスカーを譲り受けるなど、他社から引き継いだ懐か
しい車両が楽しめる路線です。
長野方面が賑やかになりそうで、楽しみになってきました。
長野の山々と緑豊かな風景の中を走る姿を想像しながら、昨年撮ったカットをおまけに。
物井~佐倉間にて(2009年5月撮影)Nikon D700 + AF-S ED80-200mmF2.8D