2020年度 新品・中古デジタルカメラ人気ランキング
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いつも『新品・中古デジタルカメラ人気ランキング』をご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。
毎回、月ごとの販売数でランキングを行っておりますが、今回はそのまとめとして2020年度(令和2年度)、つまり2020年4月より2021年3月までの1年間のランキングをお知らせしようと思います。
特にこの2020年度は、今まで誰も経験したことのない異例の事態続きの1年でした。
社会経済も混乱の一途をたどり、世界の流通がストップしてしまったことで、生産や供給に大きなダメージを受けるなど、カメラ業界も大変な苦難を味わいました。
そんな混乱を極めた1年をランキングで振り返ってみましょう。
2020年度 新品デジカメ人気ランキング | |||
1位 | Canon | EOS R5 | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | FUJIFILM | X-T4 | ミラーレス一眼カメラ |
3位 | Canon | EOS R6 | ミラーレス一眼カメラ |
4位 | SONY | α7C | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | FUJIFILM | X-S10 | ミラーレス一眼カメラ |
6位 | SONY | α7III | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | SONY | VLOGCAM ZV-1 | デジタルムービーカメラ |
8位 | SONY | α7SIII | ミラーレス一眼カメラ |
9位 | Nikon | Z6II | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | SONY | α6400 | ミラーレス一眼カメラ |
11位 | RICOH | GR III | コンパクトデジタルカメラ |
12位 | Panasonic | LUMIX DC-S5 | ミラーレス一眼カメラ |
13位 | FUJIFILM | X100V | コンパクトデジタルカメラ |
14位 | Canon | EOS RP | ミラーレス一眼カメラ |
15位 | Nikon | Z7II | ミラーレス一眼カメラ |
16位 | SIGMA | fp | ミラーレス一眼カメラ |
17位 | SONY | α7RIV | ミラーレス一眼カメラ |
18位 | OLYMPUS | OM-D E-M10 Mark III | ミラーレス一眼カメラ |
19位 | OLYMPUS | OM-D E-M1 Mark III | ミラーレス一眼カメラ |
20位 | SONY | α6600 | ミラーレス一眼カメラ |
2020年度の新品部門を制したのは、7月30日発売のCanon EOS R5。2位を大きく引き離しての栄えある第1位です。
とは言え、順風満帆に1位を獲得したわけではないことは、月間ランキングをご愛読いただいている方や実際にEOS R5を入手した方ならご存じのはず。
発売以来ずっと深刻なメーカーの供給不足が続き、予約開始直後にご予約いただいた方でも入手まで数カ月待ちという事態に陥っていました。
予約数で見ればダントツで初登場1位を獲得、その後も首位キープが数か月続くであろうことが予想されたのですが…
結果的にランキングの1位を獲得したのは、2020年12月。実に発売後6カ月が経過しようという時期です。
その後ようやく供給も安定し、ふたを開ければ2020年度の1位を獲得するまでに。
長い入荷待ちの間も辛抱強く待ち続けた方がどれだけ多かったことか、そしてこのカメラがそれだけの期待を裏切らない高スペックカメラであることなどが、この結果からも分かると思います。
3位のCanon EOS R6(8月27日発売)も、兄貴分のEOS R5ほどではありませんでしたが、やはりメーカーの供給不足により初登場1位を逃してしまったカメラです。
EOS R5よりも早く1位獲得を果たし、ともに供給が安定した今でも並走する形で好調をキープしています。
2020年度新品部門の話題の中心は、このEOS Rの新シリーズ2機種であったと言っても間違いはないでしょう。
そのCanonの2台に割って入ったのは、4月28日発売のFUJIFILM X-T4。
初登場から2ヵ月連続で1位を獲得。その後もコンスタントに売れ続け、この1年見事に10位以内をキープし続けました。
Xシリーズのフラッグシップ機として、高速・高精度AFの実現、ボディ内手ブレ補正機機能の搭載や好評の「フィルムシミュレーション」に新モードを加えるなど、ユーザーの要望に沿った進化を果たすことで根強い支持を得ています。
FUJIFILMの注目機と言えば、5位に入った11月19日発売のX-S10も話題に。
小型軽量ボディに上位機と同等のセンサー・画像処理エンジンを搭載、ボディ内手ブレ補正機能も盛り込むなど贅沢な1台に。
こちらも初登場1位を獲得後、ずっと5位以内の上位をキープ。今後もFUJIFILMの売れ筋機として活躍しそうです。
4位に10月23日発売のSONY α7C。
APS-C機のα6000シリーズを思わせるボディデザイン・サイズでありながらフルサイズセンサーを搭載。おまけに上位機に勝るとも劣らない機能をこれでもかと詰め込んだ意欲作です。
昨今、高画素化・高機能化にともないボディサイズの大型化が進んでいた感のあるミラーレス機ですが、先に挙げたX-S10やこのα7Cのように小型でありながら高性能というミラーレス機本来の特徴を思い出させるような機体にも注目が集まりました。
SONYはこのα7Cを筆頭に、10位以内に計5機種もランクインさせてきました。2020年度もやはり「SONY強し」と思わせる年でした。
中でも出色の存在と言えるのが、7位にランキングされたVLOGCAM ZV-1(2020年6月19日発売)。名前の通り、Vlog(動画版ブログ)の撮影に特化したカメラです。
今や特別のことではなくなった動画撮影ですが、特にこのコロナ禍のなか、Vlogなどのコンテンツで気軽に動画を楽しむ人が急増。
動画での撮影に適した様々な機能を盛り込んだVLOGCAM ZV-1は、そんな人々のニーズにまさにうってつけのカメラであり、発売前から大変な人気に。
なんと6月から3ヶ月連続で1位を獲得。それまで1位を獲得したコンパクトカメラというと高級コンパクトの類が主でしたから、今までにないランキングの歴史を作ったカメラといえるでしょう。
その下8位に入ったSONY α7SIII(2020年10月9日発売)も、動画撮影を得意としたカメラ。
よりプロフェッショナルなクリエーターたちの撮影現場にも適応できる最高峰の性能を有しています。
しかし、プロだけの需要なら年間ランキングに名を残すほどの販売台数には至りません。
ハイアマチュアのカメラマンたちからも強い支持を受けてのランキング。今後も高い動画撮影機能を備えたカメラの需要は、ますます高まることと思われます。
9位に2020年11月6日発売のNikon Z6II。やっと、そうやっとNikonの登場です。
普段の月間ランキングをよくご覧の方ならご存知のことですが、本当にこの2020年度、Nikonは苦戦しました。
兄貴分のNikon Z7II(2020年12月11日発売)は、年間15位に。
Canon EOS R5・R6の対抗馬として注目されるなか登場した2台ですが、結果は一目瞭然。
スチール撮影などの基本性能においては遜色なく、むしろスペック的に優位な部分もあるNikon機。
ですが、店舗スタッフがお客様の声として感じたのが、動画撮影におけるCanonやSONY機の圧倒的信頼度でした。
この分野において、一日の長があるライバル2社に1歩も2歩も遅れを取った感のあるNikon。それがここまでの差に表れてくるとは、正直私たちも想像できませんでした。
カメラに対して人々が求める機能・性能が年々変化することは頭では理解していたつもりですが、大手メーカーの思惑を超えるようなこの1年の推移は、やはり特殊と言わざるを得ないと感じます。
さて、今回10位以内にランクインしたカメラのうち、SONY α7III(2018年3月28日発売)と、同じくSONY α6400(2019年2月22日発売)の2機種のみが、2020年度以前に発売されたカメラとなります。
当ランキングブログご愛読の皆様ならおなじみの2台、まさにロングセラー機です。
その間たくさんの新製品が世に送り出されてきたにもかかわらず年間トップ10をキープしたのは、基本性能が優れていることは勿論ですが、SONY得意のキャッシュバックキャンペーンの効力も忘れてはいけません。
今やどのメーカーも当たり前のように企画するキャッシュバックキャンペーンですが、販売側の印象としては今までSONYのキャンペーンが一番購買層に影響を与えていたように感じます。
場合によってはそれまでの中古価格よりも安くなることもあり、その度に新品ランキングでの順位を引き上げていたα7IIIの印象は根強く残っています。
ですがこのところさすがに打ち出しすぎになり、お客様もキャッシュバックキャンペーンが当たり前になってしまっている感もあります。
今後各メーカーが販売促進のためにどのような施策を打ち出してくるかも、新品ランキングを見るうえで重要なファクターになってくることでしょう。
2020年度 中古デジカメ人気ランキング | |||
1位 | SONY | α7III | ミラーレス一眼カメラ |
2位 | Canon | EOS R | ミラーレス一眼カメラ |
3位 | Canon | EOS 5D Mark IV | デジタル一眼レフカメラ |
4位 | OLYMPUS | OM-D E-M1 Mark II | ミラーレス一眼カメラ |
5位 | Nikon | D750 | デジタル一眼レフカメラ |
6位 | SONY | α7RIII | ミラーレス一眼カメラ |
7位 | Nikon | Z6 | ミラーレス一眼カメラ |
8位 | SONY | α7II | ミラーレス一眼カメラ |
9位 | FUJIFILM | X-T3 | ミラーレス一眼カメラ |
10位 | Canon | EOS 5D Mark III | デジタル一眼レフカメラ |
11位 | SONY | α6400 | ミラーレス一眼カメラ |
12位 | Canon | EOS 7D Mark II | デジタル一眼レフカメラ |
13位 | OLYMPUS | OM-D E-M5 Mark II | ミラーレス一眼カメラ |
14位 | FUJIFILM | X100F | コンパクトデジタルカメラ |
15位 | SONY | α7RII | ミラーレス一眼カメラ |
16位 | RICOH | GR III | コンパクトデジタルカメラ |
17位 | Canon | EOS 6D | デジタル一眼レフカメラ |
18位 | Nikon | D850 | デジタル一眼レフカメラ |
19位 | FUJIFILM | X-T30 | ミラーレス一眼カメラ |
20位 | FUJIFILM | X-Pro2 | ミラーレスカメラ |
中古部門の2020年度年間1位は、SONY α7III。こちらも2位を大きく引き離しての首位、まぁ当然といえば当然です。
なんといっても年間7度の1位獲得、圧倒的強さを誇りました。
2018年3月発売ですが、先に述べたように新品部門でも現行機種として6位に入る売れ行き、以下に続く機種と違い型落ち感がないのも人気の理由と言えます。
2位はCanon EOS R、2020年9月と10月に1位を獲得しました。
EOS R5・EOS R6が発売開始、それに伴い下取交換で商品数の増えた先代のEOS Rが中古で人気を博すというのは、今までの新機種登場時のパターン通り。
しかしながら、新機種が早々に深刻な供給不足となってしまった今回はちょっと事情が異なります。
新機種発売前にEOS Rを下取に出された方がいつまで経っても希望のカメラを手に入れられず、再びEOS Rを中古で買い直すというケースもあったとか。
一時は品薄にもなりましたが、結果的に3位以下に大きく差をつけての2位となりました。
Canonが満を持して世に出した高性能フルサイズミラーレス一眼機、新機種登場で中古価格が下がり一段と魅力的な個体になりました。
3位にCanon EOS 5D Mark IV。Canonフルサイズ一眼レフカメラの主力機、中古部門ではまだまだ健在です。
価格もだいぶこなれ、本格的に一眼カメラでの撮影に取り組んでみたいという方にとってはまさにうってつけのカメラ。
さらに、ミラーレスカメラの機構が自身の撮影スタイルに合わないと感じているプロやハイアマチュアの方が、今後も使い続けるためになるべく状態の良いものをお求めになるというケースもありました。
一眼レフ機は5位Nikon D750、10位Canon EOS 5D Mark IIIがトップ10にランクイン。
EOS 5D Mark IV同様、どのモデルもかなりお求めやすい価格になりましたが、この2メーカーに一眼レフ機の新モデル登場の話が出ていないだけに、状態の良い中古をご希望の方はお早めに決断されることをお勧めします。
4位にOLYMPUS OM-D E-M1 Mark II。2020年4月と7月に1位を獲得しました。
フルサイズ機やAPS-C機に注目が集まりがちですが、コンパクトにシステムの組めるマイクロフォーサーズ機にも根強いファンが多数存在します。
価格的にも魅力的ですので、広角から望遠までいろいろな画角を気軽に楽しみたい向きにはぴったりかもしれません。
α7IIIが圧倒的な強さを見せたSONYはそのほかに、6位α7RIII、8位α7IIと計3機種が10位までにランクインしました。
特にα7IIは価格も下がり、上位機のサブカメラとして使う方だけでなく、今まで一眼カメラ未経験の方でもフルサイズ機を使ってみたいと買われていくケースもありました。
そういう方々が今後ステップアップを図るときにはやはりSONYのカメラが交換機の最有力となるでしょうから、SONYの牙城を崩すのは並大抵のことではないように思われます。
7位にNikon Z6。中古部門でもCanonの後塵を拝することとなってしまいました。
今後どういう形でNikonが巻き返しを図るのか、Nikonファンにとっては気が気でないところでしょう。
9位のFUJIFILM X-T3は、正直なところちょっと意外な結果でした。
4月の発売以来好調な売り上げを続けているX-T4の影響で、X-T3の中古人気も高まったはずなのですが…
実際、4月以降ランキング上位に連続で名を連ねていたX-T3ですが、X-T4発売後も新品がキャッシュバックキャンペーンを込みにして併売されていたこともあり、中古ではなく新品を買われた方も多かったようです。
また一時期中古商品の品薄状態が続いた影響もあり、8月以降はぱったりランキングから姿を消している期間があり、今回のランキング結果になったと思われます。
ですが他メーカーの売れ筋機同様に高スペックの人気機種なので、今後のランキングを賑わせてくれることは確かな1台です。
さて、『2020年度 新品・中古デジタルカメラランキング』いかがでしたでしょうか。
貴方の相棒は、何位に入りましたか?
本当にいろいろなことがあった1年でしたが、だからこそ写真や映像で記録を残す・思いを伝えることの大切さに気付かされた1年でもありました。
まだまだ先が見えない状況ではありますが、カメラのある生活はきっと皆様の心に潤いをもたらすことと信じております。
今回のランキングが、これから新しい相棒を探そうという方のご参考になれば幸いです。