Nikonデジタルカメラ徹底比較レポート 今回は第二回です。
人気のデジタルカメラを作例と実際の使用感・スペックをもとに比較してゆくこの企画。
今回もどんどんご紹介させていただきます。
4. D5
発売日:2016年 3月
有効画素数2082万画素CMOSセンサー
EXPEED5搭載
秒間撮影枚数約12コマ/秒
4K UHD 30p記録対応
常用ISO感度100-102400
質量約1405g/1415g(XQD/CFタイプ別総質量)
2016年、オリンピックイヤーに発売された現行フラッグシップ機種です。使用メディアにあわせ、XQDタイプかCFタイプかを選択することができます。
フラッグシップカメラとは、報道等のカメラマン・フォトグラファーが前線で使用できるような、高性能・高耐久・堅牢性を詰め込んだ、まさにデジタルカメラの頂点に君臨する機種です。
このD5もまさにその例にもれず、旧機種比130%の広い範囲に対し153点ものAF測距ポイントを配置、-4EVもの低照度環境でも合焦可能、堅牢なマグネシウム合金性ボディに40万回のレリーズに耐久するシャッターユニットなど、スペックだけでもその凄みを感じることができます。
画素数は従来機種のD4Sと比較した際に16MPから20MPへと進化し、細かいインターフェースの見直しが図られ、それ以降の機種にも継承されています。(ISOボタンの配置変更やFnボタンの増加など)
このように、進化を遂げながらも、決して失われないユーザビリティもあり、細かい点では、背面ボタンのイルミネーターなどがその例です。
ダイナミックレンジ特性などはD4Sと比較した場合に高感度においてより階調が残存する傾向にあり、よりハイスピードなISO感度を使用する場合に最適化されています。
EXPEED5以降の機種は描写性能・特に色味が非常にニュートラルに出力されるようになっており、ホワイトバランスをオートにした際にも、白がしっかり白で写るようなシーンが増えました。
最上級の機種であるがゆえに、比較的高価なお値段ではありますが、カメラを使う方ならだれもが一度は夢見る機種です。
発売から3年ほどたち、お値段も下がってまいりましたので、ぜひこの機会にご検討されてはいかがでしょうか。
ちなみに、もしご購入される場合、メディアとしての信頼性と発展性において期待できる、XQDタイプがお勧めでございます。
Nikon D5 XQD-Type + AF-S 58mm f/1.4G
(ISO800 F2 SS:1/50)
Nikon D5 XQD-Type + AF-S 14-24mm f/2.8G ED
(ISO100 F11 SS:1/250)
Nikon D5 XQD-Type + AF-S 58mm f/1.4G
(ISO1000 F8 SS:1/640)
Nikon D5 XQD-Type + AF-S 58mm f/1.4G
(ISO320 F1.4 SS:1/125)
参考記事:【Nikon】 本気のFX 58mm ~現代の銘玉で日常にスパイス~
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5. D500
発売日:2016年 4月
有効画素数2088万画素APS-CサイズCMOSセンサー
EXPEED5搭載
秒間撮影枚数約10コマ/秒
4K UHD 30p記録対応
常用ISO感度100-51200
質量約860g
D5のまさにダウンサイジングモデルというような佇まいの、DXフォーマット(APS-Cセンサー搭載クラス)のフラッグシップカメラです。
プロユースにも適応できる実用性を兼ね備えながらも、D5などには搭載されていないWi-FiやBluetoothなどの各種通信機能、チルト液晶等の機能が搭載されています。
描写性能は同時期に先んじて発売されたD5とほぼ同一の特性を示しています。APS-Cサイズのセンサーということで、暗所での描画はやはりD5が上を行く部分はありますが、一昔前のAPS-Cセンサーから生じた「高感度に弱い」や「ノイズが発生しやすい」といったデメリットは、この機種で完全に払拭されています。
D5と同等の153点もの測距点を持ち、D5よりも撮像範囲が狭いため、逆にファインダー目一杯までフォーカスポイントを選択することが出来、より細分化された指定が可能となります。
カメラの描写に対して追及された性能を損なわないファインダーは、倍率1.0倍視野率100%、対角30°もの視認性にとんだもので、アイピースは上級機の証である、丸型のDK-17が標準装備されています。
採用メディアはD5の同一メディア2スロットとは違い、XQDとSDを採用しているため、より広いユーザーにアプローチされた印象です。
APS-Cはフルサイズには及ばない、という感覚をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には撮像範囲が狭くなる事で、焦点距離が約1.5倍となるため、より望遠を用いた撮影に威力を発揮できます。このカメラはまさにその点においては鬼に金棒といった様相で、秒間10コマもの連写と、D5譲りのAF性能で、多くの方に支持されている機種になります。
望遠を用いたスポーツや乗り物の撮影には、最適な機種といえます。
価格もフルサイズクラスの機種に比べれば比較的安価なので、予算を抑えて撮影を楽しみたい方にも自信を持っておすすめ出来る機種です。
Nikon D500 + AF-S 70-200mm f/2.8G ED VR II
(ISO200 F8 SS:1/500)
Nikon D500 + AF-S 300mm f/2.8G ED VR II
(ISO250 F5.6 SS:1/2000)
Nikon D500 + AF-S 300mm f/2.8G ED VR II
(ISO250 F5.6 SS:1/2500)
参考記事:【Nikon】史上最高の本格FX300mm ~ 日常にスパイス ~
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6. D750
発売日:2014年 9月
有効画素数2432万画素CMOSセンサー
EXPEED4搭載
秒間撮影枚数約6.5コマ/秒
常用ISO感度100-12800
質量約840g
2014年に発売したハイアマチュア向けフルサイズ一眼レフカメラです。
当時のこのクラスとしては先駆けてチルト液晶とWi-Fiを搭載した機種でもありました。
オールラウンド(今風に言えばマルチパーパスでしょうか)に使っていくことを想定したカメラで、フルサイズクラスの入門機としても人気があります。
使用メディアにSDカードを2スロット挿入可能で、うっかりSDカードを忘れてしまう、なんていうリスクは低減できます。
より上級の機種であるD810と同等の防塵防滴性能を備えながらも、軽量化に努めており、D500よりも20gほど軽い仕上がりになっています。しかしながら、それにより操作感が失われる事はなく、後の機種にも継承された、革新的な握り易いグリップを備えており、長時間の保持にも疲れを感じません。
チルト液晶は実際の撮影において、目線での撮影が困難なシーン(ロー・ハイアングル)や、三脚の使用時に効果的です。
軽量で防塵防滴を備えているため、アウトドア用途での使用も比較的多い機種となっている印象です。
描写性能も24MPと必要十分以上な画素数と、高感度まで対応しやすい全域でのダイナミックレンジ特性で、特に苦手なシーンがない、というのが使っていた際の感想です。
余談ですが、私の初めて購入したフルサイズ一眼レフカメラは当機種でした。使いやすい機種で、お値段も発売から五年ほどたちお求め安くなっておりますので、カメラ初心者の方や、これからフルサイズにステップアップされる方、軽い機種をお求めの方など、どなたにでもオススメしやすい機種でございます。
Nikon D750 + AF-S 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR
(ISO640 F5.6 SS:1/500)
Nikon D750 + AF-S 85mm f/1.8G
(ISO100 F1.8 SS:1/4000)
Nikon D750 + Ai-S Micro-Nikkor 55mm f/2.8
(ISO500 F11 SS:1/2000)
Nikon D750 + AF-S 24-120mm f/4G ED VR
(ISO500 F16 SS:8)
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